【ビジネス寓話シリーズ】「ラクダのお目見え」営業研修でも使うたとえ話の1つ

2023.01.08

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

 

今日は大人気の
「ビジネス寓話シリーズ」
をお送りいたします。

 

 

「ラクダのお目見え」

 

 

どんな教訓があるのでしょうか?

 

 

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初めてラクダを見た時、人々は恐怖にとらわれます。

その大きさに胆を潰して逃げ出しました。

 

 

しかし時が経つにつれ、おとなしいことが分かってきます。

 

 

すると、側に寄るまで大胆になります

さらに、この動物が怒らないことがだんだん分かると、すっかり軽蔑して、くつわをはませ、子供に操縦を委ねました。

 

慣れが恐怖を大いに和らげる、ということをこの話は解き明かしています。

 

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このお話はイソップ寓話の1節です。

 

 

本文の解説にも記されてありますが
「慣れと恐怖」
について触れたお話です。

 

 

ビジネスではどんな教訓があるのでしょうか?

 

 

■本当に知らない動物に出会ったときは、全員が同じ行動を取る

 

 

ラクダを見た話は私も営業研修の中でよく触れます。

 

 

もしあなたが夜中の帰り道
「曲がり角からラクダが出てきたらどんな反応しますか?」
と質問をします。

 

 

上記の質問をすると
「逃げる」
という答えを出す人がほとんどです。

 

 

逃げる以外の選択肢を出した人は
「想像力が乏しい」
となるでしょう。

 

 

頭の中で
「ラクダを知らないもの」
と想像できず、既知の動物のままということだからです。

 

 

今日の寓話にもある通り
「人は知らないものに対しては2通りの対応しかできない」
ということです。

 

 

「逃走 or 闘争」

 

 

いずれかの反応しか人はできません。

そして人間の脳は、逃走を選択させます。

 

 

大きいラクダであれば、逃げ出すのは想像もつくでしょう。

しかし虫や小さな動物でも、人はその場から遠ざかります。

 

 

太古より人間が生き延びてきた方法が
「逃走」
だからです。

 

 

遺伝子情報に書き込まれた、基本的反応を取るということです。

 

 

■なぜ営業とラクダの話がつながるのでしょうか?

 

 

ではなぜこのお話を
「営業研修」
で取り上げるのでしょうか?

 

 

理由は
「商談の中でも同じ反応をするから」
です。

 

 

知らないことをは恐怖に感じる

恐怖に感じるとその場から逃走する

 

 

先ほどから触れている
「人の未知のことに対する反応」
です。

 

 

もしお客様に対して営業が
「よくわからない情報」
を伝えたらどうなるでしょうか?

 

 

人の基本的な反応で
「逃走」
をします。

 

 

つまり
「提案を断る」
ということです。

 

 

「お客様にわかる言葉で伝えなさい」
というのは営業の基本で、指導された来たと思います。

 

 

必要である理由は
「人の脳のメカニズム」
に関わることだからです。

 

 

あなたも覚えがあるはずです。

 

 

家電量販店など
「得意げに専門用語を並べる愚かな店員」
に対応されたことがあるでしょう。

 

 

恐らくは
「よくわからないから買わない」
と選択をしたはずです。

 

 

営業が必要な製品やサービスは
「専門性が高い」
モノばかりです。

 

 

レベルの低い営業は
「専門標語をそのままお客様に伝える」
ことをしてしまいます。

 

 

まるで曲がり角にラクダを送りこむようなものです。

 

 

ただし、専門用語を意図的に使う
「営業技術」
というものも存在します。

 

 

それは
「信頼性を上げたいとき」
です。

 

 

「信頼性の転移」という技術があります。

 

 

信頼は恐怖を取り除く手段となります。

営業ではあなた自身だけでなく、製品や企業の信頼も提案情報の1つです。

しかし、大企業やブランド力のあるもの以外は、信頼を取るのは難しいでしょう。

 

 

そのとき使う技術が
「信頼性の転移」
です。

 

 

相手が信用しそうな機関、グループ、集団、人の情報として届けます。

その際には、専門用語を入れ込んだ方が信頼性が上がります。

 

 

信頼性の転移のような例外はありますが
「基本的には知らないもの」
として情報を届けるのは間違っています。

 

 

今日はビジネス寓話シリーズ
「ラクダのお目見え」
をお届けしました。

 

 

 

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著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
齋藤英人

自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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