目標設定が逆効果のワケ!「それでも変化を創るたった1つの方法」

2020.03.12

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

人が変化しないのは当然のことだった!?

 

 

今日は
「意思決定の麻痺」
というテーマに触れてみたいと思います。

 

<index>

①医師とった驚くほど不合理な判断とは?

②ビジネスの世界でも起きている「意思決定の麻痺」

③変化を創り出すことができるの「たった1つの方法」とは

 

 

■医師とった驚くほど不合理な判断とは?

 

ある医者が
「67歳の慢性的な股間節痛を抱えている患者」
の治療方針を検討するように言われました。

 

過去に
「様々な痛みに関する治療薬」
を投与しましたが効果がありませんでした。

 

そのため抜本的な方針の変更を迫られ
「股関節置換手術」
を行うかどうかの決定をしなければなりません。

 

この手術は
「大腿部を切開し骨を削る」
という大掛かりなものです。

 

さらにこの手術後のリハビリは
「長く苦しいプロセス」
となります。

 

ところが予期せぬ分岐点がやってきました。

 

投薬記録を最終チェックしたところ
「まだ試していない薬」
が見つかったのです。

 

医者はどのような意思決定をしたでしょうか?

 

 

■人の意思決定には「〇〇」が影響したことが明らかに

 

この症例は実際のもので
「医者のジレンマ」
と呼ばれる研究に活用されました。

 

この事例をつかって
「どのような意思決定をするか」
を分析した研究です。

 

 

この結果
「47%」
の医師がメスを入れずに投薬を試すと答えました。

 

半数近くが
「新たなる意思決定」
をしたという結果になりました。

 

 

この研究には
「もう1つ違うアレンジ」
のものがあります。

 

それは
「投薬していない薬が2種類あった」
という症例です。

 

 

もしあなたが患者であれば
「2種類も試せる」
というのは喜ばしい結果です。

 

辛い手術やリハビリから回避できる可能性があるからです。

1種類の薬よりも複数の選択肢があったほうが良いに決まっています。

 

ところが医者の意思決定は異なっていました。

 

いずれかの投薬を選んだ医師は
「28%」
しかいませんでした。

 

1種類の場合の47%を大きく下回る結果です。

 

 

2つ目の選択肢を与えられたとたん
「元の計画」
に戻ってしまうという結果です。

 

これが
「意思決定の麻痺」
です。

 

一体どういうことでしょうか・・・

 

 

■ビジネスの世界でも起きている「意思決定の麻痺」

 

ここで起きたことは
「意思決定の麻痺」
です。

 

「選択肢が増えると、どんな良い選択肢でも、思考が凍り付き最初の計画に戻る」

 

 

医者が手術を決定するというのは
「どう見ても不合理」
な選択です。

 

しかしこれが
「人間の意思決定のメカニズム」
です。

 

 

これは
「ビジネスの世界」
でも同様です。

 

様々な選択肢から
「最良の選択」
を連続して求められます。

 

 

・短期的な売上を優先するのか

・収益性を最大限にするのか

・完璧な製品を作るのか

・製品の市場投入をはやめるのか

・創造性を重視するのか

・効率性を重視するのか

 

このような
「大きな意思決定」
でも数多く存在します。

 

さらに下まで落ちてくるとなると
「もっとたくさんの選択肢」
が私たちの前には現れることになります。

 

 

■ひとが変われない大きな要因とは

 

この意思決定のメカニズムが
「変化の大きな妨げ」
になっていることはご存知でしょうか?

 

変化をしないということは
「現状維持」
ということです。

 

この現状維持が心地よい理由は
「選択を切り捨てた状態」
だからです。

 

 

人は1日に
「35,000回以上」
の意思決定を行っています。

 

そのほとんどを
「自動システム」
によって行っています。

 

 

しかし
「変化のタイミング」
では自動システムでは通用しません。

 

 

変化というのは
「目の前に急に選択肢が現れた」
という状態です。

 

この時に人が無意識に選択するのが
「元の計画」
「現状維持」
だからです。

 

 

方針が変わった

マネージャーが変わった

新しい仕組みを導入した

 

だからと言って人は変わりません。

 

それは目の前に選択を与えられたため
「元のやり方を選ぶ」
という意思決定の麻痺が勝手に起きるからです。

 

 

経営陣がいろいろ策を講じても
「社員が変わらない理由」
といえるでしょう。

 

脳のメカニズムから考えれば
「それは当たり前のこと」
です。

 

だから人や組織は簡単に変わらないのです。

 

 

■変化を創り出すことができるの「たった1つの方法」とは

 

変化は新たな選択肢をもたらし
「意思決定の麻痺」
を引き起こすということがわかりました。

 

しかし
「それでは変化ができない」
となってしまいます。

 

人類はこれまで
「大きな変化」
を起こしてきたはずです。

 

「変化をする方法」
は必ずあるということです。

 

 

多くのリーダーやマネージャーは
「指針をしめすが詳細は現場任せ」
というマネジメントを取っています。

 

ある意味これは
「あいまいな目標」
と言えます。

 

これでは単に
「選択肢を増やした」
状態です。

 

このままだと人は無意識に
「現状維持」
の意思決定をするわけです。

 

 

変化に対して必要なことはたった1つです。

 

その方法は
「一歩目の行動を明確にする」
という単純なものです。

 

変化を起こすための
「最初の一歩」
をわかりやすく示すということです。

 

 

以前の記事で

人の行動変革の方法が明らかに!そのカギは牛乳!?

 

ここでは
「健康的な食生活を送る」
という変化を目的としました。

 

その第一歩目は
「牛乳を飲むのをやめる」
というわかりやすい行動に落とし込んで成功しました。

 

 

変化にとって大事なのは
「第一歩目の行動」
を示して選択肢をなくすということです。

 

 

もっと身近なところでは
「資料作成の効率化をあげてください」
という指針を出すのではありません。

 

効率化をあげるために
「Ctrl+C」
というコピーのショートカットキーを必ず使う。

 

という具体的な行動の指示です。

 

 

繰り返します。

 

変化にとって大事なのは
「第一歩目の行動」
です。

 

それを示さなければ
「意思決定の麻痺」
を引き起こし、無意識に現状維持を選択するだけです。

 

たった1つの方法です。

 

 

■行動創造理論は脳のメカニズムを先回りする

 

私の提唱する「行動創造理論」は
脳のメカニズムに基づいた行動を体系化したものです。

 

  • 脳科学

  • 心理学

  • 行動科学

 

これらの数多くの研究や知見を「ビジネスにおける行動」
に体系的に落とし込んだものです。

それを身につけ飛躍的に売上を伸ばすプログラムをご提供しています。

 

  • 営業研修

  • マネージメント研修

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「人の行動を継続的に変化させる仕組み」
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