【ビジネス寓話シリーズ】「シラミと農夫」焼かれてしまう姿は未来の自分!?

2022.02.27

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

どちらを選ぶかはあなたが決めればよいこと

 

 

今日は大人気の
「ビジネス寓話シリーズ」
をお送りいたします。

 

 

「シラミと農夫」

 

 

どんな教訓があるのでしょうか?

 

 

———————————————————

 

農夫が畑仕事をしていると
「ノミ」
がこっそり咬みつきました。

 

 

農夫は仕事の手を止め、シャツの掃除をしました。

 

 

するとまたシラミが咬みつきました。

 

農夫は二度までは耕作の手を止めシャツの掃除をしました。

しかしまたも咬まれるので、再三仕事の手を止めなくても良いように、シャツを火にくべ、燃やしてしまいました。

 

———————————————————

 

 

非常に短いお話ですが、どんな教訓があるでしょうか?

 

 

このお話から得るべき教訓は
「1度上手く行ったからと言って、繰り返し上手くいくわけではない」
ということです。

 

 

■意思決定のメカニズムをご存じですか?

 

そもそも人の意思決定は
「省略されている」
ということはご存じでしょうか?

 

 

意思決定のメカニズムは
「連想記憶」
というものから選択されます。

 

 

目の前の情報

自分の既知の情報

 

 

2つの情報を組み合わせて
「意思決定と行動」
を選択します。

 

 

そして連想記憶のほとんどは
「自動的に選択される」
という性質があります。

 

 

これは脳が疲弊しないための自己防衛システムです。

ではどんな選択が自動的に行われるでしょうか?

 

 

ほとんどは
「過去に失敗しなかった選択」
がされることとなります。

 

 

自己防衛システムがわざわざ失敗した方法を持ち出すわけありません。

上手く行った方法を無意識のうちに選択させます。

 

 

今日の寓話のシラミと同じ行動です。

1度上手く行った方法を繰り返してしまうということです。

 

 

しかし無意識の選択はかなり優秀で
「ほとんどの機会で失敗はしない」
というものです。

 

 

しかし
「大抵のこと」
で失敗をしないだけです。

 

 

ビジネス上の問題解決など
「難しい意思決定」
が求められる場合はどうでしょうか?

 

過去にうまく言った方法をトレースしてうまく行くでしょうか?

 

 

この質問にはほとんどの人が
「NO」
と答えるでしょう。

 

 

しかしほとんどの人の
「行動の選択は過去と同じ」
場合が多く見られます。

 

 

■意識的に否定したとしても、あなたの脳は都合の良い情報を集める

 

 

無意識の意思決定について触れました。

 

 

それならば
「意識的に否定をすれば良いのでは?」
と思ったかもしれません。

 

 

その通りです。

 

 

しかしあなたの脳は
「過去の上手く行った事例を後押しする情報しか集めない」
となります。

 

 

「確証性バイアス」と呼ばれる脳のメカニズムです。

 

 

成功体験が多い人ほど
「確証性バイアス」
も強くなります。

 

 

もっと平たく言えば
「自分にとって都合の良い情報しか見ない」
ということです。

 

 

営業で言えば
「A社でうまくいったからB社に同じ提案をする」
ということです。

 

 

しかも同じ提案で良さそうな理由を
「都合よく集めて自信を深める」
ということを行います。

 

 

新規の企画でも同様です。

 

 

過去にうまく行ったことをベースに
「少しだけ変えてみる」
といった具合です。

 

 

20年ほど前までは、過去の成功例をトレースするのは有効でした。

しかし現在は違います。

 

 

市場の変化のスピードが激しい

企業や組織によって課題が異なる

そもそも自分たちの課題も良くわかっていない

 

 

上記の市場で
「過去上手くいった方法で成功する確率」
はどのくらいでしょうか?

 

 

あなたは過去の成功を意識的に手放せますか?

もしかしたら、まったく意識をしていなかったのかもしれません。

 

 

もし同じ方法をこれからも繰り返すなら
「シラミと同様に焼かれてしまう」
こととなるかもしれません。

 

 

どちらを選択するかは、あなた自身が決めればよいでしょう。

 

 

今日はビジネス寓話シリーズ
「シラミと農夫」
をお送りいたしました。

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著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
齋藤英人

自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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