400メートルを1人で走ろうとするビジネスパーソンは失格になる

2017.11.29

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

今日は

「連鎖」

というテーマに触れてみます。

 

 

「もし自動車の製造を1社で行ったとしたら?」

どれだけの時間がかかるでしょうか?

 

トヨタ

日産

ホンダ

 

これらの自動車メーカーは

「1社だけで作っている」

と思われているかもしれませんが、決してそうではありません。

 

 

製鉄や石油化学などの素材

流通、販売などの顧客接点

車が顧客の手に届くまでには、これらも含められます。

 

これらをすべて1社で賄おうとすれば

「尋常でないコスト」

「尋常でない時間」

がかかってしまいます。

 

 

目の前にある

「モノ」

全てが様々な力が組み合わさってできたものです。

 

 

モノを通じて価値を創出するために

「効率的な連鎖」

で構成されているのが市場です。

 

 

これを陸上競技に例えるとさらにわかりやすいでしょうか?

 

A 1人で400メートルを走る

B リレー形式で4人で400メートルを走る

どちらが早いでしょうか?

 

A 1人でフルマラソンを走る

B 駅伝形式で42.195km走る

どちらが早いでしょうか?

 

言うまでもなく

「後者」

ですね。

 

 

ビジネスでもスポーツでも

「バトンやタスキをつなぐ」

方が早いということです。

 

 

では

「個人の仕事」

に落とし込んでみましょう。

 

「とあるミッションを達成する」

 

このことに対して

「1人で何とかしようとする」

という傾向はありませんか?

 

セミナーでも

コンサルティングでも

こういう傾向が強いプレイヤーはよく見かけます。

 

特に

「基本能力が高い」

タイプに多いかもしれません。

 

 

やっている本人は

「自分だけで成し遂げた」

という自尊心を満たしたいのかもしれません。

 

しかし

「1人でやれること」

には限界があります。

 

また

「時間が余計にかかってしまう」

こともあります。

 

このことは先ほどの

「車や陸上競技」

の例でご理解いただけていると思います。

 

 

例えば

「営業案件」

でもそうです。

 

受注をとるには

「お客様の決裁権者」

に会うことが必要です

 

ただ決裁権者は

「役職が上の方」

が多いので中々会えません。

 

その為にはいろいろな方法があります。

例えば、自分の上司を連れていくなどが考えられるでしょう。

 

しかしそういったことをせずに

「自分の力」

だけでなんとかしたい

 

「自分と仲の良い担当者」

で何とか進めようとする。

 

その間に

「競合に負けてしまう」

ということを見かけることがあります。

 

 

今は

「顧客の状況は様々」

です。

 

それに合わせて

「ニーズも複雑」

になっています。

 

このレースを走り切るというのは

「10種競技」

を行うことに近いかもしれません。

 

 

目の前の

ミッション

プロジェクト

案件

これらを10種競技に見立てたとき

 

「全て自分でチャレンジする」

というのは適切なチャレンジでしょうか?

 

また本当に10種競技に

「チャレンジすべき」

だと思えますか?

 

 

セミナーの依頼では

チームセリング

組織営業

グループ力強化

といったプログラムを組んでほしいという声が増えています。

 

「組織も変化を感じてきている」

 ということだと思います。

 

 

「当事者意識」

を強く持ち責任を果たすということは大切なマインドです。

 

しかしそれは

「1人で何でもやりきる」

ということではなさそうです。

 

顧客に価値を創造する

そのためにはどんな行動が最適か

と考えることが重要ですね。

 

 

一人でやってしまう傾向がある方は

「バトンやタスキを渡す」

ことを意識しても良いのではないでしょうか?

 

そうすればリレーの日本代表のように9秒台で走る選手がいなくても

「国際大会でメダルを取る」

という結果を残せるようになるかもしれません。

 

 

今日は

「連鎖」

というテーマに触れてみました。

 

レゾンデートル株式会社 ~行動創造理論~

齋藤

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著者

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