【ビジネス寓話シリーズ】「ロバと親子」良かった行動と悪かった行動

2019.12.01

 

親子に学ぶ正しい行動、正しくない行動

 

「ビジネス寓話シリーズ」をお送りいたします。

 

今日の話は
「ロバと親子」
というお話です。

 

どんな教訓があるのでしょうか?

 

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市場でロバを売るために
「2人の親子」
がロバを引いて歩いていました。

 

すると井戸端にいた女の子たちが
「なんて馬鹿なんでしょう」
と言いました。

 

「二人は埃をかぶってとぼとぼ歩いているのに、ロバは気分よく歩いている」

「どちらかがロバに乗ればいいのに」

このように言いました。

 

それを聞いた親はそれもその通りと
「息子をロバに乗せて」
歩き続けました。

 

しばらく行くと、老人が焚火をしているところに来ました。

 

老人の一人は
「今の若いものは年寄りを大切にしない」
と言いました。

 

「親父さんが疲れて歩いているのに、あの若者はロバに乗って平気な様子だ」
と言います。

 

それを聞いた父親はそれもその通りと言って
「息子を降ろし、自分がロバに乗り」
また進んでいきました。

 

すると子供を抱いた女性がいました。

 

その女性は
「子供が疲れた様子なのに、あの親は王様みたいにロバの上でふんぞり返っている」
と言いました。

 

そこで父親は
「息子を引き上げロバに乗せ」
また進んでいきました。

 

しばらく行くと数人の若者に出会いました。

 

一人の若者が
「あなたたちはどうかしている。こんな小さなロバに2人乗るなんて、動物虐待と言われてもおかしくない」
と言いました。

 

その通りだと思った2人はロバから降りました。

 

父親は
「こうなったら、2人でロバを担ぐしかない」
と言ってエンヤエンヤと担いでいきました。

 

これを見た町の人は大笑いをしました。

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この寓話の教訓は何でしょうか?

 

親子は人の言うことだけを聞いて、行動を選択しました。

 

その結果
「最後は意味が分からない行動」
を取ることになっています。

 

・ロバを引いているのに歩いている

・今の若いものは年寄りを大事にしない

・子供が疲れているのに自分だけ楽をしている

・小さいロバに2人で乗るなんて虐待だ

 

それぞれの意見は全て正しいことを言っているでしょう。

 

この話の教訓は
「全ての人の意見を聞くことはできない」
ということでしょうか?

 

もう少し言えば
「すべての人に好かれることはできない」
ということでしょうか?

 

 

■この親子が良かった部分と悪かった部分は

 

ではこの親子が
「一番ダメだった部分」
「一番良かった部分」
をそれぞれ上げるとしたらどこでしょうか?

 

まずよかった部分をあげるとしたら、どこになるでしょうか?

 

それは
「意見に対してまずやってみる」
という選択をしたことです。

 

これは非常にポジティブなことだと思います。

 

貴重な情報が目の前にあるのに
「それは知っている」
「わかっている」
と自動的に行動をやめてしまう人がたくさんいます。

 

評論家気取りで行動を起こさない人も同じ部類でしょう。

 

「成長マインド」
を持っている人は、人の意見を聞いたらまず実践をしてみます。

 

そういった意味ではこの親子は前向きな姿勢だったのかもしれません。

 

 

しかしここは
「ダメな部分」
にも直結します。

 

「自分で考えて行動をしていない」
ということです。

 

周りに言われるがままま
「行動を選択」
しているとも言えます。

 

人の言うまま動くというのは
「非常に楽な選択」
です。

 

なぜなら
「行動に責任が伴わない」
からです。

 

人にとって一番大変なのは
「自分で考えて変化を創るとき」
です。

 

これは
「現状維持しようとする脳のメカニズム」
に反する意志決定だからです。

 

「自分で考えて行動をし続ける」
ことが重要だなんてことは誰しもが知っています。

 

しかしそれでもできないのは
「脳のメカニズム」
だからです。

 

この親子も
「人に言われるまま行動を選択した」
と映ったことでしょう。

 

その結果
「最後は自分たちでロバを担ぐ」
という訳の分からない行動になりました。

 

 

■しかしこの行動は悪くはない

 

ただこの行動は悪くないのかもしれません。

理由は2つあります。

 

1つは
「人の言うことだけを聞いていても、新しいものは生まれない」
ということです。

 

ロバは荷物を引くもの

ロバは人を乗せるもの

 

これが当たり前のロバの概念です。

 

それを
「担ぐ」
というというのはインベーションの種と言えるかもしれません。

 

人に笑われるくらいのものが
「大きな成功を収めてきた」
ことはビジネスの歴史が証明してくれています。

 

 

そしてこの親子に一番学ぶべきは
「行動を止めなかった」
ということだと思います。

 

いろいろな意見に耳を貸し
「どうしてよいかわからない」
という状態になりました。

 

多くの人はこういうとき
「行動をやめる」
という選択をします。

 

この親子は褒められるものではありませんが行動を続けました。

 

それは
「市場にロバを売りに行く」
という目的が明確だったからです。

 

全ての意思決定には
「目的」
があるべきです。

 

しかしビジネスにおいての意思決定や行動を
「なんとなく選択している」
ということはないでしょうか?

 

 

「なぜこれをやるべきか?」
と明確にした行動は自分の未来に変化を創り出します。

 

その理由は
「フィードバック」
が可能になるからです。

 

フィードバックができれば、次の行動も変化させられるようになります。

 

 

自身が選択した行動の先に
「誰かの笑顔」
を創り出すことができれば、間違いではなかったということでしょう。

 

このロバと親子たちは人に笑われたとしても
「笑顔で幸せ」
だったかもしれません。

 

ビジネス寓話シリーズ「ロバと親子」をお送りいたしました。

 

著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
齋藤英人

自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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