「興味のないことは覚えられない」は本当なのか!?研修担当者が絶対に知っておくべきこと

2024.11.06

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

齋藤 英人
齋藤 英人
行動創造理論の開発者齋藤です。
 研修担当者が知っておくべきことが最低2つあることはご存知でしょうか?

 
 
「興味がないことは覚えられない」というのはあなたも想像がつくことでしょう。
ではその理由は答えられるでしょうか?
 
 
「興味がないと覚えられない」というのは人材育成や研修の内容に深く関わってきます。
 
この記事は研修担当者は知らなければならない内容となっています。
 
 

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「興味のないことは覚えられない」は本当なのか!?研修担当者が絶対に知っておくべきこと!
 
 

興味がないことは覚えられないは本当か?

 
 
1つご質問です。
どちらの方が記憶しやすいと思いますか?
 

A 興味のあること
B 興味がないこと

 
例えばあなたがサッカー好きだったら海外のサッカー選手の名前はすぐに覚えられそうです。
 
 
ただしスイーツに全く興味がない場合、最近人気の洋菓子の名前はすぐには覚えられないかもしれません。
 
 
同じカタカナの羅列ですが、意味付けが変わるのでしょうか?
 
 

どちらの方が記憶しやすいか?の答えはどっち!?

興味が無いと覚えられない
先ほどの質問に戻りましょう。
 
 
恐らくほとんどの人が誰もが覚えやすいのはA興味があることと答えることでしょう。
 
 
きっとあなたもAを選んだことだと思います。
あなた自身が興味が無いことは覚えられないという記憶を持っているからです。
 
 
しかし厳密にいうと興味が無いと覚えられないといこうとはありません。
 
 
もちろん興味があることが覚えやすいというのも正しくないということです。
 
 
ある博士の研究が脳の仕組みと興味と記憶について明らかにしています。
 
 

「興味がないと覚えられない」が正しくないことを示した研究

 
 
カリフォルニア大学のグルーバー博士の論文が示しています。
 
 
グルーバー博士らは実験で112個の雑学を用意しました。
 

冷たいの語源は?
チョコレートの溝は何のためにある?
爪楊枝の溝は何のためにある?

 
こんな感じの雑学でしょうか?
 
 
そして雑学の設問に対してどれだけ答えが知りたいかを点数にしてつけてもらいます。
 
 
つまり興味の度合いを事前に意識をさせて、雑学に触れてもらいました。
 
 
そして回答は10秒後に表示されます。
 
 
折角なので、あなたも3つの質問に興味の点数を10点満点で付けてみてください。
 
 
「興味が無いと覚えられない」ということを体感できるはずです。
 
 

【参考】雑学の質問の答えは?

雑学クイズ
 
「興味が無いと覚えられない」という記事の本題とは少し離れますが、先ほどの設問答えが気になる人もいると思います。
 
 
雑学クイズの答えは以下の通りです。
 

冷たいの語源は?→「爪が痛い」
チョコレートの溝は何のためにある?→「冷やし固めるため」
爪楊枝の溝は何のためにある?→「ただのデザイン」

 
グルーバー博士たちは一連の実験を終えた後に「どれだけ覚えているか?」のテストを行いました。
 
 
112問とかなり多くの質問数を記憶するので、実験参加者が覚えている問題にも限界があります。
 
 

「興味がないと覚えられない」という定説は証明されたのか!?

実験結果
 
グルーバー博士の出したテストの正答率は以下の通りの結果となりました。
 
 
「興味が無いと覚えられない」という定説は、グルーバー博士の実験で見事に証明されたのでしょうか?
 

興味を持った雑学→正答率71%
興味を持たなかった雑学→正答率54%

 
実験の結果は興味を持った情報の方が記憶に定着するという結果になりました。
 
 
「やはり正しいじゃないか!」ということなったのでしょうか。
 
 
しかしこの実験には続きがあります。
 
 
この続きの実験こそが「興味が無いと覚えられない」の本当の答えです。
 
 

「興味が無いと覚えられない」を証明したグルーバー博士の隠された実験結果とは?

 
 
グルーバー博士は雑学の答えが出される前の10秒の間に、設問と関係ない顔写真を2秒表示させていました。
 
 
そして博士たちはい週間後「どれだけ顔を思い出せるか」の抜き打ちテストをしました
 
 
すると結果に違いが現れました。
 
 
興味を持った設問の後で見た顔と興味を持たない設問の後で見た顔記憶の違いが現れました。
 
 
その差は4%です。
重要なことは1週間後で4%の違いがあったということです。
 
 
たった4%と思うかもしれませんが、日数が経過しても覚えているということは大きな違いです。
 
 
ちなみに有名なエビングハウスの忘却曲線では1週間後は23%しか記憶が定着しないということを示しています。
 
 
その中で4%の差というのはかなりの差になります。
 
 
興味を持つ持たないの差は、時間とともに薄れる記憶の定着の差にも直結していることを示した実験ということです。
 
 

グルーバー博士の実験は脳のメカニズムを明らかにした実験

脳のメカニズム
 
グルーバー博士の実験からわかったことは、興味を持つと周辺情報までも記憶されるということです。
 
 
雑学の質問と顔写真は全く関係ありません。
しかし興味を持ったことの答えの周辺に出た情報も覚えていたということです。
 
 
グルーバー博士の実験では脳波の測定も同時に行っていました。
 
 
興味関心を担う腹側被蓋野
記憶を担う海馬
 
 
上記の活動が活発になっていました。
 
 
つまり脳のメカニズムからも「興味が無いと覚えられない」ということを証明したのです。
 
 

グルーバー博士の研究結果は研修担当者が絶対に知っておくべきこと

 
 
グルーバー博士の実験がビジネスにどうつながるかを見てみましょう。
 
 
「興味が無いと覚えられない」ということは企業研修に直接的につながります。
 
 
研修担当者は絶対に知っておかなければなりません。
 
 
さて、企業研修における最大の課題は何かご存知ですか?
 
