【ビジネス寓話シリーズ】「二匹のヤマアラシ」相手との距離の取り方

2019.12.29

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

ビジネスで重要な「距離感」とは

 

 

大人気の
「ビジネス寓話シリーズ」
をお届けいたします。

 

今日のお話は
「二匹のヤマアラシ」
です。

 

どんな教訓があるのでしょうか?

 

———————————

 

冷たい冬のある日
「二匹のヤマアラシ」
は凍えることが無いように体をピッタリと寄せ合いました。

 

だが間もなく
「相手のとげが自分を刺す」
ので離れました。

 

離れるとまた寒い

くっつくと痛い

 

そういうことを繰り返していくうちに
「お互いを傷つけない」
ちょうど良い距離を見つけました。

 

しかもほどほどに暖め合うことができる間隔を発見しました。

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これは
「距離感」
について触れたお話です。

 

人には
「居心地の良い距離感」
というものが存在します。

 

「パーソナルスペース」
というのは聞いたことがあるかもしれません。

 

 

人と人の距離感には
「4つの距離」
が存在します

 

 

■公共距離

人が利用する最も遠い距離で、個人的な関係が成立しにくくなる距離です。

 

■社会距離

個人的な用件のときは使いませんが、仕事場で同僚との距離としてよく使われます。

 

■個体距離

この距離は相手の表情を細かく見分けることができます。

個人的な関心事を話し合う場や、私的な交渉の場で効果のある距離です。

 

■密接距離

最も短い距離であり、恋人や家族以外がこのスペースに入ると不快になります。

親しい友人が落ち込んでいるときに肩を抱いたりするのはこの距離に入っています。

 

 

この距離を使い分けると
「対人関係」
が上手くいくことが明らかになっています。

 

 

私もトレーニングの時には
「場面に応じて距離の使い分け」
を意識しています。

 

この距離の使い方はまた別の機会に触れましょう。

 

 

さて今日は
「ヤマアラシの距離」
のお話です。

 

ヤマアラシたちは
「お互いの取って最適な距離」
を見つけました。

 

 

この姿勢は
「ビジネス」
にとってとても大切です。

 

「一方的に自分の要求だけ」
を押そうとしても上手く行きません。

 

しかし一方で
「相手との距離をずっと取っている」
となっても上手くいかないでしょう。

 

 

特に営業であれば
「お客さんとの距離感」
は非常に重要です。

 

もちろんそれは
「遠いより近い方がいい」
に決まっています。

 

前述の
「個体距離」
の距離感になれることが重要です。

 

個体距離の相手からの情報に対して
「警戒感」
が薄れるからです。

 

生物学的に言えば本能で
「安心できる相手」
と認識視されている状態です。

 

できる営業というのは
「距離感」
をつかむのが上手いですね。

 

 

気をつけておきたい点が1つあります。

 

「自分が心地よい距離」=「相手の心地よい距離」
ではないということです。

 

ヤマアラシの話でいえば、
「自分にはとげが刺さっていないけれど、相手にはとげが刺さっている」
かもしれないということです。

 

相手によって
「距離を見極める」
というのはビジネスにおいてとても重要です。

 

仕事ができる人というのは
「無意識に距離を上手に扱っている人」
と言えるかもしれません。

 

人付き合いそのものとも言えますね。

 

同じ相手でも
「感情の状態」
によって取るべき距離感は変わるでしょう。

 

今日はビジネス寓話シリーズ
「二匹のヤマアラシ」
をお届けいたしました。

 

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著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
齋藤英人

自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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