多くの店長が勘違い!?お客様は欲しいもの買いにお店に来ているわけではない

2021.02.23

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

今日は
「お客様の購買心理」
というテーマに触れてみたいと思います。

 

 

<index>

①お客様は欲しいものを買いにお店に来ているわけではない

②人は行動メカニズムによって無意識に意思決定をしている

③自分の買い物を振り返るだけでも大きな気づきが得られる

 

 

■お客様は欲しいものを買いにお店に来ているわけではない

 

 

今のお客様は、どんな心理をもっているのでしょうか?

 

 

それを知ることができれば
「自分たちの製品を購入してもらう」
ということに近づくはずです。

 

 

いろいろな切り口ががありますが
「情報」
という視点で少し考えてみましょう。

 

 

1 情報の量

 

昔は
「お客様側がもっている情報」
というのは多くありませんでした。

 

 

例えば車を買うときには
「販売店に行ってまず情報を収集する」
という行動をとっていました。

 

 

しかし現在は
「ネットで十分な情報を収集している」
という状態にあります。

 

 

むしろ溢れるほどの情報量なので
「追加される情報はノイズ」
と捉えられてマイナスになる恐れもあるということです。

 

 

「情報に対する変化」
はものすごく大きいと言えるでしょう。

 

 

 

2 体験

 

ではお客様は何をしにお店に来るのでしょうか?

 

 

「欲しいものを買いに来る」
と考えた人は間違いです。

 

 

お客様の多くは
「情報を体験に変える」
ということです。

 

 

この感覚を持っておくことは非常に重要です。

 

 

お客様は文字や画像だけでなく
「動画」
でも情報に触れています。

 

 

商品やサービスに対して、よりイメージが膨らむ状況にあります。

 

 

動画は
「1分間で180万文字」
の情報量に相当するといわれています。

 

 

■人は行動メカニズムによって無意識に意思決定をしている

 

 

ただそれでも
「実際に触れるのとでは大きく違います」

 

 

人の脳のメカニズムで
「見たものが全て効果」
というものがあります。

 

 

どんな見分よりも
「実際に自分の目で見て、触ったものを強く信用する」
というメカニズムです。

 

 

家電

飲食

 

 

なんでもそうです。

 

 

口コミを信用するのはまた違うメカニズムで
「他人が良いといっているものは良く見える」
という効果もあります。

 

 

ただ最終的には
「見たものが全て」
となるでしょう。

 

 

お客様は体験をしに来ているのに
「店員に売り込み」
をされたらどんな気持ちになるでしょうか?

 

 

「製品・サービス」による
「魅力的な体験」
を提供すること。

 

 

これが
「企業とお客様を結びつける」
ということです。

 

 

コロナ禍で規模は縮小しましたが
展示会でも情報収集ではなく体験に来ている」
という傾向が顕著です。

 

 

例えば
「VRのカテゴリ」
には人があふれていました。

 

 

昔は
「最新の情報収集の場」
として多くの人であふれていた印象があります。

 

 

その役割が終えて
「知っている情報を体験に変える」
ということなのでしょう。

 

 

VRは
「体験しなければわからない」
という意味では特徴的な分野でもあるので、顕著だったのかも知れません。

 

 

 

目の前にいるお客様は
「商品が欲しいのではない」
とまず考えるとよいでしょう。

 

 

「持っている情報を体験に変えに来ている」
というのがお客様心理です。

 

 

■自分の買い物を振り返るだけでも大きな気づきが得られる

 

 

「自身の買い物体験を振り返る」
だけでもお客様の心理がわかります。

 

 

購入したモノや状況で購買心理は多少異なりますが
「人の行動メカニズム」
には多くの共通点があります。

 

 

「何をしたかったのか」

「どんな体験が欲しかったのか」

「購買行動に至った決定的な理由はなにか」

 

 

自分自身の体験を客観的に見ることで
「購買心理を考える」
ことが容易にできます。

 

 

自分自身で行ったことなので
「自分が一番わかる」
はずです。

 

 

重要なのは
「なんとなく」
で終わらせないことです。

 

 

しっかりと
「言語化する」
ことが重要です。

 

 

自身の買い物体験はいつでも振り返ることができます。

ぜひ一度やってみると気づきが見つかると思います。

 

 

日々のちょっとした行動でも
「行動科学」
で分析をすると、たくさんの気づきに出会えます。

 

 

私も
「行動創造理論」
をそうやって組上げてきました。

 

 

■行動創造理論は脳のメカニズムを先回りする

 

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今日は「お客様の購買心理」について触れてみました。

 

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