 

企業研修が抱える最大の課題は研修効果が定着しないこと

研修の課題
 
企業研修の課題の1つに研修効果が定着しないということがあげられます。
 
 
研修効果が定着しないことは多くの研修担当者が実感していることでしょう。
 
 
平たく言えば研修を行っても、受講者の行動がすぐに元に戻ってしまうということです。
 
 
グルーバー博士の研究結果を研修担当者が応用手するとしたら、としたらどんなことが出来るでしょうか?
 
 
ここで受講者に研修の内容に興味を持たせると考えた人は大間違いです。
研修効果が定着しない研修を続けることでしょう。
 
 
グルーバー博士の実験から気づくべき点は何でしょうか?
 
 

研修担当者が絶対に知っておくべきこととは?

 
 
そもそも研修内容に興味がある受講者はどれだけいるでしょうか?
 
 
受講する全員が興味を持つ内容にするというのは無理があります。
 
 
グルーバー博士の実験から気づくことは、興味がある状態であるとき記憶が定着しやすいということです。
 
 
つまり重要なのは研修テーマではなく、プログラムの中でどれだけ興味を引くものを作れるかどうかです。
 
 
1つの課題に取り組み直前に興味を引けるかどうかということです。
 
 

効果の出ない研修に共通して当てはまることは「興味が無いと覚えられない」ではない

 
 
グルーバー博士の実験が明らかにしたメカニズムから考えると効果の出ない研修の説明は簡単にできます。
 
 
研修では退屈させないように座学だけでなくワークに取り組みことが多いでしょう。
 
 
このアプローチは間違っていません。
 
 
しかし良くあるのはワークのテーマが自社のケースではない研修がかなりあります。
 
 
特に効果の出ない外部研修ではよく見られます。
登録した講師が台本に沿って行う研修です。
 
 
自分の業務に関係ないケースでワークを行っても意味がありません。
 
 
興味が無い状態でワークを行うこととなり、記憶には全く定着しません。
 
 
私から言わせれば「脳のメカニズムに反するプログラムで、良くお金を払わせることができるな」と思います。
 
 

実際に研修を行動に移している人は〇〇%しかいない

研修成果
 
 
ちなみに研修内容を実際の行動に移している人はどれくらいいるかご存知でしょうか?
 
 
ある調査によると10%という結果が出ています。
 
 
そして1年後継続している人はどれほどでしょうか?
 
 
たった1%の人だけです。
 
 
研修担当者が時間をかけ、お金もかけて実施した研修成果の実情です。
 
 
研修担当者はこの事実と研修効果の定着の仕方は知っておくべき事実です。
 
 
「興味が無いと覚えられない」ということも事実です。
 
 

まとめ

 
 
「興味が無いと覚えられない」ということは事実でした。
しかも脳波を測定して、脳レベルで行われているという事実でした。
 
 
同時に研修担当者が絶対に知っておくべき事実ということです。
 

研修の内容
フィードバックの中身
フォローアップの仕組み
講師の言葉のかけ方
ワークの設定

 
全ての場面において脳と行動のメカニズムが考えられているべきです。
 
 
しかし残念ながらほとんどの研修が、普通の講師が普通のことを話す研修で終わっています。
 
 
もしそんな研修で成果が出せた場合は、受講する社員のスキルがもともと高かったというときです。
そもそも研修は必要なかったということになります。
 
 
研修内容を行動に移せている社員はわずか10%という事実を受け止めるべきです。
 
 
ただ、実施した研修が100%リピートされている研修というのも存在します。
現在、12年連続ですべての研修でリピートをされているようです。
 
 
特に営業系の研修では創業以来最高の売上を導くなどの成果をあげているようです。
 
 

脳のメカニズムを先回りした行動創造理論による「営業研修」と「マネジメント研修」

 
 
営業で最も重要なのは、脳のメカニズムを先回りすることです。
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私の提唱する行動創造理論は「科学を基軸とした営業理論」です。
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脳科学
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上記のノーベル賞を取った研究結果や知見を「営業行動」に体系的に落とし込んだものです。
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営業研修
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行動創造理論による営業研修では、すでに9,816人の営業が飛躍的に向上させました。
そしてその成果が認められ、導入企業からは100%のリピートを維持し続けています。
 
 

齋藤 英人
齋藤 英人
あなたの営業組織にも最適なプログラムをお届けします。

 
しかし私が登壇できる回数には限りがあります。
研修効果を担保するために年間100回の登壇に限定しております。
 
 
もし売上向上にご興味がある営業責任者、研修担当者は早めのアプローチをお願いいたします。

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レゾンデートル株式会社代表取締役
齋藤英人

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