【ビジネス寓話シリーズ】「塩ふき臼」成功するために必要なのは「単純」という教え

2022.09.11

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 弟はなぜ成功したのでしょうか?その理由は「単純」なものです。

 

 

今日は大人気の
「ビジネス寓話シリーズ」
をお送りいたします。

 

 

「塩ふき臼」

 

 

どんな教訓があるのでしょうか?

 

 

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百姓の兄弟がいて
「兄は欲張りで大きな家に住み、弟は正直者だったが貧乏」
でした。

 

 

年の暮れに、弟は米と味噌を借りに兄の家に行くが、欲張りな兄は貸してくれませんでした。

 

 

仕方なくとぼとぼ歩いていると老人が声をかけてきました。

 

 

老人は弟に
「この先の洞穴に行って石でできた動く物を持ってくるように」
と言います。

 

 

弟は言われるままに、祠のそばの暗い穴蔵に入ると
「石臼」
があったのでそれを持ってでてきました。

 

 

老人が
「それはなんでも欲しいものが出てくる石臼じゃ。右に回すと欲しいものがでて、左に回すと止まる。」
と言って姿を消してしまいました。

 

 

弟はからかわれているのだろうと思いつつも、石臼を家に持って帰ります。

 

 

さっそく
「米、出ろ!米、出ろ!」
と言って石臼を回すと、米がどんどん出てきました。

 

 

弟は裕福な長者になり、他の貧しい人達にも石臼から出たものを分け与えていました。

 

 

弟が急に長者になったことに不思議に思った兄は、秘密をかぎつけて石臼を盗み出します。

船に乗って海を越えて向こうの国で大金持ちになろうと思ったのです。

 

 

弟の家から持ってきた饅頭を食べたあと、塩が欲しくなり、さっそく石臼を回して塩を出しました。

しかし止め方を知らなかったので、船は塩の重さで沈んでしまいました。

 

 

今でも石臼は海の底で塩を出し続けているといわれています。

 

 

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日本の昔話のストーリーです。

 

 

小さいころ
「海の水がしょっぱい理由」
をこのお話で納得した人も多いのではないでしょうか?

 

 

元々は
「北欧に伝わるお話」
と言われています。

 

 

そのお話が日本にも伝わり、私たちも触れたお話です。

 

 

では海の水がしょっぱい理由のほかに、どんな教訓があるのでしょうか?

 

 

■弟が長者になるためにやったことは「簡単なことを繰り返しただけ」

 

 

老人が弟に言ったのは
「洞窟から動くものを持ってきなさい」
でした。

 

 

そして
「回せば欲しいものが出てくる」
と言います。

 

 

弟がやればよいのは
「石臼を持ってきて回す」
ということだけです。

 

 

言ってしまえば、誰もが出来る簡単なことです。

 

 

弟は簡単なことを最初は疑いながらも
「忠実に行った」
だけです。

 

 

私たちのビジネスにも通ずるものがあります。

 

 

仕事が上手く行っていない人の多くは
「やればよいことをやっていない」
のではないでしょうか?

 

 

今までの自分のやり方に固執し
「正しい方法を教えられても実践しない」
という人ではないでしょうか?

 

 

例えば営業で
「売上があがらない」
という人がいます。

 

 

では、その営業は正しい行動を取れているでしょうか?

恐らく取れていないから売れないままなのでしょう。

 

 

営業では、1つの商談をまとめるまでに、たくさんのハードルがあります。

全てを乗り越えることが出来なければ、契約を取ることは出来ません。

 

 

ただ、営業プロセスを分解し、1つ1つ見ていけば正しい方法が見つかります。

売れない営業は3つも4つもハードルを無視していこうとします。

それではお客様の行動は創られないでしょう。

 

 

超えるべきハードルも、さらに細かく分解すれば、簡単に超えることが出来るようになります。

 

 

人の意思決定のメカニズム

行動のメカニズム

情報に対する反応

 

 

上記は全て科学的に解明がされています。

このレベルまで落とし込むことが出来れば、営業の成功率は飛躍的に上がるでしょう。

 

 

数字を使って説明する

ストーリーで伝える

比較を提示する

 

 

具体的に上げれば、それぞれが1つの技術ですが
「行動メカニズムのレベル」
で考えている人はいないでしょう。

 

 

「人の意思決定のほとんどは無意識に選択されている」
という事実から考えれば、正しい営業技術は簡単に使えるようになります。

 

 

私の提唱している行動創造理論による営業研修を受講した方なら実感しているはずです。

中途半端な成績だった自分が、今ではトップセールスとして会社を支えている今があるからです。

 

 

営業も簡単で正しいやり方をやればよいだけです。

長者になった弟のように…。

 

 

今日はビジネス寓話シリーズ
「塩ふき臼」
をお送りしました。

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著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
齋藤英人

自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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