【ビジネス寓話シリーズ】「王に選ばれたサルとキツネ」無能な上司が生まれる理由

2022.05.01

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

幸運でトップに立ったサルも不運だった!?

 

 

今日は大人気の
「ビジネス寓話シリーズ」
をお送りいたします。

 

 

「王に選ばれたサルとキツネ」

 

 

どんな教訓があるのでしょうか?

 

———————————————-

物言わぬ動物たちの集まりで
「サル」
が人気になり王に選ばれました。

 

キツネは
「いばり放題のサルをこらしめてやろう」
と思いました。

 

 

ある時、キツネは罠に仕かけた肉を見つけました。

 

 

肉のところにサルを連れて行き
「宝物を発見したが、我がものとはせず、王家への納め物として守っておりました」
と言ってサルに手に取るよう勧めました。

 

 

猿はうかうかと近づいて行き、罠にかかってしまいました。

 

 

サルは
「さてはだましたな!」
とキツネをなじりました。

 

 

キツネは
「お猿さん、あんたはマヌケなくせに、物言わぬ動物たちの王様なのかね」
と言いました。

 

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このお話は
「イソップ童話」
の一節です。

 

 

運よくトップに立ったが、上手くいかず優秀な部下に騙されてしまうというお話です。

ビジネスの世界にもありそうですね。

 

 

■あなたの周りにも存在する!?「物語のサルのような上司」

 

 

実力のない人が何かの幸運でリーダーに選ばれた。

しかし仕事はうまくいかない。

さらに実力のある人にねたまれ、とんでもない目に合わされる。

 

 

今日の寓話はそんなお話です。

あなたの周りにもそんな上司はいませんか??

 

 

無能な上司とはどんな上司でしょうか?

 

 

・判断が遅い

・自分のやり方に固執する

・責任を取らない

・空気を読めない

・実力が無い

 

 

あげていけばキリがなさそうです。

 

 

もしかしたらあなたも
「誰かの顔」
を思い出しているかもしれません。

 

 

仕事ができないだけなら良いですが
「部下の足を引っ張る」
事も良く起こっています。

 

 

「無能な上司」というキーワードで検索するとたくさん記事が見つかります。

 

 

それだけ
「無能な上司に困っている人」
というのが多いということでしょう。

 

 

しかし現実の世界では童話のようにいかず
「苦しむのは優秀な部下(キツネ)」
となります。

 

 

「無能な上司の対処法」
などという記事が出ていることが悲しいですね。

 

 

無能であることを自覚しているばまだしも
「本人に自覚がないどころか、自分は優秀だ」
と勘違いしているケースも多いでしょう。

 

 

■とはいえ、キツネがトップに立っても失敗するでしょう

 

 

とはいうものの
「無能な上司が生まれる」
のは組織の問題でもあります。

 

 

多くの組織では
「正しいマネジメントを身につける訓練」
というものが行われていません。

 

 

年功序列か現場における成績で昇格します。

 

 

学ぶと言っても
「法務知識やハラスメント」
に対しての研修にとどまります。

 

 

しかし物語のキツネがトップに立っても失敗するでしょう。

 

 

理由は
「自分が勝者になろうとする」
からです。

 

 

優秀な人の落とし穴は
「自分の意見を付け加えてしまう」
という点にあります。

 

 

部下の企画やアイデアに
「自分の意見を付け加える」
ことをする傾向があります。

 

 

しかし上司の意見が入ることで
「部下のモノではなくなる」
事が起きます。

 

 

人の強いモチベーションの1つである
「所有効果」
を上司の一言が奪っていることになります。

 

 

先ほどふれた
「ダメ上司」
のポイントは正直論外のレベルです。

 

 

優秀な上司は
「全員を勝者にできる」
というスキルやパーソナリティを持っている人です。

 

 

最近弊社にも
「マネジメント研修」
の問い合わせが増えてきています。

 

 

マネジメント研修の実施は
「新入社員研修に次いで2番目に多い研修領域」
となります。

 

 

しかし新規でお問い合わせをいただくというのは
「効果的なマネジメント研修」
が行われていないということでしょうか?

 

 

あらゆる組織で
「ミドルマネージャーは重要な役割」
を担っているはずです。

 

 

しかし与えられる学びの機会は非常に少ないのではないでしょうか?

 

 

人を正しく動かすには
「行動科学に基づくマネジメント」
が最も適していますが、まだまだ使える人が少ないと感じています。

 

 

今日はビジネス寓話シリーズ「王に選ばれたサルとキツネ」をお送りしました。

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行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
齋藤英人

自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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