研修後アンケートの評価は高いのに、成果が出ない理由は「記憶の7つの大罪」

2022.06.11

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

 

今日は
「効果のない研修なのに評価が高い理由」
というテーマに触れてみたいと思います。

 

 

<index>

①研修後のアンケートの評価がなぜ高いのか?

②誰もが抱えている「記憶の7つの大罪」

③「研修で人は変化をしない」を前提にしなければならない

 

 

■研修後のアンケートの評価がなぜ高いのか?

 

 

多くの組織で外部研修を採用しています。

 

 

恐らく外部研修を採用したほとんどの組織は
「研修に対するアンケート」
を集めていることでしょう。

 

 

研修の評価?

どれだけ役に立ったか?

どんなことを身につけたか?

 

 

大抵は上記の項目が入ったアンケートを集めていることでしょう。

 

 

回答にはポジティブな言葉が並びます。

 

「自分に不足していることに気づけた」

「今までと違う視点で物事を見られると思った」

「今後は意識をして改善していきたい」

 

 

研修を受け有意義だったという回答ばかりでしょう。

研修企画をした担当者もほっと一息です。

 

 

しかし数週間もすると
「研修の学びや気づきはほとんど業務に活かされていない」
という状況になります。

 

 

あれだけ評価が高かった研修なのに、なぜ実践されないのでしょうか?

 

 

受講者のアンケートに
「ウソ」
があったということでしょうか?

 

 

■誰もが抱えている「記憶の7つの大罪」

 

 

ハーバード大学の心理学者シャクター博士の
「記憶の7つの大罪」
と題した論文に答えがありました。

 

 

論文では
「記憶がいかに曖昧化をを示す重要な例を7つ紹介している」
ものです。

 

 

そのうちの1つが
「過去の自分象」
になります。

 

 

記憶の7つの大罪の1つである
「自分象の記憶」
を明らかにしている実験もあります。

 

 

ウォータールー大学の
「コンウェイ博士」
の実験です。

 

 

彼らは大学で
「学習技能プログラム」
という講義コースを設定しました。

 

 

受講者たちに
「良い成績を取るにはどのような勉強をしたらよいか」
を教えるセミナーです。

 

 

欧米の大学は単位のを取るのが難しいので
「効果的な勉強法」
については非常に興味と関心を持っています。

 

 

博士の設定したコースも人気コースになっています。

募集をすると直ぐに定員いっぱいになりました。

 

 

抽選漏れした生徒たちは
「補欠グループ」
に入れられることとなります。

 

 

そして3週間の講義が始まりました。

 

 

初日には
「現在の自分の学力や勉強時間」
などを自己評価してもらいます。

 

 

その後、講義が進められます。

 

 

ノートの取り方

効果的な講義の聞き方

読書術

 

 

毎日90分の講義を受けてきました。

 

 

そしてコースの最後に
「アンケート」
を取りました。

 

 

ほとんどの学生が満足したと答えていました。

ただ1つ奇妙な点が見つかりました。

 

 

アンケートの中で
「3週間前の自己評価を思い出す」
という項目がありました。

 

 

すると
「3週間前の自分の評価を低く見積っている」
という学生がほとんどでした。

 

 

振り返った評価 < 3週間前につけた評価

 

 

何が起きているかというと
「プログラムを受けた自分を正当化し、記憶を捻じ曲げる」
ということを行っています。

 

 

なぜなら学生たちが受けたのは
「何の効果も無いプログラム」
だったからです。

 

 

抽選にもれた補欠グループにも
「同様のアンケート」
を受けてもらいました。

 

 

するとこちらのグループは
「記憶を捻じ曲げて評価する」
ことはありませんでした。

 

 

無意識に3週間の努力を正当化する
「自己防衛の本能」
が働いているからです。

 

 

コンウェイ博士の実験により
「記憶の7つの大罪」
の1つが明らかになったということです。

 

 

■「研修で人は変化をしない」を前提にしなければならない

 

 

さて、研修後のアンケートの評価が高い理由はお気づきいただけたでしょうか?

 

 

そして、研修効果が実務で発揮されないという
「いびつな結果」
の理由もわかりました。

 

 

残念ながら外部研修の中には
「知識だけに触れる」
というものがあります。

 

 

普通の講師が普通のことを台本通り話す研修です。

 

 

はたしてこのような研修で
「業績に影響与える変化」
は創り出せるでしょうか?

 

 

人の本能のメカニズムから考えれば
「短時間の研修をやっただけでは変わらない」
ことは明らかです。

 

 

子供に
「自転車の乗り方」
という本を与えるだけでは自転車に乗れないのと一緒です。

 

 

つまり
「人は変わる」
ということ前提に作られた研修プログラムでは効果は少ないでしょう。

 

 

もちろん受講者が、学んだ気になって満足することは出来ます。

 

 

しかし業績の変化を起こすための変化を作るのであれば
「人は変わらない」
ことを前提に考える必要があります

 

 

それでも変化をするにはどうしたら良いかを考えたプログラムが必要になります。

 

 

人の行動の変化を創り出すには
「脳科学や行動科学を基軸としたプログラム」
が必須となります。

 

 

私もメインの事業は「研修事業」です。

営業研修とマネジメント研修に特化して行っています。

 

 

私の元には
「研修をやっても変わらないけれど、どうしたら良いか?」
という相談が届きます。

 

 

そんな時はまず、今日の記事の内容をお伝えしています。

 

 

その上で
「組織の課題を特定し、ボトルネックを取り除くプログラム」
を処方いたします。

 

 

確実な成果が認められ
「リピート率100%の研修」
として10年継続しています。

 

 

それが行動創造理論による研修プログラムです。

 

 

■行動創造理論は脳のメカニズムを先回りする

 

私の提唱する行動創造理論は
「科学を基軸とした営業理論」
です。


脳のメカニズムに基づいた行動を体系化したものです。

 

  • 脳科学

  • 心理学

  • 行動経済学

 

上記のノーベル賞を取った研究や知見を「営業行動」に体系的に落とし込んだものです。

科学を基軸とした営業技術を身につけ、売上が飛躍的に伸びるプログラムです。

 

  • 営業研修

  • マネージメント研修

  • 能力開発トレーニング

 

「もっと売上に繋がる営業研修を実施したい」
「確実に営業力が上がる営業研修はないか」
と一度でも思ったことのある方は、ぜひ触れてもらいたいプログラムです。

 

 

営業で成果を出すには
「人の本能の行動に合わせる」
だけです。

 

 

成約率が50%向上した

新規案件数が10倍に増えた

たった1か月で売上が4.6倍になった

 

 

上記の成果を導いたプログラムにご興味をお持ちの方は、ご連絡をいただければと存じます。

売上に関する課題はすべて解決できるようになるでしょう。

すでに8,816人の営業が飛躍的に向上させました。

 

 

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今日は「効果のない研修なのに評価が高い理由」というテーマに触れてみました。

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著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
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自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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