【第24回ショッピングの科学】「クイズ 」子連れのお客様を売場に戻してください

2019.10.05

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

今日はシリーズ

「ショッピングの科学」

をお送りいたします。

 

第24回は

「子供の買い物」

というテーマに触れてみたいと思います。

 

<index>

①クイズ1 CMを大量に流しても子供服が売れなかった理由は?

②クイズ2 お菓子売り場に親子を呼び戻す作戦を考えてください

③副業ブームで大活躍できるかもしれない

 

 

■クイズ① CMを大量に流しても子供服が売れなかった理由は?

 

これまで買い物の世界における

 

・男性

・女性

・高齢者

と見てきました。

 

残りは

「子供」

ですね。

 

子供の買い物は

「親がついてくる」

ことになります。

 

イベントなどでも

「子供を引き込めば、決済者の親も引き込める」

として子供向けのコンテンツに力を入れています。

 

では売り場ではどんな工夫が必要でしょうか?

 

あるお店が

「クリスマスシーズンに大量の子供服のCM」

を流しました。

 

しかし全然売れませんでした。

 

その理由は何でしょうか?

一緒にお考えください。

 

ヒント

「商品ではなく売り場に問題があった」

 

 

答えは

「商品を並べすぎて通路が狭くなってしまった」

です。

 

通路が狭くなったことで

「ベビーカーを押しながら売り場に入っていけない」

という状況を作ってしまいました。

 

店内の設計や配置1つで

「お客様を売り場から追い出す」

ということになりかねません。

 

「自分たちが売りたい」

という気持ちが強すぎてベビーカーを押す親子の立場にたって考えられなかった例です。

 

 

■クイズ② お菓子売り場に親子を呼び戻す作戦を考えてください

 

次はスーパーに舞台を移しましょう。

 

スーパーで子供が一番好きな売り場は

「お菓子売り場」

です。

 

あるスーパーでは

「レジ横のガム・あめの陳列」

をやめざるを得なかったそうです。

 

それは

「子供が会計前に欲しがって泣いてしまう」

ために親が困るという声からでした。

 

子連れのお客様は

「子供がわがままを言わないようにお菓子売り場を避ける」

という動きもあるようです。

 

さて売り場担当者は困りました。

 

ここで問題です。

一緒に考えてみてください。

 

 

問題

「お菓子売り場に来てもらうために何をしたでしょうか?」

 

ヒント

「試食などお菓子そのものではありません」

 

 

答えは

「べビー用品とお菓子売り場を並べた」

です。

 

こうすることで

「嫌でもお菓子コーナーに立ち寄らなければならない」

という環境を作ったということです。

 

これまでのセオリーからでは

入口から

野菜

鮮魚

乳製品

加食

菓子

雑貨

というように配置していたでしょう。

 

メーカーの戦略が優れていたとしても

「買い物できない環境」

になっていては期待通りの売上は作られません。

 

 

■副業ブームで大活躍できるかもしれない

 

いま日本では

「副業」

をテーマに議論させることが多くなっています。

 

小売店やメーカーは

「副業の従業員」

を積極的に採用しても良いかもしれません。

 

売り場づくり

POPづくり

商品パッケージのデザイン

 

これらは

「世代の異なるプロ」

が創ることがまだ多いでしょう。

 

しかし

「ターゲットの消費者」

には受け入れられないミスマッチが数多くあります。

 

社内では

「パワーバランス」

により意見が出ないこともあるでしょう。

 

外部の意見と言っても

「コンサルタント」

もターゲットの消費者ではないことが多いでしょう。

 

一般の

・子育て主婦

・高齢者

を週1回や月2回などの臨時従業員として採用するのも良いかもしれませんね。

 

これまで見えなかったものが見えてくるかもしれません。

 

今日はショッピングの科学

「子連れの買い物」

というテーマに触れてみました。

 

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著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
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自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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