本日の記事の見出し
ビジネスでもプライベートでも共通のメカニズム
今日は
「人に譲歩したときの価値」
というテーマに触れてみたいと思います。
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■交渉を価値の物差しで見てみるとわかるもの
あなたは
「交渉」
を価値の物差しで測ったことがありますか?
もし交渉を
「価値の物差し」
で測るとどうなるでしょうか?
交渉とはお互いの
「価値の基準点(参照点)」
からプラスとマイナスの攻防と言いかえられます。
上記の視点から見た交渉の結果は
「一方の要求を受け入れる」=「一方が損をする」
という図式が成り立ちます。
つまり…
提案を通した側=プラスなので「利得」
提案を譲歩した側=マイナスなので「損失」
上記の関係となります。
つまり交渉で相手が譲歩したら
⇒あなたは「得」
⇒相手は「損」
となります。
ではこのときの
「得損の大きさ」
は一緒でしょうか?
実は対称ではないのです…
■交渉の結果による価値の大小は対称ではない
例えばあなたが交渉の結果
「想定より100万円高く契約を獲得」
したとします。
あなたは100万円の利得
相手は100万円の損失
金額的には上記の結果になります。
これは数字上の感覚です。
実は脳の中では、数字とは関係ない別のことが起きています。
何が起きているかと
「人は利得より損失を2倍感じている」
ということです。
あなたの利得の大きさを
「10」
とした場合は相手の損失は2倍になります。
相手は損失の大きさを
「20」
と感じています。
交渉の結果
「価値のギャップ」
が生まれています。
あなたが交渉で買った瞬間
「あなた自身が感じる満足よりも、相手が感じる苦痛が大きい」
ということを知っておく必要があります。
■ビジネス以外でこそ知っておいた方がよいメカニズム
ここまで説明してきた
「譲歩の価値」
というのは営業以外でも意識をしたほうが良いかもしれません。
例えば
「社内の役割分担」
などでも同様です。
あなたとAさんがある仕事を分担したとします。
やり取りの結果、Aさんが譲歩して多くの仕事を受け持ってくれました。
この時あなたの感謝が10だとします。
しかしAさんの
「譲歩してあげたという気持ちは20」
となっています。
このままでいくとAさんは
「譲歩に正当な評価をされていない」
と感じることになり、関係性に問題が生じるかもしれません。
同僚の話だけではなく部下への依頼も同様です。
当然、仕事だけではなくプライベートでも大きな影響を与えてます。
仕事であれば、報酬を受け取っているので
「役割として認識」
しているので受け入れているかもしれません。
しかしただプライベートでは
「基本的に金銭的な報酬」
は発生しません。
純粋に相手への貢献の気持ちからから生まれた
「譲歩」
であることがほとんどです。
つまり
「譲歩の価値」
が他のものに置き換えられることはありません。
そのため
「譲歩したことが大きく感じている状態」
となります。
ある出来事をきっかけに
「私はこれだけやっているのに」
「私だってこれだけやっている」
という喧嘩となってしまうのは、このメカニズムの影響と言えるでしょう。
夫婦の喧嘩
恋人の喧嘩
友人との喧嘩
全てのケンカに
「譲歩のメカニズム」
が影響していることは少なくないでしょう。
良い人間関係を維持するにために、覚えておくと良いでしょう。
「自分の感じた感謝の2倍も相手は譲歩をしてくれている」
上記のように考えられれば
「相手の譲歩の正しい価値」
に感謝の気持ちで答えられることでしょう。
あなたは
「感謝はしてもしきれない」
と言い換えられるかもしれませんね。
■最後に営業の交渉の本当の落としどころを話しましょう
さて営業の話を最後にしましょう。
交渉において有効な技術は
「相手に対して最後の一線を伝える」
ということです。
参照点を明らかにして
「これ以上譲れない」
というラインを伝えることです。
ただし交渉の当事者の示す最終ラインは
「必ずしも正直なメッセージではない」
ということを覚えておいたほうが良いでしょう。
また何かの条件に強くこだわるふりもします。
その結果、お互いに相手の譲歩を引き出そうとします。
・参照点も異なる
・最後の一線も異なる
・それも正直ではないかもしれない
これでは交渉がまとまりません。
その時に営業から持ちかけるべきことは
「同程度の譲歩を要求する」
ことが効果的です。
お互いの譲歩の価値が一緒であれば
「利得も痛みも一緒」
と感じることができ、交渉がまとまるでしょう。
ただ営業であるならば
「相手に花を持たせた」
と思わせることが非常に重要です。
相手が満足を得なければ
「次の商談の機会が訪れなくなる」
かもしれません。
営業の中には
「自分の交渉力で相手を打ち負かす」
などと考えていますが大間違いです。
人の脳のメカニズムから
「人の本能の部分から拒否される」
ことになるでしょう。
■行動創造理論は脳のメカニズムを先回りする
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「科学を基軸とした営業理論」
です。
脳のメカニズムに基づいた行動を体系化したものです。
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脳科学
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今日は「譲歩の価値」をテーマに触れてみました。