「思っていることは何でも伝えてほしい」というウソ、批判とアドバイスの違いとは

2023.03.23

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

あなたは批判を受け入れることができる人ですか?

 

 

今日は
「批判を受け入れられるか?」
というテーマに触れてみたいと思います。

 

 

<index>

①「思っていることは何でも伝えてほしい」という上司のウソ

②人の脳は基本的に批判に対しては防御姿勢をとってしまう

③マネジメントでも営業でもをうまく進めるには「伝え方」が重要

 

 

■「思っていることは何でも伝えてほしい」という上司のウソ

 

 

こんな上司はいないだろうか?

 

 

「率直な意見は素晴らしい、私についても遠慮なく伝えてほしい」
と寛容な姿勢を見せる人です。

 

 

ただ、誰かが言われたとおりに意見を述べたとします。

すると、ひどい反応をする人はいないですか?

 

 

伝えらえれたときに表向きは
「本音をつたえてくれてありがとう」
と感謝を述べるかもしれません。

 

 

しかし、次から対応がかわり、冷たくあしらうようになったりします。

 

 

部下たちにしてみてば
「受け止められないなら初めから求めないでほしい」
というのが本音でしょう。

 

 

「批判を歓迎する」
といっても、言うのと本当に受け止めるのではかなり違います。

 

 

人の脳は
「批判に対して強く反応する」
ことが基本仕様だからです。

 

 

■人の脳は基本的に批判に対しては防御姿勢をとってしまう

 

 

さて、例はとある上司でした。

では、あなた自身はどうか振り返ってみてください。

 

 

批判されて行動を改めたことがあるか?

批判してきた相手を評価したことがあるか?

意見を言いやすい雰囲気を創り出しているか?

 

 

批判に対して
「行動変容ができる」
というのは、非常に高いスキルといってよいでしょう。

 

 

通常の脳の反応は
「批判=攻撃」
と判断するので、無意識に遠ざけようとします。

 

 

意見と人を結び付けるので、意見を述べた人を遠ざけてしまいます。

 

 

意見は否定ではないとし
「コーチング」
と捉え対応できる人は優秀な人です。

 

 

ビジネスパーソンの成長において重要なスキルでもあります。

 

 

そもそも市場が変化しているので
「従来のやり方」
は否定をされるべきものになります。

 

 

ただし人の脳は
「自分のこれまでのやり方」
を支持する情報を集めようとします。

 

 

自分にとって居心地の良い情報だけを見るようにしています。

それも無意識のうちに…。

 

 

そのため
「批判」
をされたときにとっさに防御姿勢をとってしまうのは習性です。

 

 

あなたはどうでしょうか?

 

 

■マネジメントでも営業でもうまく進めるには「伝え方」が重要

 

 

本当に批判をしているのであれば、防御姿勢をとられても仕方がありません。

 

 

しかし伝える側が批判と思っていなくても
「受けた本人は批判された」
と構えてしまうことも多くあります。

 

 

上司からのアドバイスも
「批判」
と取られては変化は創り出せません。

 

 

また商談でお客様の課題を指摘しても
「批判」
と取られては商談が前に進みません。

 

 

ビジネスをうまく進めるには
「伝える技術」
というものも必要になります。

 

 

同じことを伝えても、伝え方で相手の行動が変わります。

 

 

わかりやすい例を挙げてみましょう。

病気の患者に手術を提案する医師の例です。

 

 

Aの医師「この手術は90%成功します」

さてあなたが患者だったら手術を受けようと思いますか?

 

 

では別の伝え方で見てみましょう。

 

 

Bの医師「この手術は100人が受けて10人が確実に死にます」

さてあなたが患者だったら手術を受けようと思いますか?

 

 

手術の成功確率は90%で一緒です。

しかし伝え方で行動は全く変わるでしょう。

おそらくBの医師の伝え方では、誰も手術は受けないでしょう。

 

 

非常にわかりやすい例を挙げましたが
「ビジネスのコミュニケーション」
も基本的には一緒です。

 

 

同じ提案をしても決まる営業と決まらない営業がいるのはなぜでしょうか?

医師の例を当てはめてみればわかります。

 

 

今日の記事では伝え方で
「批判」「アドバイス」
全く違う受け止め方になるということに触れました。

 

 

1つの言葉による反応は
「脳のメカニズム」
が大きくかかわっています。

 

 

ビジネスの結果は1つ1つの言葉の精度にこだわるかどうかです。

なぜなら、人がほかの動物より優れている点が言葉だからです。

 

 

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今日は「人が嘘をついてしまうとき」というテーマに触れてみました。

 

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