本日の記事の見出し
人の選択を教えてくれるお話
今日は大人気の
「ビジネス寓話シリーズ」
をお送りいたします。
「だんだらぼっち」
というお話です。
どんな教訓があるのでしょうか?
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昔、志摩半島の村の沖合にある大王島に
「だんだらぼっち」
という一つ目の大男がいました。
だんだらぼっちはたいへん力の強い大男です。
いつも村の漁師たちが捕った魚を船ごと持って行く
米も俵ごと強奪していく
こんな有様でした。
困った村人たちが網元の家で対策を相談しています。
そうすると
「頭のいい子供」
が名案を思いつきました。
それは、だんだらぼっちより大きな
「千人力の大男」
をでっち上げようという案んです、
大男がいると思わせ
「だんだらぼっちを怖がらせよう」
という作戦です。
翌日、何も知らないだんだらぼっちは食べ物を探しに村にやって来ました。
そこで
「大きなカゴと大きな魚のえさ袋」
を見つけました。
このカゴは千人力の大男が使うタバコ入れだ。
えさ袋は千人力の大男がが着る着物だ。
村人が説明しました。
さらに、だんだらぼっちは
「片方だけの巨大なワラジ」
を見つけます。
「こんな大男がいるのではかなわない」
と恐怖に震えはじめました。
「大男がワラジを取りに戻ってくる前に」
と大急ぎで大王島へ逃げ帰ってしまいました。
その後は、もう二度と村にはやってこなかったそうです。
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このお話は
「強いやつをさらに強い奴で追い払う」
と見えます。
対処方法としては
「短期的」
には良いのかもしれません。
このお話の気づきは
「対処の仕方」
ではなさそうです。
だんだらぼっちは村人たちを
「小さい人間」
と認識をしていました。
基準は
「自分の身体の大きさ」
です。
だんだらぼっちは
「偽の大男が大きい」
と認識して逃げ出しました。
ここでも基準は
「自分の身体の大きさ」
です。
「相手が弱いと威張り、強いとビビる」
という典型的なダメ悪者です(笑)
■人の判断のメカニズムの教え
しかし、そもそも
「人間の判断」
はこんなものです。
人の脳は
「相対的にしか判断できない」
からです。
私たちの意思決定は
「必ず何かと比較をして決める」
という習性があります。
これは脳のメカニズム上、仕方がありません。
あなたも無意識のうちに
「だんだらぼっち」
と同じような判断をしている可能性があります。
高い、安い
性能が良い、悪い
このような判断は
「必ず何かと比較して判断をしている」
といっても間違いないでしょう。
今使っているものより
「良い、悪い」
と判断しています。
前回買ったものより
「高い、安い」
と判断しています。
あなたのビジネスでも同様です。
「他の製品や今使っているもの」
と比較してお客様は判断をしています。
その相対的な判断で
「買う、買わない」
を決めていきます。
営業の役割は
「お客様の基準点を変える」
という点にあります。
お客様から
「高い」
と言われた時安くしてはいけません。
3流営業がやることです。
高いと言われたら
「基準点を見つける」
ことができる営業が1流です。
お客さま課題の優先順位を整理して
「基準点」
を変えることが営業の交渉といっても良いでしょう。
これに成功すれば、お客様から
「高い」
という言葉は消えます。
だんだらぼっちは
「自分の身体の大きさ」
という基準点が変わらなかったので逃げ出しました。
もし自分で別の基準点に変えられたら
「偽物の巨人」
に気づけていたはずです。
このお話の教訓は
「人の判断は絶対評価ではない」
ということです。
「必ず何かと比較して意思決定をする」
ということです。
今日はビジネス寓話シリーズ「だんだらぼっち」をお送りいたしました。