ルートセールスと新規営業で異なるスキル「選択のメカニズムからわかる」

2021.07.20

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

人の選択には2通りのメカニズムがあった!?

 

 

今日は
「選択と人格」
というテーマに触れてみたいと思います。

 

 

<index>

①あなたは困ったときどちらの同僚に助けを求める?

②選択には2通りの考え方があることはご存じですか?

③ビジネス(特に営業)であなたが取るべき行動とは

 

 

■あなたは困ったときどちらの同僚に助けを求める?

 

 

あなただったらはどちらを選びますか??

職場で困ったときのシーンを思い浮かべてみてください。

 

 

あなたの職場の同じフロアに
「2人の同僚」
がいます。

 

 

A 木村さん

B 里井さん

 

 

あなたは2人のことをずっと前から知っています。

そして性格も良く把握しています。

 

 

あなたは新規企画の件で困っています。

どちらの同僚に相談しようかと思案しています。

 

 

・木村さん
「優秀でそつがなく親切だが、この分野では飛びぬけて優れているわけではない」

 

・里井さん
「木村さんほど親切ではなく頼みにくいが、ごく稀に熱心に時間と労力を割いてくれたことがある」

 

 

あなたならどちらの同僚に力を貸してもらいますか?

少し考えてから、この先の記事をご覧ください。

 

 

 

■選択には2通りの考え方があることはご存じですか?

 

 

同僚に頼もうとする選択には
「2通りの考え方」
があります。

 

 

行動科学の視点から見てみましょう。

 

 

1つ目の考え方は
「可能性に重みづけ」
をして選択する方法です。

 

 

選択に重みづけをするのは
「ある種のギャンブル」

と同様です。

 

 

もし木村さんに頼むとすれば
「確実性の高いギャンブルを選択した」
と言い換えることができます。

 

 

逆に里井さんに頼んだ場合は
「木村さんに頼むより悪い結果になる可能性が高い」
と考えることができます。

 

しかし一方で
「木村さんを選んだ時より、大きく上回る成果を手にする」
可能性もわずかながらあります。

 

 

ギャンブルがからむ判断では
「可能性」
に重みづけがされて選択が取られます。

 

 

この考え方で判断す
「里井さんに頼むほうが良い」
となります。

(心理的には当たる可能性が低い宝くじを買う心理と同様です。)

 

 

2つめの考え方は
「代表的な事例や直近の事例」
に基づく選択です。

 

 

木村さんと里井さんの行動や言動は
「あなたの記憶と経験」
に蓄積されていることでしょう。

 

 

当然、2人のこれまでの行動から
「良い経験と悪い経験」
を持っていることでしょう。

 

 

この時、人は
「印象的な事例」と「直近の事例」
を重視する傾向があります。

 

 

例えば
「里井さんに最近断られた」
とあればマイナスの経験が強く働きます。

 

 

親切だと思っている木村さんには
「いつも優しく接してくれている」
という印象があるはずです。

 

 

2つ目の考え方で判断すると
「木村さんに頼むほうが良い」
となります。

 

 

■通常私たちがする選択は「人格を持った選択」

 

 

2つの考え方がありました。

通常私たちが選択するのはどちらでしょうか?

 

 

この選択には
「脳のメカニズム」
が関わってきます。

 

 

多くの人の選択は
「木村さんに頼む」
になります。

 

 

・感情的な要素

・頼みごとをした時の態度

あなたの脳は経験から、上記のことから総合的な印象を形成します。

 

 

あなたが
「どちらに頼むかを決める」

際にこれ以上のことは何も必要ありません。

 

 

あなたの脳に
「稀な出来事がはっきりと思い浮かぶ」

ことがない限り、選択に重みづけはされません。

 

 

またあなたの脳は「時間をかけて観察するうちに
「選択に感情的な反応」

をするようになります。

 

 

言い換えれば
「選択が人格を持つ」
ということです。

 

 

■ビジネス(特に営業)であなたが取るべき行動とは

 

 

選択のメカニズムはご理解されたでしょうか?

 

 

実は選択のメカニズムは
「営業」
に深く関わりがあります。

 

 

なぜなら営業は
「お客様の選択を促す行動」
だからです。

 

では営業では
「どのような行動」

を取ればよいでしょうか?

 

 

タイトルにもあるように
「ルートセールスと新規営業」
で活用方法が異なります。

 

 

①ルートセールや既存顧客への対応

 

 

この場合お客様の選択は
「時間と経験」
を元に作られる選択肢です。

 

 

あなたが
「お客様に良い印象を持たれている」
とすれば、木村さんと同様です。

 

 

別の提案と比較されたとしても
「優位に働く」
ことでしょう。

 

 

営業で良く言われる
「お客様との関係性が重要」
というのは選択のメカニズムによるものです。

 

 

多少劣った提案であったとしても
「人は自動的に安心できる方を選ぶ」
ということです。

 

 

ルートセールを行う人にとって重要なスキルです。

 

 

あなたが行うことは
「安心」
を高めるための準備です。

 

 

②新規営業での活用

 

新規営業では、あなたは里井さんの立場かもしれません。

 

 

残念ながら関係性が薄い場合
「感情を伴った選択」
をしてもらえません。

 

 

ここまでの記事で触れたように、通常の選択の場合
「経験と感情」

による選択をされてしまいます。

 

 

新規営業に必要なことは
「可能性に重みづけ」
をさせることです。

 

 

すると話が異なってきます。

あなたが選択される可能性は格段に高まります。

 

 

あなたの提案で必要になってくるのは
「損失が起きる可能性」
をお客様に強く想像させることです。

 

 

「人は利得よりも損失に対して強い反応を示す」
という本能の反応があります。

 

 

重要なことは
「お客様の課題を引き出し、リスクの数値化をする」
ことです。

 

 

引き出したリスクを共有し
「起こりうる可能性」
をイメージさせるスキルが必要です。

 

伝える時には
「ストーリー」
で構成することを心がけてください。

 

 

そして最後に
「選ぶのはお客様の自由です」
と伝えると効果的です。

 

 

「子供に歯磨きをしなさい」
と指導するのと一緒です。

 

 

歯を磨かないリスクを、わかりやすいストーリーで伝えたはずです。

そして、どうするか選びなさいと、最後は選択させたはずです。

多くの子供たちは、歯磨きをするようになります。

 

 

人の脳のメカニズムは
「大人も子供も一緒」
です。

 

 

さて場面や役割によって
「お客様の選択のメカニズムへの対応」
が変わってくることはご理解いただけたでしょうか?

 

 

行動メカニズムを先回りできれば
「交渉の成功率」
は間違いなく向上します。

 

 

そして売上も安定するでしょう。

 

 

科学を基軸とすれば
「常に再現性のある営業が可能になる」
ということです。

 

 

それが私の提唱している営業理論
「行動創造理論」
です。

 

 

■行動創造理論は脳のメカニズムを先回りする

 

私の提唱する行動創造理論は
「科学を基軸とした営業理論」
です。

 


脳のメカニズムに基づいた行動を体系化したものです。

 

  • 脳科学

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今日は「選択と人格」というテーマに触れてみました。

 

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行動創造理論第一人者
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