値段交渉に必要なものは「〇〇〇」

2017.03.18

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

今日は

「値段交渉」

についてお話します。

 

3連休で買い物に行く方には、ちょうどいい内容かもしれないですね(笑)

 

 

値段交渉についてこんなエピソードがあります。

想像しながら読んでみてください。

 

 

 

朝起きて、牛乳を飲もうと冷蔵庫を開けました。

そして牛乳に手を伸ばすと、容器がじっとりと濡れています。

そして一歩後ろに下がると、なんと床も濡れています。

 

 

 つまり

「冷蔵庫が壊れた」

のです。

 

 

冷蔵庫は生活必需品なので、すぐに購入する必要があります。

 

ただ、急なことなので予算的に出せるのは

「45,000円」

です。

 

その予算をもって、お店に行くことにしました。

 

 

この間にも冷蔵庫の中にある

「9,000円分」

の食材は傷んでいきます・・・

 

 

そしてお店につきました。

必要な条件を満たしそうな冷蔵庫を探します。

何機種か見ていると、見つかりました。

 

その冷蔵庫に近づくにつれて、気づくものがあります。

 

何でしょうか?

 

 

「値札」

です。

 

値札を見ると

「48,800円」

となっています。

 

予算を8%ほど上回っています。

 

 

店員さんに声をかけて、

「この冷蔵庫なんですけど・・・」

 

店員さんは

「気に入っていただけましたか?それではレジまでお越しください。」

 

「いやそうではなく、相談があるのですが・・・」

 

 

 

さて、この主人公は値段交渉をしたいのですが、簡単でしょうか?

皆さんだったらどのように交渉しますか?

 

 

 

 

 

交渉をするにはお互いに制約があります。

 

主人公には

「お金の制約」

「時間の制約」

があります。

 

この状況で妥協できるとしたら

「お金の制約」

ではないでしょうか?

 

 

冷蔵庫はすぐに必要です。

9,000円の食材も傷んでいきます。

床も濡れてれてしまうかもしれない。

 

「時間の制約」

がかなり強い状況です。 

 

 

 

では店員さんの制約は何でしょうか?

現時点では特にわかっていません。

 

 

この状況では、

「交渉のパワーバランス」

では圧倒的に店員さんが有利です。

 

 

店員さんは時間的制約があるのがわかっているので

 

「お財布と相談ください。」

「ご家族と相談ください。」

「ゆっくりお考え下さい。」

と言えます。

 

 

ここで必要なのは

「相手を制約するものは何か?」

ということです。

 

 

例えば店員さんを制約するものは・・・

 

販売強化月間なのか?

在庫状況は?

利益率は?

上司に今日のノルマを強く言われているのか?

 

 

これらの情報があれば、交渉が進んでいきます。

 

 

ただ、今回のケースで店員さんは・・・

 

冷蔵庫を買いに来る人は、緊急性が高いことを知っている

近隣の店舗の情報は当然持っている

お客さんの時間的制約を知っている

お客さんの組織情報が次々と入ってくる

(家族のイライラや子供が走り回ったり)

 

 

 

では主人公はどうでしょう。

 

この冷蔵庫の位置づけがわからない

店員さんの組織のことは分からない

 

 

この状況だと

「交渉は難しい」

ですね。

 

 

 

もう一度言うと、交渉で必要なものは

「相手を制約するものは何か?」

という情報です。

 

 

営業活動でも

「相手の情報が大切」

といいます。

 

このエピソードでも気づくように

「相手の組織状況」

「相手を制約しているもの」

も考慮することが重要ということですね。

 

 

 

3連休で買い物に行く機会があった際には

 

「相手の制約」

 

という観点で観察してみると面白いかもしれないですね。

 

 

レゾンデートル株式会社 ~行動創造理論~

齋藤

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著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
齋藤英人

自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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