今日は
「ナッジ」
というテーマに触れてみたいと思います。
① 2019年の流行語を早くも予測
②人は主観で行動する「行動創造理論」
③マーケティングでの応用の実例
あなたは
「ナッジ」
という言葉を聞いたことがありますか?
もしかしたら
「2019年の流行語」
になるかもしれません。
ちなみにナッジとは
「ヒジで軽く突く」
という意味です。
行動経済学や行動科学分野で
「人々が自発的に望ましい行動を選択するような仕掛けや手法」
を示す用語です。
2017年にノーベル経済学賞を受賞した
リチャード・セイラー教授
が生み出したものです。
私が提唱している
「行動創造理論」
もこの要素がかなり含まれています。
行動創造理論は
「営業において、あなたの提案をお客様が積極的に選択して採用する」
ための理論です。
さて、ナッジ理論は
「人は合理的な客観判断に基づく行動をしない」
という基本的な考えがあります。
むしろ
「その人自身がどう感じるかという主観で行動を選択する」
というものです。
既に
「小売店のマーケティング」
では応用されています。
例えば
「クレジットカードでの買い物」
の仕組みで見てみましょう。
クレジットカードは
「小売店が手数料を支払う」
ことが必要になります。
もちろん小売店も負担が大きいので
「消費者に手数料を上乗せ」
を考えました。
しかしクレジットカード業界はこれを嫌がりました。
「カードで買い物をすると余計にお金がかかる」
という心理が消費者に働くからです。
クレジットカード会社は
「カードと現金の決済手段の違いで金額を変えることを禁じる」
としましたが、法的に無効となりました。
そこで取った策が
「クレジットカードでの買い物が通常価格」
「現金で買えば3%割引」
とするように要求しました。
これであれば
「カードでの決済で余計なお金を取られない」
という消費者心理が働き、カード決済の抵抗が軽減されます。
1000円の買い物にカードを使えば
「1030円支払う」
ことに変わりはありません。
絶対的な評価であれば
「割り増しだろうが割引きであろうが違いがない」
はずです。
しかし
「人の行動」
は大きく差が出ます
割り増し=実際に懐が痛む
割引き=お得な機会を損失しただけ
と人は直観的に判断します。
人は
「実際に保有しているものを失うことに強い抵抗を示す」
という行動科学を応用したマーケティング手法です。
ナッジは
公共施策
環境
医療
の分野では数多く活用されています。
2019年は
元号の変更
消費税10%
環境問題への取組み
社会保障問題への取組み
特に公共政策が必要な様々な機会があります。
ここで
「ナッジ」
が応用されることでしょう。
このことからも
「きっとよく耳にする言葉」
になると思います。
行動創造理論はその知見も含めて
「営業における顧客の行動選択を後押しする手法」
としてさらに確立をしていきます。
今日は
「ナッジ」
というテーマに触れてみました。
レゾンデートル株式会社 ~行動創造理論~
齋藤