【ビジネス寓話シリーズ】「旅人と運の女神」わがままな旅人=あなた自身

2022.12.25

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 わがままな旅人の考え方は、無意識の選択であなたもやっている

 

 

今日は大人気の
「ビジネス寓話シリーズ」
をお送りいたします。

 

 

「旅人と運の女神」

 

 

どんな教訓があるのでしょうか?

 

 

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旅人が長い旅路を終え、綿のように疲れて、井戸辺に倒れこんで眠っていました。

今にも井戸にはまりそうになった時、運の女神が現れ、彼を起こして言います。

 

「これお前、もし井戸に落ちていたら、自分の不注意は棚に上げて、私を咎める(とがめる)ところであろう」

 

 

このように、多くの人間は自分のせいで不運な目に遭いながら、神々を非難する。

 

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このお話は
「イソップ寓話の一節」
となります。

 

 

自分のミスにも関わらず
「人のせい(運のせい)にする」
という人は少なくありません。

 

 

ビジネスの教訓を見ていきましょう。

 

 

■旅人の行動は営業とマネジメントにとって重要なこと

 

 

旅人と運の女神のお話の
「旅人の行動」
は人の習性かもしれません。

 

 

女神さまは人の習性ということがわかっていて
「旅人に助言をした」
ということでしょうか。

 

 

そういう意味では、旅人はラッキーだったのかもしれません。

 

 

何かを失敗したときに人の脳は
「行為者-観察者バイアス」
というものにとらわれます。

 

 

行為者-観察者バイアスは
「自分に対しては外的要因を当てはめ、人に対しては内的要因を当てはめる」
自己防衛本能の機能による意思決定の1つです。

 

 

例えば小銭入れを落としたとします。

他人が聞けば落とした人がドジだなと思います。

しかし本人は両手に荷物を持っていたから、仕方が無いと考えるということです。

 

 

ドジというのは人の内的要因です。

両手がふさがっていたというのは外的要因を当てはめています。

 

 

営業やマネジメントでは注意することが重要です。

 

 

なぜなら上手く行っていない理由を
「本人は外的要因を当てはめて報告をしている」
からです。

 

 

またマネージャーも逆に部下の失敗に対して
「本人の能力で見てしまう」
ということです。

 

 

持っている情報とフォーカスする情報が違うので
「コミュニケーションの祖語」
が発生することになります。

 

 

営業では提案がまとまらない。

マネジメントでは部下のモチベーションを下げる。

 

 

バイアスがあることを意識するだけで避けることが出来ます。

しかしほとんどのビジネスパーソンはバイアスの事実を知らずに、自分の意思決定を信じ込みます。

 

 

■失敗ばかりを見てしまうのも人の無意識の習性

 

 

そして人の脳は
「良い部分より悪い部分を見つける天才」
という特徴もあります。

 

 

悪い部分を見てしまうというのも
「自己防衛機能の1つ」
となります。

 

 

危険を察知するためのアンテナの方が強力ということです。

 

 

例えば子供の成績表を見たときに、どの部分に先に目が行きますか?

 

国語 5

算数 2

理科 4

社会 5

音楽 4

体育 3

 

 

恐らくほとんどの人が
「算数の2」
に着目をするはずです。

 

 

もちろんビジネスでも同様です。

部下の良い点よりも、悪い点ばかり目につくはずです。

 

 

ただし今の市場で必要なのは
「弱みの改善より、強みを伸ばし機会を得ること」
です。

 

 

しかし意識をしなければ、良い部分は見えなくなります。

 

 

今日の寓話の最後の一文にあるように
「神々を非難する」
と一緒です。

 

 

良い部分を見るには
「シートの項目に追加する」
だけでも実現できます。

 

 

ほんの少し先回りするだけで
「劇的に業績が変わる」
ということを、多くの人は知らないままです。

 

 

今日はビジネス寓話シリーズ
「運の女神と旅人」
をお送りいたしました。

 

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著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
齋藤英人

自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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