経営者の方へ「なぜそんなことをするのか?」と詰めてしまう理由

2019.09.09

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

今日は経営者の方向けに

「原因追及」

というテーマをお送りいたします。

 

①あなたは原因追及論者ではありませんか?

クイズ「次に生まれてくる赤ちゃんは男か女か?」

この仕組みを知って経営者がやるべきことは?

 

 

■あなたは原因追及論者ではありませんか?

 

あなたは

「なんでそんなことをするのか」

と社員に問い詰めたことはありませんか?

 

仕事以外でも

「子供の教育」

でなんでそんなことしたの?と聞くことがあるでしょう。

 

その要因は人間の脳の中の機能である

「連想マシン」

が原因を探るのが好きだからです。

 

だからついつい自然と

「なんでそんなことをしたんだ」

「なんでそんなことになっているんだ」

という言葉が口から出てくるのです。

 

 

■クイズ「次に生まれてくる赤ちゃんは男か女か?」

 

例えば

「6人の赤ちゃん」

が病院で次々と生まれた場合の性別を考えてみましょう。

 

男の子と女の子が生まれる順番で

「次の3つのケース」

を考えてみてください。

 

・男男男女女女

・女女女女女女

・男女男男女男

 

どの順番も起こる確率は同じでしょうか?

 

この時、私たちは直感的には

「ノー」

と判断をします。

 

そしてその答えは

「間違い」

です。

 

男の子か女の子かは

「どの子も独立して生まれてくる事象」

であるから男女の可能性は等しいと言えます。

 

更にあなたは

「この結論が正しい」

とわかっていても直感的には違和感を感じたままでしょう。

 

なぜかというと

「3番目のパターン」

が唯一ランダムに見えるからです。

 

これは調査の結果

「たいていの大人の判断である」

ということがわかっています。

 

 

■世界には一貫性があると信じている「妄想」

 

私たちの脳は

「パターンを探す修正」

を持っています。

 

世界には何かしらの法則があり

「一貫性がある」

と信じています。

 

規則性は偶然に起こることではなく

「機械的な因果律」

「何かしらの意志」

によって起きると考えてしまいがちです。

 

それは

「規則性を見つける方が生存確率が上がる」

と進化な過程で信じられてきたからです。

 

このことは

「警戒行動」

の一部として祖先から受け継いできた能力です。

 

例えば

「ライオンの出現率が高い時間帯」

を知っていれば安心できます。

 

実際にそれは

「ランダムのプロセスの揺らぎ」

に過ぎないかもしれません。

 

ただそれは

「進化の過程で脳にインストールされた機能」

として今も無意識に働いているということです。

 

 

■3つ目の例はバスケットボールの「ホットハンド」

 

バスケット選手が続けざまにシュートを決めるのを

「ホットハンドを獲得した」

と言うようです。

 

このホットハンドの存在は

・監督

・選手

・観客

に当たり前のように受け入れられています。

 

同じ選手が

「3回も4回も続けざまにシュートを決める」

となったはホットな状態と考えたくなります。

 

味方はパスを出し

敵はマークを増やす

ことをするでしょう。

 

しかし

「数千件のシュートの連続を分析」

するとあまりうれしくない結論に達しました。

 

統計学的な結論は

「ホットハンドは存在しない」

ということでした。

 

シュートが入る

シュートが入らない

という順番は完全に偶然だったようです。

 

もちろん

「選手の能力の違い」

で総合的なシュートの成功率は異なります。

 

しかしホットハンドの存在は

「広く信じられている認知的錯覚」

だったということです。

 

 

■この仕組みを知って経営者がやるべきことは?

 

まずは戦略を考える際に

「過去の結果に法則性はない」

と考えるべきでしょう。

 

1つの指針にするのは良いですが

「トップとして揺らぎにすぎない」

と考えておくことは非常に重要です。

 

ある考えに

「合理性がある」

というのは妄想であることが多いということです。

 

データに基づいたとしても

「そのデータを正しくみられているか」

ははなはだ疑問です。

 

統計学的な考えで

「この事象が起きなかったらなにが起こるか」

ということを考えることが重要です。

 

 

そして

「ホットハンド」

は存在しないということです。

 

・ある営業が出し続ける成果

・あるプロモーションが上手くいった

・新マネージャーの企画があたった

 

これも

「ランダムプロセス」

であるかもしれないということです。

 

また、上手くいかないときに

「なんでそうなったんだ」

ということは意味がないということです。

 

人は

「犯人捜し」

が大好きです。

 

進化の過程で受け継がれてきた機能だからです。

 

しかしそれを突き詰めたところで

「偶然にすぎない」

かもしれません。

 

検証はとても重要です。

 

ただし検証を行う理由は

「未来の行動」

のためでなければなりません。

 

今日のコラム記事の情報で

「脳の自動判断」

について意識を持つようにするとよと思います。

 

それだけで経営者として

「浅はかな判断」

にブレーキをかけることができるでしょう。

 

1つの情報を

・自身の行動のために活用する

・社員のために活用する

・お客様のために活用する

ことは経営能力として必要なことだと思いませんか?

 

 

■行動創造理論は脳のメカニズムを先回りする

 

私の提唱する

「行動創造理論」

はこのような脳のメカニズムに基づいた行動を体系化したものです。

 

・脳科学

・心理学

・行動科学

 

の数多くの研究や知見を

「ビジネスの行動」

に体系的に落とし込んだものです。

 

それを身につけ飛躍的に売上を伸ばす

「営業研修」

「セールストレーニング」

のプログラムのご提供をしています。

 

ビジネスで成果を出すというのは

「人の行動を継続的に変化させる仕組み」

を本能の行動に合わせてを考えてあげればよいだけです。

 

このようなプログラムにご興味をお持ちの方は、ご連絡をいただければと存じます。

 

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行動創造理論により

「ビジネスの課題を解決できる」

こととなるでしょう。

 

今日は

「原因追及」

というテーマに触れてみました。

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著者

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