【ショッピングの科学】第13回「お店の奥には何がある??」

2019.07.13

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

今日はシリーズ

「ショッピングの科学」

をお送りいたします。

 

第13回は

「お店の奥」

というテーマをお送りいたします。

 

①お店の奥まで引き寄せることは重要か?

②大手ドラッグストアチェーンの事例

③多くのお店が「本当の動線」を把握していない

 

 

■売上を伸ばすにはできるだけお店の奥に引き寄せること

 

お店はお客様を

「できるだけ店の奥まで引き寄せる」

ことが重要と言われています。

 

「入口においてあるもの」

だけを買って帰ってしまうよりも

 

いろいろな商品が目に触れることで

「客単価の向上」

繋がるという考え方です。

 

単に

「お店の奥まで引き込めばよい」

ということでしょうか?

 

「入口から順番に」

お客様に提案する陳列やサインを置けばよいでしょうか?

 

 

■お客様の動線を考えたドラッグストアのお店作り

 

ドラッグストアの事例を見てみましょう。

 

大手のドラッグストアチェーンでは

「薬局」

をお店の中に置いてあります。

 

ほとんどの薬局が

「奥の壁際」

にあります。

 

お客様は

「お店全体を歩かなければならない」

状態です。

 

お店側にしてみれば

「都合よくお店の奥」

に引き込めています。

 

このお客様に対して

「シャンプー」

「ビタミン剤」

「トイレットペーパーの特売」

などの情報を届けるチャンスです!

 

しかし、考えてみてください。

 

「ドラッグストアの薬局を使う人」

というのは緊急な用事がある人がほとんどです。

 

恐らく棚を眺めながら

「店の奥の薬局」

に行くお客様はいないでしょう。

 

脇目も触れずに

「店の奥」

に進んでいくはずです。

 

こういう機能があるお店では

「前面からだけでなく背面からの配置」

も気を付けなければならないということです。

 

一部の看板

ディスプレイ

備品の配置

 

これらを

「お店の奥から手前に歩いてくるお客様」

にも見えるようにしなければなりません。

 

お店の動線が

「入り口⇒奥⇒レジ」

とは限らないということです。

 

「お客さんの本当の動線」

を把握していないケースがみられます。

 

これは

「映像テクノロジー」

を活用すればデータで示すことができます。

 

思い込みや経験だけで

「お店作り」

をしてはいないでしょうか?

 

■お客様を奥に引き込むトレーニング

 

アパレルチェーンではお店の奥に来てもらえるよう

「お客様をトレーニング」

しています。

 

常に

「セール品を店の奥の左側」

に置くようにしています。

 

それを知っているお客様が

「お店の奥まで誘導される」

ということです。

 

しかし

「値下げ品」

を目的の人が他の商品を買うかどうかはわかりませんが・・・

 

そういうお客さまでも

「奥から引き返すまでの間に提案するチャンス」

は必ずあるということです。

 

このように

「お店の奥まで自然に誘導できている」

という店舗は売り上げが高いですね。

 

 

■一人のお客様に対していかに販売機会を増やすかが重要

 

お客様に対して

「1つの商品」

を見てもらうより

 

「10種類の商品」

を見てもらう方が販売機会は増えます。

 

「店舗の来店人数」

というのはハードの問題も大きくかかわってきます。

 

しかし

「客単価の向上」

はソフト面の対応で実現することができます。

 

またお店のフロアの家賃や光熱費は

「場所によって変わる」

ということはありません。

 

・入口だから家賃が高い

・奥だから電気代が安い

などと言うことはないでしょう。

 

より多くの場所で

「適切な買い物体験」

ができるお店作りが大切ですね。

 

今日はショッピングの科学

「お店の奥」

というテーマに触れてみました。

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著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
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自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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