本日の記事の見出し
家に鍵をかけるのは泥棒から守るためではない!?
大人気のビジネス寓話シリーズをお送りいたします。
今日のお話は「錠前屋の教訓」
どんな教訓があるのでしょう。
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ある日、男が
「鍵を家に置いたまま」
閉め出されてしまいました。
慌てて錠前屋を探し回りました。
市に認定される業者を探すのに手間どりましたが
「錠前屋」
がトラックでやってきました。
錠前屋は、ものの1分で鍵を開けてくれました。
「あんなに素早く鍵を開けるなんて驚きました!」
と男は言います。
錠前屋は男に
「ちょっとした教訓」
を教えてくれました。
錠前屋は
「ドアのカギは正直な人を、正直なままでいさせることしかできない」
と男に伝えます。
「1%の人はいつも正直で、決して盗みなどしない」
と錠前屋は言いました。
さらに
「もう1%はいつも鍵をこじ開けて盗みを働くことばかり考えている」
と続けます。
「残りの98%の人は、条件がそろっているときは正直だ。しかしある程度誘惑があれば、やはり不正直になる」
といいます。
「鍵は泥棒から家を守るのではない。泥棒は入りたければ入るもんだ。」
「鍵というのは大方正直な人たちから家を守るためにある。」
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■人は誰もがずるをする?あなたもきっと一緒
鍵は泥棒から守るのではなく
「一般的な人への環境を整えるためにある」
と言っています。
さて1つご質問です。
あなたは会社の金庫から
「100円」
を家に持って帰ったことはありますか?
では会社のデスクにある
「ボールペン」
を家に持って帰ったことはありますか?
恐らく
「お金を持って帰った人はいないが、ボールペンはある
のではないでしょうか?
価値としては一緒です。
しかし
「現金は持ち帰らず、備品は罪の意識が薄れる」
ということです。
誰もが
「ずる」
はしたことがあるのではないでしょうか?
■人の行動はある程度コントロールできることをご存じですか?
人の行動は
「環境によって大きく変わる」
ということです。
家に鍵をかけるというのは
「98%の人にずるをさせない」
という環境整備という話でした。
もう少し見ていきましょう。
会社の金庫から
「2,000円」
は持っていくでしょうか?
こちらは先ほどの質問と同様に
「NO」
となるでしょう。
では
「ボールペンを1箱」
は持って帰るでしょうか?
恐らくこちらも
「NO」
という人が多いでしょう。
さきほどの質問と何が違うのでしょうか?
お金とモノの関係は一緒です。
違うのは金額の大きさです。
人は
「自分がそこそこ正直である」
という欲求があります。
つまり
「ズルはするがそこそこしかしない」
という行動特性があります。
極端な話
「事務所に現金が無造作に置かれている」
としても持っていかれる可能性は低いでしょう。
しかし
「備品の管理がずさんであればなくなる」
こととなるかもしれません。
実は人の行動は
「ある程度の範囲でコントロールできる」
ということです。
■多くの組織は間違ったコントロールをしている。正しい答えは?
ただ組織では間違ったコントロールをしようとしています。
報酬をぶら下げて社員を動かそうとする
厳しく管理をして、予算を達成させようとする
飲み会やゴルフなどに参加させて、仲間意識を高めようとする
実はいずれも間違った
「マネジメント」
の方法です。
営業でも一緒です。
ぺこぺこして買ってもらおうとする
自社の製品の良い部分だけを伝えている
値下げをすれば喜んでもらえると思っている
人の行動のメカニズムの
「ある範囲」
に全く入っていません。
当然、部下は動かないですし、契約も取れません。
営業もマネジメントも
「正しく環境を整える」
ことが成功の最短距離です。
私の提唱している
「行動創造理論」
は脳のメカニズムを先回りした理論です。
無意識のうちに行動が変わり
「意図した結果」
を次々と手にしています。
1人でも多くのビジネスパーソンに触れてもらいたいですね。
今日はビジネス寓話シリーズ
「錠前屋の教訓」
をお送りしました。