売り場で使えるもっとも単純な魔術
今日はシリーズ
「ショッピングの科学」
をお送りいたします。
第38回のテーマは
「商品が飛び出る魔術」
というテーマに触れてみたいと思います。
<index>
①商品を目に飛び込ませるには?
②図書館で成功した今も受け継がれている仕組み
③選ばれる魔法とは商品棚とは違うところに置く
■商品を目に飛び込ませるには?
多くのお店で、商品はどこに並んでいますか?
これはちょっとも考える必要はありませんね。
もちろん
「商品棚」
です。
陳列棚ではカテゴリに分けられています。
そこには様々な会社の商品が
「隣り合わせ」
に並べられています。
そしてお客様に選んでもらおうと競い合っています。
全てのメーカーは
「その状況に甘んじている」
ことなどありません。
商品を目立たせるために
「多大な努力と資金」
が投入されています。
こんな状況で
「お客様の目の中に飛び込ませる方法」
はあるでしょうか?
そのヒントは
「図書館」
にありました。
■図書館で成功した今も受け継がれている仕組み
棚というものは
「図書館」
がうってつけであることは誰もが認めるところでしょう。
自分が探している書籍を
「いとも簡単に」
見つけることはできますか?
「探しているにもかかわらずみつからない」
もし売り場でこんなことが起きてしまえば
「お店や商品メーカーの未来」
はどうなってしまうでしょうか?
収益を考えなくてよい図書館だから
「陳列棚」
が許されていると言っても良いかもしれません。
行政サービスとは言え
「利便性を高める」
ことは求められます。
70年代にある図書館で行った変更が
「利便性を劇的に進化」
させました。
その結果
「本の貸し出し点数が劇的に増加」
しました。
これは今や
「書店や図書館」
で常識となっています。
それはどんな方法でしょうか?
答えは
「一部の本の表紙を見せて並べるようにした」
ということです。
従来の陳列の常識からはみ出したことで
「利用者に選ばれる」
こととなりました。
■選ばれる魔法とは商品棚とは違うところに置く
図書館の例から
「今のお店でのヒント」
を手にすることができます。
人の目というのは
「止まっているものには反応しない」
という特性があります。
いわば商品棚に整然と並べられている状態というのは
「動いていない」
と同じことといえます。
その陳列の中から動きを見せるために
「パッケージやタイトル」
に大きな努力を注いでいます。
しかしそれよりも
「商品棚ではない場所」
に並んだ瞬間に目がつくようになります。
実際にレジの待ち時間を利用した
「ちょっとした小物の陳列」
というのは売上に貢献をしています。
ガムや電池を買ってしまったことがある人は多いでしょう。
いずれにせよ
「お客様の目に飛び込ませるには動きをつける」
ということです。
その一番単純な方法は
「整列した陳列棚からはみ出す」
ということでしょう。
これが
「商品が飛び出る魔術」
です。
今日はシリーズショッピングの科学をお送りいたしました。