日本に築かれた「独自のケチャップ文化」

2018.02.18

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

今日は

「ロングセラーシリーズ」

です。

 

 

第5回目は

「カゴメトマトケチャップ」

です。

 

 

皆さんはケチャップをどんなときに使いますか?

 

 

ポテト?

ホットドッグ?

オムライス?

ナポリタン?

 

 

この用途の違いも

「ケチャップの歴史」

に色濃く関わってていました。

 

 

カゴメトマトケチャップは

「1930年生まれの88歳」

です。

 

 

この88年間で

ボトルは何回変わったでしょうか?

 

 

ケチャップボトルの歴史を見ていきましょう

 

 

誕生当初は

「ビール瓶」

を流用してたそうです。

 

容器はガラス瓶

キャップは王冠

です。

 

 

その後

「広口瓶」

のモノに移行しました。

 

 

まだこのころは業務用だったようです。

 

 

一般家庭でケチャップが使われるようになったのは

「1950年代半ば以降」

の高度成長期によって、食事の洋風化が進んでからです。

 

 

この時に一度

「幻の容器」

が存在したようです。

 

 

「アルミチューブのトマトケチャップ」

が販売されたようです。

 

 

アルミチューブとは

「絵具」

が入っている容器のようなものです。

 

 

「外箱入りの高級品」

として売り出したようですが、コスト高ですぐに姿を消してしまったようです。

 

 

その後1966年に

「お馴染みのプラスチックチューブ」

が登場します。

 

 

無駄なく使いきれる

簡単に好きな量を絞り出せる

という使いやすさから

 

「家庭用ケチャップ」

の地位を確立しました。

 

 

 

しかし、約20年後大きな転機を迎えます。

 

 

 

1987年に

「GATT(貿易協定)違反」

として10品目の輸入量制限が撤廃となりました。

 

 

そのうちの1つに

「トマト加工品」

が含まれていました。

 

 

「海外の安いケチャップが攻めてくる!」

と当時の危機感は相当大きかったようです。

 

 

そこでカゴメは

「チューブタイプの撤廃」

を決めました。

 

 

海外で一般的な

「蓋を下にして立てるハードボトル」

に全面移行したのです。

 

 

こうして海外製品に対して

「万全の対策」

で迎え撃つことになりました。

 

 

しかし

「ハードボトルは全く売れない」

という結果になりました。

 

 

 

それはなぜでしょうか??

 

 

 

答えは

「ケチャップの使い方」

にありました。

 

 

海外では

ポテト

ホットドッグ

などにつける

 

「テーブル調味料」

が主な用途です。

 

 

日本では

チキンライス

ナポリタン

のような調理にも多用します。

 

 

そうすると細かい量の調整がしにくい

「ハードボトルは適していない」

ということになります。

 

 

カゴメトマトケチャップは

「日本において独自のケチャップ文化」

を築いていたという証明でもあります。

 

 

ハードボトルは1年で姿を消して

「また元のチューブボトル」

に戻りました。

 

 

日本のケチャップ文化を創った

「オリジナルケチャップ」

と呼んでも良いのかもしれませんね。

 

 

今日は

「ロングセラーシリーズ第5回」

をお届けいたしました。

 

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著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
齋藤英人

自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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