【ビジネス寓話シリーズ】「鳶と亀」空を飛ぼうとした亀と一緒だとあなたも危険!?

2023.02.19

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

亀のように空を見上げても、ビジネスで良いことは1つもなかった!?

 

 

今日は大人気の
「ビジネス寓話シリーズ」
をお送りいたします。

 

 

「鳶と亀」

 

 

どんな教訓があるのでしょうか?

 

 

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鷲が飛んでいるのを見た亀が、自分も飛びたいと思いました。

 

 

そこで鷲を訪ね
「なんなりとお礼はするから教えてほしい」
と頼みます。

 

 

鳶は
「それは無理だ」
と言っても、しつこくせがむので、仕方なくやってあげます。

 

 

鷲は亀をつかむと、空高く舞いあがり、岩の上で放しました。

亀はそこに落下して、割れて死んでしまいました。

 

人間の場合でも、張り合う心からわが身を損なう人が多い、ということをこの話は解き明かしている。

 

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鳶と亀のお話は
「イソップ寓話の一節」
です。

 

 

原文では
「張り合う心からわが身を損なう人が多い」
ということを教訓に伝えています。

 

 

ビジネスにおいてはどんな教訓があるのでしょうか?

 

 

■亀が鳶と自分を比べたのは「本能では当たり前のこと」

 

 

そもそも人は
「なにかと比べないと価値がわからない」
という点から来たお話です。

 

 

意外かもしれませんが
「人の脳は絶対評価ができない」
という性質を持っています。

 

 

つまり
「なにかと比べないと価値がわからない」
ということです。

 

 

例えば
「3段変速の自転車の価値を説明してください」
としたときにどうしますか?

 

 

ルールで
「比較表現を使ってはいけない」
とされたら説明ができないかもしれません。

 

 

説明できたとしても、聞き手に良さを伝えるのは難しいでしょう。

 

 

鳶と亀の話も比較から来ています。

 

 

亀は飛べない

鳶は飛べる

 

 

自分と他者を比較して
「できること」「できないこと」
をみて亀はうらやましいと思い愚かな行動を選択しました。

 

 

営業の提案でも
「自分たちの製品やサービスの話しかしない」
というダメな営業がいます。

 

 

最低限お客様には
「比較」
をする情報を提供しなければなりません。

 

 

お客様の課題を引き出したうえで
「比較」
をさせることが営業の基本です。

 

 

■隣の芝をうらやんでみても良いことは1つもない

 

 

亀が鳶をうらやましいと思ったのは
「隣の芝が青い」
ということです。

 

 

隣の芝が青い心理は
「行動」
に直接影響をしています。

 

 

脳の中で無意識に行われる
「相対性剥奪」
と呼ばれる効用があります。

 

 

例えば同じような仕事をしている同僚に対して
「給料をたくさんもらっているのでは?」
「上司に評価されているのでは?」
というような感情を持ったことはないでしょうか?

 

 

しかも事実として
「同僚の方が給料が高い」
と分かった瞬間、モチベーションは大幅に低下するでしょう。

 

 

仕事のパフォーマンスが落ち
「結局自分の評価を下げる」
なんてことになりかねません。

 

 

隣の芝が青く見えるのは
「脳内物質のドーパミン」
が関係しているようで、今も研究が進められています。

 

 

ただし
「他社との比較をしても良い結果を得られない」
ということをこのお話では伝えています。

 

 

比較をするのであれば
「過去の自分との比較」
で行うことをお勧めします。

 

 

様々な実験で明らかになっていることで
「他人との比較ではなく、自分の成長度合いと比較する」

ほうがポジティブな感情と行動が生まれるということがわかっています。

 

 

他と比べてどうか?ではなく
「前と比べてどうか?」
を基準に考えると良いということです。

 

 

他と比較をし続けていると
「亀と同じ結果」
を手にするだけになるかもしれません。

 

 

今日はビジネス寓話シリーズ
「鳶と亀」
をお送りいたしました。

 

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著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
齋藤英人

自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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