見た目をかえれば、だいたい上手くいく?
大人気の
「ビジネス寓話シリーズ」
をお送りいたします。
「たぬき和尚」
どんな教訓があるのでしょうか?
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昔、ある村を見渡す杉の木の下で
「一匹の子だぬき」
が村の方を眺めてため息をついていました。
子だぬきは
「里には美味いものがたくさんあり食べてみたい」
と思っていました。
どうしても人間の食べ物を食べたくなった子だぬきは、人里に下りてみました。
村の入口まで下りてきた子だぬきは
「高僧の姿」
に化けて駕篭かきの前に現れました。
子だぬきは言います。
「ワシは、山向こうの大寺の和尚である。この村に見回りで立ち寄った。駕籠で案内せい。」
和尚に化けた子だぬきは
「美味いものがたくさん食べられる」
と思い名主の家に向かいました。
名主の家では和尚さんをもてなす習わしがありました。
子だぬきは人払いをすると
「並べられたご馳走」
をガツガツと食べ始めた。
子だぬきの思った通り、人間の食べ物はとても美味でした。
翌朝、ご馳走のお礼を名主に述べると
「名主は記念に一筆お願いしたい」
と言います。
そこで子だぬきは
「1枚の鹿の絵」
を描いて名主に渡しました。
その絵はいとも鮮やかで
「大きな鹿が今にも飛び跳ねようとしている」
なかなか見事なものでした。
味をしめた子だぬきは
「隣村に行って美味いものを食べよう」
と隣村に向いました。
ところが隣村への渡し場で
「野良犬」
が飛び掛かってきたました
子だぬきはたまらず
「元のタヌキの姿」
に戻って逃げようとします。
これを見た村人たちは
「こいつ、最初からタヌキだったのか!」
と言って怒り、子だぬきを散々棒で叩きました。
たぬきはこのことに懲りて、二度と人里に下りてくることはありませんでした。
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■このお話の教訓は「見た目」
このお話の教訓は
「瞬間決定の法則」
にあります。
見た目を変えた
「たぬき和尚」
をだれも疑いませんでした。
人の脳は
「は見たものがすべて」
と思い込んでしまう習性があります。
多少、振る舞いがおかしくても
「見た目が和尚」
であれば、信じてしまうというお話です。
「人間中身が大事」
ということは疑う余地はありません。
しかし
「中身の前に見た目で判断される」
ということは忘れてはいけません。
むしろ
「第一印象」
を勝ち取れなければ、その後の評価も良くはなりません。
だらしない格好の営業
ちゃんとした格好の営業
「どちらが良い提案をしてくれるか?」
と聞いたら、ほとんどの人がちゃんとした格好の営業と答えます。
人間の脳は何より
「視覚情報」
を重要視します。
かなりのビジネスパーソンが
「視覚情報を軽視」
している事実があります。
自身の見た目だけでなく
「提案内容も視覚情報に変える」
必要があることは、あまり知られていません。
例を置き換えてみれば簡単です。
行ったことのない場所に
「旅行に行く」
とした際、決めるのは写真や動画です。
視覚情報がないまま
「旅行先を決める」
人はほとんどいません。
写真を見せずに
「知らない旅行先を選ばせる」
と考えると、非常に難しそうです。
このお話のたぬきは
「本能的に知っていた」
のかもしれません。
①自身の見た目を整える
②提案内容を視覚情報に変える
非常に単純なことですが、上記2つで
「営業の成約率」
は驚くほど変わります。
■オンライン商談で特に顕著になる「視覚情報」
特に
「オンライン商談」
になればより顕著に現れます。
オンライン商談では
「お客様に届けられる情報」
に限りがあります。
伝達できる情報に限りがあるので
「出来る限り視覚情報」
として届けることが重要です。
オンライン商談で
「成約率が下がった」
と感じている人は、より意識をすると良いでしょう。
美味しいものを食べたければ
「見た目を変える」
ことから始めるのは間違いではなさそうです。
言い換えれば
「たぬき式」
とでも言えるでしょうか。
ビジネス寓話シリーズ「たぬき和尚」をお届けいたしました。