【ビジネス寓話シリーズ】「ふるやのもり」あなたもこの失敗を笑えないはず

2020.07.12

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

大人気の
「ビジネス寓話シリーズ」
をお送りいたします。

 

 

今日のおはなしは
「ふるやのもり」
です。

 

 

どんな教訓があるのでしょうか?

 

 

———————————————-

 

ある農家に、お爺さんとお婆さん
「馬」
が一頭いました。

 

 

この馬を狙って泥棒が忍び込み
「梁の上」
に隠れていました。

 

 

同じ時に
「狼」
も馬を狙って家に入り込んでいました。

 

 

お婆さんは
「幼い孫を寝かしつけよう」
と話をしています。

 

 

子どもが
「泥棒より狼より怖いものは何?」
と訪ねます。

 

 

お婆さんは
「ふるやのもり」
だと答える。

 

 

ふるやのもりとは
「古い家の雨漏り」
のことです。

 

 

しかしそのことを、狼も泥棒も知りません。

 

 

やがて雨が降ってきました。

天井から雨漏りがしてきました。

 

 

お婆さんが
「ふるやのもりが来た」
というと、泥棒は驚いて梁から落ちました、

 

 

下には
「狼」
がいてその上に落ちました。

 

 

狼は
「ふるやのもり」
が自分の上に落ちてきたと勘違いします。

 

 

また泥棒も狼を
「ふるやのもり」
と勘違いします。

 

 

狼は山中を走り回ります。

泥棒は木の枝を見つけて飛び移りました。

 

 

ちょうどその木に
「穴」
が開いていたので、しばらくそこに隠れることにしました。

 

 

ところが、穴が深かったため
「泥棒は穴の底」
に落ちてしまったままです。

 

 

一方狼は仲間の動物たちに
「恐ろしい目に遭った」
と話します。

 

 

「そんなおそろしいやつがこの辺をうろつかれてはたまらん」
と、泥棒が飛び移った木を確かめにやってきた。

 

 

木に開いた穴が怪しいので
「猿が長いしっぽ」
を垂らします。

 

 

中にいた泥棒は
「木の蔓」
と間違えてよじ登ろうとします。

 

 

驚いた猿は
「捕まったらふるやのもりに食べられてしまう」
と思い必死に踏ん張りました。

 

 

すると、しっぽが切れて、前のめりに倒れ、顔をすりむいてしまった。

それ以来、猿のしっぽは短く、顔も赤いといいます。

 

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このお話は
「滑稽な話」
としてみることができます。

 

 

それはなぜでしょうか?

 

 

それは私たちが
「安全な場所」
にいるからです。

 

 

「人の行動は脳が創る」
ということは誰でも知っていることです。

 

 

ただその多くは
「無意識に創られている」
ということはご存知でしょうか?

 

 

この無意識に創られている行動は
「いのちを守る行動」
に繋がっていることが多いでしょう。

 

 

そのため
「恐怖」
を感じた時に、生き物は強い行動が創られます。

 

 

脳が一番強い反応が
「恐怖」
ということです。

 

 

この無意識のうちに創られる行動は
「間違った行動」
であることも多くあります。

 

 

この寓話の泥棒と狼の行動が
「滑稽に映った」
のと同様です。

 

 

私たちの脳はわかりやすく言うと
「2つのシステム」
で構成されています。

 

 

人ならではの思考を司る
「熟考システム」

 

本能の反応で行動を指示する
「自動システム」

 

この2つのシステムで
「日々の意思決定」
をしています。

 

 

驚くかもしれませんがそのほとんどが
「自動システム」
によって行われているということです。

 

 

人がちゃんと考えて行動をすれば
「それほど間違いはない」
と言っても良いでしょう。

 

 

上手くいかないのは
「自動システムによる行動」
の間違いが要因かもしれません。

 

 

泥棒も狼も猿もみんな
「自動システムによって選択された行動」
で過ちを犯しています。

 

 

もしかしたら
「お婆さん」
だけが熟考していたのかもしれません。

 

 

今日はビジネス寓話シリーズ
「ふるやのもり」
をお送りいたしました。

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著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
齋藤英人

自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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