もう通用しない太陽の旅人のコートを脱がした方法
今日は
「ビジネス寓話シリーズ」
をお送りいたします。
「北風と太陽」というお話です。
有名なお話ですが、どんな教訓があるのでしょうか?
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北風と太陽が
「自分のチカラ」
について話し合っていました。
議論ばかりしていても仕方がないので
「旅人のコート」
を脱がしたほうが勝ちだということにしました。
最初は北風の番です。
思い切り強く
「ビューッ!」
と吹き付けました。
旅人は震えあがって、コートをしっかりと押えました。
北風はさらに力を入れ
「ビューッ!ビューッ!」
と吹き付けました。
すると旅人は
「寒い!たまらん」
ともう1枚重ねてきてしまいました。
北風はがっかりして
「太陽に任せるよ」
と言いました。
そこで太陽は
「ぽかぽか」
と暖かく照らしました。
すると旅人は、先ほど着た1枚を脱ぎました。
太陽はもっと強い日差しを送りました。
ジリジリと照り付ける暑さに
「着ているものを全部脱ぎ捨て」
近くの川に水浴びに行きました。
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このお話は有名なお話です。
記憶している人も多いと思います。
この原文の最後には
「強制よりも説得のほうが有効なことが多い」
という教訓が添えられています。
人に何かをさせたいと思ったら
「腕力や権力」
による力づくでは効果が無い。
相手がその気になるように
「言って聞かせる」
方が有効であるということです。
■ビジネスで有効なのは強制でも説得でもない!?
しかし今の時代のビジネスでは
「説得」
も有効的ではありません。
あなた自身
「力づくで強制されても嫌だ」
と思うでしょう。
しかし
「説得されて行動する」
というのも嫌なはずです。
なぜならば
「そもそも人は説得されて行動しない生き物」
だからです。
昔は情報が無かったので
「情報を持っている人の教え」
は有効で説得も可能でした。
しかし今の時代は情報があふれていて
「選択肢も限りなく多く持っている」
という状態です。
そんな時
「〇〇が良い」
と説得されたらどうでしょうか?
あなたは決して
「はい、わかりました」
とはならないでしょう。
人が行動をする前には必ず
「想像」
をします。
その前には
「感情移入」
をします。
感情のスイッチが入らなければ、決して行動は起こりません。
強い指示で行動をさせているときは
「従わなかったときの損失」
を考えて行動をしているだけです。
そしてポジティブな感情移入の前には
「共感」
をします。
共感
感情移入
想像
行動
上記の行動プロセスの中で
「相手に直接影響を創れる」
のはどこまででしょうか?
一番最初の
「共感」
までです。
売れる営業と売れない営業の
「埋め尽くせられないほどの差」
と言ってもよいでしょう。
売れない営業は
「説明と説得」
をします。
売れる営業は
「共感」
を創り出します。
説得する営業=「北風」
共感を創る営業=「太陽」
感情を動かすには
「態度や熱意」
など非言語情報が大きく影響します。
■世界は一変した、これから求められる重要スキル
しかし世界は一変し
「オンライン」
でコミュニケ―ションをしなければなりません。
国を挙げてリモートワークを推奨しています。
ただし、オンラインでは
「非言語情報」
はほとんどなくなります。
これからは
「言語情報だけで感情を動かすスキル」
が求められる時代になりました。
「商談」
「部下の指導」
どちらでも一緒です。
北風と太陽のお話は
「別のエピソード」
があります。
また次の機会でご紹介できればと思います。
その際には
「言語情報だけで感情を動かすスキルの身につけ方」
もあわせてご紹介いたします。
今日はビジネス寓話シリーズ
「北風と太陽」
をお届けいたしました。