【ビジネス寓話シリーズ】「寝てて食われるはなし」あなたも怠け者の1人のはず…

2022.09.25

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

主人公は助かったが、現実の世界では同じようにならない!?

 

 

今日は大人気の
「ビジネス寓話シリーズ」
をお送りいたします。

 

 

「寝てて食われるはなし」

 

 

どんな教訓があるのでしょうか?

 

 

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昔ある所に、両親に食わせてもらって暮らす怠け者の若者がいました。

 

 

いつしか両親が流行り病で死んでしまい、困った若者はお堂の仏様に
「オラをただで置いてくれて、うまいものを腹一杯食わせてくれてるような所を世話してくれ」
とお願いをしました。

 

 

すると仏様は
「裏の川を上へと歩いていくと大きな屋敷が見つかる。そこの主人がお前の望みを叶えてくれる」
と言います。

 

 

若者はお告げの通りに川を上っていくと大きな屋敷があって、そこでは若者の望み通りの暮らしをさせてくれた。

 

 

一ヶ月ほど過ごしたある夜のこと、壁の向こうから
「ポタポタ、ポタポタ」
と奇妙な音が聞こえてきました。

 

 

ここに来る途中に拾っていた箸で壁に穴をあけて覗いて見ると、主人が人を縛って宙吊りにして、火にかけて油をしぼっている最中でした。

さらに主人は「明日はあの若者の油をしぼってやろう」と言っていました。

 

 

これを聞いた若者は、屋敷から一目散に逃げ出します。

走っていた途中で石につまづき気がつくと、そこはお堂の軒下でした。

 

 

「これまでの事は夢だったのか?」とも思ったが、手にはあの時の箸がありました。

それからの若者は一度死んだつもりで汗水流して働いて、自分の作ったもので腹一杯食えるようになった。

 

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怠けものは罰を受ける

美味しい話にはウラがある

このような教訓がある、日本の昔話です。

 

 

ビジネスではどんな教訓があるのでしょうか?

 

 

■怠け者にはビジネスの世界の方が厳しかった!?

 

 

ビジネスにおいても
「怠け者が痛い目を見る」
という教訓は当てはまるでしょう。

 

 

むしろこれからの市場では
「ビジネスの世界の方が厳しい」
というべきかもしれません。

 

 

仕事において一番楽なやり方とは何でしょうか?

 

 

自発的な行動をせず
「言われたことしかやらない」
ということでしょうか?

 

 

日本の企業はどんどん競争力が落ちてきています。

1人にかかる生産性の向上がより必要になります。

 

 

こんな状況が続けばどうなるでしょうか?

誰も人には構っていられなくなるとなるでしょう。

 

 

指示されたことだけをやる

決まったことだけをやる

これならば人に指示を出すよりも機械に出したほうが良いでしょう。

 

 

文句も言いませんし、休まず働き続けます。

ミスもしないですし、よっぽど優秀だからです。

 

 

言われたことだけをやっているというのは
「両親に食わせてもらって暮らす怠け者の若者」
と言っても良いでしょう。

 

 

「言われることだけをやって給料をもらえる」
という素晴らしい状況は、あと数年でなくなるかもしれません。

 

 

本当に搾り取られるだけの労働力だけに成りかねません…

 

 

 

 

前述の
「指示を受けたことしかやらない」
という怠けものは想像がつくでしょう。

 

 

では
「自発的に動いている怠けもの」
というのは想像つきますか?

 

 

どんな怠けものなのでしょうか?

あなたにとっても当てはまるかもしれません。

 

 

A いままでと同じやり方をする

B 新しいやり方を取り入れる

 

 

さてどっちが楽でしょうか?

言うまでも無く「A」の選択でしょう。

 

 

「自分だけはそんなことは無い」
と思っているかもしれませんが、全ての人に当てはまります。

 

 

1つご質問です。

あなたが普段仕事をしている場所は危険を感じますか?

 

 

恐らくほとんどの人が
「そんなことはない」
と答えるでしょう。

 

 

たとえ危険な仕事だったとしても、安全装置を付けるなどして事故は起こらないようにしています。

 

 

もしそこが安全な場所と認識をしているなら
「現状維持バイアス」
が生じます。

 

 

人の脳は本能レベルの選択で
「安全を確保させる」
という指示を出します。

 

 

新しいことを試すより
「結果がわかる昨日と同じやり方」
を無意識のうちに選択をするということです。

 

 

さらに人の行動特性では
「最小努力の法則」
というものが存在することが明らかになっています。

 

 

同じ結果を得るのであれば
「一番楽な方法を無意識に選択する」
というバイアスです。

 

 

自ら動いている人でも
「怠け者の選択をしている」
ということです。

 

 

行動バイアスから逃れるには
「1日の行動を検証し、次の行動の仮説を立てる」
という仕組みを取り入れることです。

 

 

大それた仕掛け入りません。

 

 

例えば日報に
「無意識に取っていた行動は?」
という項目を追加するだけです。

 

 

たったこれだけで、脳は新たな情報として捉えます。

次は別の行動をしようと意識をさせるだけで、指示を出してくれるようになります。

 

 

寓話の主人公の若者は、命を取られる寸前で気づき助かりました。

しかしビジネスの世界では気づいたときには手遅れになっていることでしょう。

 

 

次の行動から変えることをしないと、若者のように
「ハッピーエンド」
とはならなそうです。

 

 

今日はビジネス寓話シリーズ「寝てて食われるはなし」をお送りしました。

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行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
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