売れない営業の商談は「スマホを見ながら運転をしている」と同じ状態だった!?

2022.06.09

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

なぜ「ながら運転」と「ダメ営業」が一緒なのか?

 

 

今日は
「人の目の限界」
というテーマに触れてみたいと思います。

 

 

<index>

①人の目は2つの視野を使って情報をとらえている

②情報の見落としは「注意の瞬き」と呼ばれている

③営業のセオリー「結論から述べよ」も同じメカニズム

 

 

■人の目は2つの視野を使って情報をとらえている

 

 

人の目に映るものは2つに分けられます。

 

 

・中心視野でとらえるもの

・周辺視野でとらえるもの

 

 

中心視野で見えるものは
「はっきりと見えるもの」
になります。

 

 

中心視野は
「網膜の中心から2度程度の範囲」
のものです。

 

 

それ以外は周辺視野でみていて
「ある程度明瞭に見える」
というものです。

 

 

スマホを見てもらえばわかると思いますが
「画面の範囲が中心視野で、それ以外はぼんやり見えている状態」
ということです。

 

 

では私たちの目は、2つの視野でどれだけの情報が処理できるのでしょうか?

実は中心視野で見ていたとしても、見落としが生じているのです。

 

 

■情報の見落としは「注意の瞬き」と呼ばれている

 

 

中心視野の見落としは
「注意の瞬き」
と呼ばれています。

 

 

注意の瞬きの実験は一般的に
「短時間に複数の画像が現れる」
というものが使われます。

 

 

例えば実験参加者に
「これからアルファベットの画像を見せますが、その中に2つ数字があるので見つけてください」
という課題に取り組んでもらいます。

 

 

画像は高速で切り替わり、見つけた数字を報告するというものです。

 

 

1秒間に10枚の画像が流れるとします。

 

 

「数字を見つけられる場合」

「数字を見つけられない場合」

2つのパターンが見られました。

 

 

どこに違いがあったかというと
「数字が表れる間隔」
でした。

 

 

見つけるべきもの=数字が
「0.5秒以内に2つある場合」
は実験参加者は見落とします。

 

 

しかし2つの数字の間隔が0.5秒以上の時は見つけられます。

 

 

1秒なので、目はまばたきをせず、中心視野でとらえたまま画面を見ているはずです。

 

 

にもかかわらず、ターゲットを見落としてしまうということです。

人の目の限界といって良いのかもしれません。

 

 

もっと言えば
「脳の情報処理の限界」
なのかもしれません。

 

 

実生活では
「車の運転」
の際に影響があります。

 

 

情報処理の問題なので
「混雑した状況の方がターゲットを見落としやすい」
という傾向にあります。

 

 

スマホを見ながらの運転が重大事故につながるのは
「情報処理の多くをスマホに奪われているから」
です。

 

 

中心視野のほとんどを奪われた上に、情報量によっても注意を奪われている状態です。

 

 

■営業のセオリー「結論から述べよ」も同じメカニズム

 

 

ここまで
「視野と情報処理の関係」
について触れてきました。

 

 

実は多くの人のビジネスに影響があります。

営業にとっては、より重要です。

 

 

営業セオリーの1つでもある
「結論を先に述べよ」
というものがあります。

 

 

基本中の基本ともいえるものなので
「営業職であれば誰もが知っていること」
といっても良いでしょう。

 

 

結論から述べるというセオリーが
「注意の瞬き」
に関連している点に触れておきましょう。

 

 

商談の際にほとんどの人が
「多くの情報にさらされている人」
といって良いでしょう。

 

 

営業であれば、目の前のお客様だけではありません。

 

 

未達の予算

締め切りが近い企画書

子供を迎えにいく時間

 

無意識のうちに上記が気になっているかもしれません。

 

 

お客様も同様です。

次の時間や上司からの指示への対応が気になっているかもしれません。

 

 

いずれにせよ
「商談に臨む人は、その時点で多くの情報処理を行っている」
ということです。

 

 

そして商談の中では
「新たな情報」
が次々と出てきます。

 

 

お客様からは現状の課題に関する情報

営業からは製品のスペックなどの情報

 

 

もうこの時点で
「注意の瞬き」
が起こりえる状況となっています。

 

 

人の情報処理のメカニズムは
「最初に提示された情報を処理する」
というものになっています。

 

 

最初の情報を処理する際に
「注意資源」
が消費され、あとの情報が入ってこないというメカニズムです。

 

 

つまり商談で周辺情報から伝えると
「後から大事な話をしても処理されない」
こととなります。

 

 

結局、商談が終わった際に
「何の話かよくわからない」
という状態で終わります。

 

 

運転という重要な目的の中で
「スマホを見る」
という余計な情報のせいで事故を起こすのとメカニズムは一緒です。

 

 

結論から述べない営業は
「スマホを見ながら運転をしているのと一緒」
といっても良いでしょう。

 

 

ぜひ若手の営業には伝えてあげてください。

 

 

いくら上司から
「営業は結論から伝えるんだよ」
といっても理解できない人は、ずっと理解しません。

 

 

そんな部下に対しては
「イメージしやすい身近な例」
に情報を変換してあげると理解されやすくなります。

 

 

営業マネージャーであれば
「相手の想像を創り出す重要性」
は十分に理解しているはずです。

 

 

部下のコーチングにも
「科学的根拠」
を取り入れると成長が早くなります。

 

 

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今日は「人の目の限界」というテーマに触れてみました。

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行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
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自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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