「人に良くしてもらったら返したい」の裏にあるビジネスで役立つ科学的根拠とは?

2022.06.20

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

ビジネスの基本の教えにあった「科学的根拠の解明」

 

 

今日は
「人の恩義の仕組み」
というテーマに触れてみたいと思います。

 

 

<index>

①人は良くしてもらうと必ず返したくなる生物

②恩義に関する興味深い研究「人の評価は変わるのか?」

③ビジネスと営業の基本には存在する「科学的根拠」

 

 

■人は良くしてもらうと必ず返したくなる生物

 

 

あなたは人に良くしてもらったときにどう反応しますか?

 

 

・私のような人物は、良くしてもらって当然だと思う

・良くしてもらったから、今度何かお返しがしたい

 

 

ほとんどの人は
「何かお返しがしたい」
と思うでしょう。

 

 

道徳教育の影響もありますが
「人は社会的な存在だから」
という理由が大きいでしょう。

 

 

人間という生き物は
「単独では生きられない種族」
なので相互関係が必要になります。

 

 

遺伝子レベルで助け合いの精神があるということです。

 

 

なので、人にしてもらって当然と考える人は、人間性の問題ではなく、人間では無いのかもしれません(笑)

 

 

■恩義に関する興味深い研究「人の評価は変わるのか?」

 

 

恩義に関する研究も数多く行われています。

1つ興味深い実験を見てみましょう。

 

 

アン・ハーベイ

ウーリッヒ・カーク

ジョージ・デンフィールド

リード・モンタギュー

 

 

彼らがベイラー医学大に所属していたときの研究です。

 

 

実験に参加してくれた人に
「ロンリーウルフ」「サードムーン」
という2つの画廊が提供してくれた絵を見てもらいました。

 

 

そしてあなたの実験参加報酬は
「画廊が用意していくれた」
と伝えました。

 

 

一方のグループには
「ロンリーウルフが報酬を出してくれた」
と伝えました。

 

 

そしてもう一方には
「サードムーンが報酬を出してくれた」
と伝えます。

 

 

協力者は上記の情報を与えられたうえで
「MRIスキャン装置」
に入ってもらいました。

 

 

「横になってじっと動かないでください」
と指示を出されます。

 

 

そして目の前には
「60枚の絵画」
を1枚ずつ見せられました。

 

 

絵画の右上には
「スポンサーのロゴ」
が入っています。

 

 

協力者は
「どの絵がどの画廊から提供されたかがわかるようになっていた」
ということです。

 

 

MRI装置から出ると協力者は
「絵画とロゴの組み合わせ」
をもう一度見せられました。

 

 

そして
「どちらが好きですか?」
と質問に答えてもらいます。

 

 

さて、結果はどうなったでしょうか?

あなたの予想通りの結果となりました。

 

 

報酬の協力をしてくれたスポンサーを
「高く評価する」
という結果になりました。

 

 

MRI装置に入ってもらった理由は
「脳のスキャン」
をするためです。

 

 

お礼に評価を変えるというのは心理だけでなく
「脳の反応にも変化が見られた」
という結果が得られました。

 

 

単なる忖度ではなく
「脳細胞の反応から変わっている」
ということです。

 

 

実験には続きがあり
「報酬額を変えてみる」
という実験も行われました。

 

 

すると報酬が高くなればなるほど
「スポンサーを高評価する」
という偏重が強くなりました。

 

 

■ビジネスと営業の基本には存在する「科学的根拠」

 

 

ビジネスの基本的な教えとして
「WIN-WIN」「ギブアンドテイク」
があります。

 

 

一方だけが得をする取引では上手く行かないということです。

 

 

それどころか
「ギブ&ギブ」
という教訓もあるくらいです。

 

 

特に営業では
「まず相手に与えなさい」
という教えが基本になっています。

 

 

そのためにお客様を喜ばせる
「リップサービスや接待」
を行うわけです。

 

 

先ほど触れた実験でも
「恩義は返さなければならない」
と脳が反応をしていることがわかりました。

 

 

もしかしたら営業だからって
「リップサービスなんかしたくない」
と思っている方もいるかもしれません。

 

 

やりたくなければやらなくて良いかもしれませんが
「論理的な提案よりも、効果があり楽である」
ということが科学的根拠をもって明らかになっています。

 

 

リップサービスや接待が好きでなければ
「お客様が喜ぶ情報提供を行う」
などをするのが良いでしょう。

 

 

お客様を喜ばせる伝え方というのも
「脳のメカニズムを先回りする」
ことで誰もができるようになります。

 

 

本当に有効な営業技術は
「脳科学を基軸としたもの」
です。

 

 

誰も使えるビジネスメソッドとして体系化されたものが
「行動創造理論」
です。

 

 

■行動創造理論は脳のメカニズムを先回りする

 

私の提唱する行動創造理論は
「科学を基軸とした営業理論」
です。


脳のメカニズムに基づいた行動を体系化したものです。

 

  • 脳科学

  • 心理学

  • 行動経済学

 

上記のノーベル賞を取った研究や知見を「営業行動」に体系的に落とし込んだものです。

科学を基軸とした営業技術を身につけ、売上が飛躍的に伸びるプログラムです。

 

  • 営業研修

  • マネジメント研修

  • 能力開発トレーニング

 

「もっと売上に繋がる営業研修を実施したい」
「確実に営業力が上がる営業研修はないか」
と一度でも思ったことのある方は、ぜひ触れてもらいたいプログラムです。

 

 

営業で成果を出すには
「人の本能の行動に合わせる」
だけです。

 

 

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今日は「人の恩義の仕組み」というテーマに触れてみました。

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行動創造理論第一人者
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