【ビジネス寓話シリーズ】「じゃれつくロバと主人」営業とマネジメントに通ずる教訓

2022.03.06

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

なぜロバはじゃれつこうとしてしまったのか?

 

 

今日は大人気の
「ビジネス寓話シリーズ」
をお送りいたします。

 

 

「じゃれつくロバと主人」

 

 

どんな教訓があるのでしょうか?

 

 

 

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犬とロバを飼う人がいました。

 

 

主人が遊んでくれるのは、いつも犬ばかり。

よそで食事をした時には、お土産を持ち帰り、しっぽを振って出迎える犬に与えていました。

 

 

ロバはこれを羨んで主人に駆け寄ると、飛び跳ねて蹴ってしまいました。

怒った主人は、ロバを叩き、柱につないでしまいました。

 

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ロバの失敗はどこにあるでしょうか?

 

 

失敗の要因は
「犬と同じ事」
をしたからです。

 

 

ではビジネスの教訓の視点で見てみましょう。

 

 

■ビジネスの視点で見れば「マネをするのは悪くない」

 

 

じゃれつくロバと主人のお話のロバは
「マネをして失敗をした」
という話になります。

 

 

ロバの仕事は荷物を背負って運ぶ

犬の仕事はご主人様を楽しませて癒す

 

 

お互いに役割があります。

しかしロバは適していない役割のを果たそうとして失敗します。

 

 

「適材適所」
という言葉があるように、それぞれの持ち回りを果たすことが重要という教訓です。

 

 

自分の役割を果たすことは重要ですが
「マネをする」
というのは悪いことではありません。

 

 

「サル真似」という言葉があります。

 

 

あまり良い意味でとらえられていませんが
「最古の学習法」
としてかなり有効な手段です。

 

 

サルは別のサルが
「岩で木の実の殻を岩で砕く姿」
を見て自分も真似をして美味しく食べるようになりました。

 

 

サル真似が有効な理由は
「脳のメカニズム」
にあります。

 

 

人の脳が最も得意な情報は
「視覚情報」
です。

 

 

サル真似をするには
「誰かのやったことを見る」
ということが必要です。

 

 

見てマネをすることで
「脳の記憶に定着しやすく再現性が高まる」
ということです。

 

 

仕事においても
「売れる営業の真似をする」
だけで売れるようになります。

 

 

ロバも犬のやり方を見てマネをしました。

しかしうまくいきませんでした。

 

 

上手くいかない理由は
「本当に模倣しただけ」
だからです。

 

 

犬の目的は
「ご主人様を喜ばせる」
事でじゃれついていました。

 

 

しかしロバは
「自分がかわいがってもらいたい」
だけでやり方を模倣しただけです。

 

 

営業で言えば
「ある女性にスカートが売れたから、男性にも同じ提案をする」
のと同じことです。

 

 

極端な例ですが
「上手く言った方法を繰り返すだけの営業」
というのは少なくありません。

 

 

真似をすることは非常に効果的ですが、同じことをやっただけではうまくいきません。

 

 

重要なことは
「目的と場面に適した方法」
を選択できることです。

 

 

■マネジメントの視点で見えてくるのは「相対性剥奪」

 

 

もう1つの教訓があります。

ご主人様の視点で見る教訓です。

 

 

こちらの教訓は
「マネジメント」
に深く関わる教訓です。

 

 

ご主人様はもしかしたら
「ロバを犬と同じようにかわいがっていた」
かもしれません。

 

 

正しロバは
「犬の方ばかりかわいがられている」
と感じていました。

 

 

「ロバのやっかみだろう」
と思うかもしれませんが、これも行動科学です。

 

 

上司としては
「平等に扱っている」
つもりでも部下の脳は無意識に比較をします。

 

 

無意識の比較のメカニズムを
「相対性剥奪」
と呼びます。

 

 

「隣の芝は青い」ということわざと一緒です。

 

 

繰り返しますが、部下は無意識のうちに他人と比較をしています。

 

 

平等に扱っているつもり
「では不当な評価を受けている」
と思わせてしまうかもしれません。

 

この寓話のロバのように…。

 

 

対策としては
「承認欲求を満たしてあげる」
事です。

 

 

行動のメカニズムから考えれば
「同じ労力でも効果は3倍以上」
の成果を出すことが出来ます。

 

 

少なくとも
「ロバをたたいて縛り付ける」
ようなことは不要になるでしょう。

 

 

今日はビジネス寓話シリーズ
「じゃれつくロバと主人」
をお送りいたしました。

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著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
齋藤英人

自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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