本日の記事の見出し
組織が前向きになった瞬間崩壊するって??
今日は
「集団の思考」
というテーマに触れてみたいと思います。
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■一見前向きな組織だが実際は…
あなたはこのような組織の状態をどう思いますか?
1)自分たちはできると考え、楽観的である
2)自分たちは正しく、道徳的である
3)自分たちで判断し、その判断を合理的だと考える
ここまで見てみると
「前向きでポジティブな集団」
と思えます。
しかし実はこれは
「失敗の兆候」
といえます。
裏側に失敗の思考が隠れているからです。
人の無意識に行っている
「失敗の思考」
があります。
順番に見ていきましょう。
1)自分たちはできると考え、楽観的である
1の兆候には
「無敵感」
が同時に生まれています。
2)自分たちは正しく、道徳的である
2の兆候では
「思い込みが強い」
状態です。
「自分たちはすごい」
という錯覚が起きやすい状態です。
3)自分たちで判断し、その判断を合理的だと考える
3の兆候は
「周囲からの助言」
を無視するようになります。
3つ目まで来るとさらに
「集団の思考は凝り固まっていく」
となります。
4)競合の弱点を過大評価し、強みを過少評価する
5)集団の決定に異論を唱えるものに圧力をかける
6)集団の意見から外れないように、疑問を唱えることを抑制する
7)過半数程度でも全員一致の意見と思いこむ
8)自分たちの都合の悪い情報に目をつぶる
失敗する集団には、前述の(1)~(3)に加えて
「合計8つの兆候」
がみられるようになります。
アメリカの心理学者アーヴィング・ジャニスの提唱する
「グループシンク(集団浅慮)」
というものです。
■多くの組織が陥る「グループシンク」の正体
グループシンクの心理は
「人が無意識に行っている基本的な心理」
によって引き起こされています。
人の脳には自動的に
「自分の都合の良い情報しか見ない」
という仕組みがあります。
確証性バイアスとよばれる
「自己都合の解釈」
です。
都合の良い情報しか見ないというのが
「集団でも同様に起こる」
ということです。
脳のメカニズムによって個人も集団も
「都合の良い情報しか見なくなる」
ということです。
しかも無意識にです…。
無意識に都合の良い情報しか見なくなると
「組織がどうなるか?」
は容易に想像つきますね。
グループシンクに侵された集団の会議では
「一見ポジティブな発言」
が多くなります。
しかし実際は
「独りよがりの検証がされていない戦略」
が着実に出来上がっていきます。
ネガティブな情報には
「目も向けない、耳も傾けない集団」
です。
当然、そんな戦略で進んだ組織は
「下り坂」
を進むことになるでしょう。
グループシンクを避けるためには
「ある仕組み」
を取り入れておくことで回避できます。
■無意識の思考から立ち直る「生前葬」とは?
回避に必要なのは
「生前葬」
という仕組みです。
具体的なやり方は以下の通りです。
まず初めに、一度立てた戦略に対してリーダーが
「この作戦は必ず失敗する」
と宣言します。
宣言をしてから
「以下の3つのステップ」
を進めていきます。
・大失敗の要因を個人でそれぞれ列挙する
・特に「リスク」が高そうなものを抽出する
・未然に防ぐにはどうしたらよいか議論する
生前葬をすることで
「特定の意見に偏りが無くなる」
でしょう。
私が戦略コンサルティングの際
「必ず取り入れる手法」
でもあります。
失敗への備えは
「思いつく限りの悪いことは必ず起きる」
と想定することです。
事前にその対処さえしておけば
「悪いことが起きても影響は最小限」
に抑えることができるでしょう。
組織のための
「転ばぬ先の杖」
ですね。
人の脳のメカニズムを考えれば
「必ず取り入れるべき仕組み」
となります。
特にリーダーが
「プレゼンテーションが上手い」
場合は気を付けてください。
多くの人間が
「そうだ!そうだ!」
と思ってしまいます。
外部のコンサルタントを使う場合も同様です。
新型コロナウイルスの影響で
「組織変容に取り組む組織」
は多くあります。
新しく戦略を立てる際に
「生前葬」
を必ず取り入れることをお勧めします。
「自分たちはできる!」
という根拠のないモチベーションでは組織は壊れてしまいます。
それが人の行動メカニズムです。
行動創造理論を
「マネージメントに応用」
したやり方をご紹介しました。
■行動創造理論は脳のメカニズムを先回りする
私の提唱する行動創造理論は
「科学を基軸とした営業理論」
です。
脳のメカニズムに基づいた行動を体系化したものです。
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脳科学
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今日は「集団の思考」というテーマに触れてみました。