【ビジネス寓話シリーズ】「老人と孫とオオカミ」言葉を変えるだけで全て変わる!?

2022.10.09

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

あなたの心の中には2匹のオオカミが存在しています

 

 

今日は大人気の
「ビジネス寓話シリーズ」
をお送りいたします。

 

 

「老人と孫とオオカミ」

 

 

どんな教訓があるのでしょうか?

 

 

—————————————-

 

老人が孫息子に言いました。

 

 

誰の中にも二匹のオオカミがいて、その2匹が争っている。

 

 

1匹は悪い狼だ。

怒り、嫉妬、貪欲、うらみ、劣等感、ウソ、身勝手なオオカミだ。

 

 

もう一匹は良いオオカミだ。

平和、喜び、愛情、謙遜、親切、共感、真実のオオカミだ。

 

 

孫息子はしばらく考えてから聞きました。

「おじいちゃん、どっちのオオカミが勝つの??」

 

 

老人は静かに答えました。

「えさをやったほうだね」

 

—————————————-

 

 

「老人と孫とオオカミ」の話は心の中の感情のお話です。

 

 

そしてえさとは
「自分のインプットとアウトプット」
のことでしょう。

 

 

誰もがポジティブな感情とネガティブな感情を持っています。

2つの感情をオオカミに例え、どちらを大切にするかというお話です。

 

 

実際には言葉だけで、どれだけの変化が生まれるのでしょうか?

言葉をかえただけでは変わらないのではと思います。

 

 

今日は行動科学の知見から言葉と行動の変化を見てみましょう。

営業とマネジメントにそのまま使えることをお伝えします。

 

 

■言葉を変えるだけで、なぜ行動が変わるのか?

 

 

行動科学の1つに
「プライミング」
というものがあります。

 

 

プライミングとは
「先に受けた情報がその後の判断、行動に影響を与える」
ことを指すものです。

 

 

例えば
「あなたは来週、何回高カロリーの食事をしますか?」
と聞かれると、ジャンクフードを食べる回数が減ります。

 

 

人を正しい行動に導く
「ナッジ効果」
が高い方法です。

 

 

身近なところだと
「健康診断」
にも活用されています。

 

 

Q.運動や食生活等の生活習慣を改善してみようと思いますか?

▢改善するつもりはない

▢改善するつもりである(6か月以内)

▢近いうち(1か月以内)に改善するつもりで、少しずつ始めている

▢すでに改善を始めている

 

 

質問としては少し違和感があるので、記憶に残っている人も多いでしょう。

 

 

改善をするかしないかの判断を訪ねることで
「健康への行動を促す」
という狙いがあります。

 

 

プライミングによって行動に変化が現れる
「一番最初の実験の結果」
も非常に顕著です。

 

 

授業で
「白髪、杖、病院、腰痛、入れ歯」
といった年配の人を想像させる言葉を扱わせます。

 

 

そして休み時間を利用して、次の実験の教室に移動してもらいます。

 

 

老人を連想させる言葉に触れたグループは
「教室を移動するスピードが顕著に落ちる」
という結果を手にしました。

 

 

言葉が次の行動を決めることを明らかにしてものです。

 

 

つまり今日の寓話の話も
「良いオオカミの言葉」と「悪いオオカミの言葉」
どちらを使うかによって、行動が全く変わるということを伝えています。

 

 

お話では「えさ」と表現していました。

 

 

良いオオカミに餌をあげれば
「無意識にポジティブな行動」
を選択するようになります。

 

 

もちろん、悪いオオカミに餌をあげた場合も一緒です。

 

 

自然とネガティブな行動が選択されます。

 

 

■営業とマネジメントにおける具体的な活用方法

 

 

営業ではどのように活用すればよいでしょうか?

 

 

プレゼンテーションに
「プライミング」
を入れることで、前向きな決断を促すことが出来ます。

 

 

具体的には
「提案を採用したときに手にする未来の言葉を使う」
ということです。

 

 

売れない営業は自分たちの製品やサービスのことばかり伝えます。

優秀な営業はお客様のポジティブな未来の話をします。

 

 

正に
「プライミング効果」
の有無が営業成績に差をつけています。

 

 

部下の育成とマネジメントも一緒です。

良いオオカミに餌をあげるように、導いてあげればよいでしょう。

 

 

有名な心理効果でも
「ピグマリオン効果」
というものがあります。

 

 

優秀だ

期待している

あなたは選ばれた

 

 

上記の言葉をかけてあげると
「無意識のうちに欠けられた言葉のように振舞う」
というものです。

 

 

誰もが心の中に
「2匹のオオカミ」
がいることを想像してみると良いでしょう。

 

 

そして意識して
「良いオオカミに餌をあげる」
とすれば、行いは無意識のうちに変わるということです。

 

 

今日はビジネス寓話シリーズ
「老人と孫とオオカミ」
をお送りいたしました。

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行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
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自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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