本日の記事の見出し
買い物でお客様が好むもの
シリーズショッピングの科学をお送りいたします。
第26回のテーマは
「お客様が好むこと」
です。
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①あなたのお店に行動科学はあるか?
②お客様が好むもの 1~3
③お客様が好むもの 4~6
■あなたのお店に行動科学はあるか?
お客様にお店で買い物してもらうためには
「行動のメカニズム」
を考える必要があります。
また性別や年齢によっても
「パターンが異なる」
ことを理解しておく必要もあります。
お店を訪れたときに
「不思議な体験」
をすることが数多くあります。
ある種のミステリーと言っても良いかもしれません。
エプソンのプリンタを買いに行ったのに
「お店を出るときにはキヤノンのプリンタを抱えていた」
というのはなぜでしょうか?
時間つぶしで入った雑貨屋さんで
「つい数千円も使ってしまった」
というのはなぜでしょうか?
ショッピングモールに子供服を買いに行ったのに
「買ったのは自分の洋服」
というのはなぜでしょうか?
この要因はその人、その場面において様々です。
一言で説明できるものではありません。
とは言え
「お客様が好むもの」
には傾向があります。
代表的なものを6つ見ていきましょう。
■お客様が好むもの1~3
1商品に触れること
ネットによる買いものが定着しています。
しかし人は
「見たものがすべて」
という習性を持っています。
衝動買いが起きるのは実際に触れたからです。
触れたり
聞いたり
においをかいだり
味見をしたり
した結果引き起こされる現象です。
インターネットや通販のシェアが拡大したとしても
「リアルの店舗がなくなることは決してない」
と言い切れるでしょう。
2鏡
もし街中に出かけることがあったら
「鏡を何回みたか」
をチェックしてみてはいかがでしょうか?
恐らく想像以上に見ているはずです。
見すぎるのでカウントをやめてしまうかもしれません(笑)
「自己本位」
はヒトの根底にある本能的な活動です。
「自分がどう見られているか」
というのは多少の違いはあれど生物的本能です。
鏡を店頭に置いておくと
「人の歩くスピードが遅くなる」
というのは以前このコラムでも触れてきたことです。
鏡が適切に設置されていないと
「売上が落ちる」
ことになりかねません。
3新たな発見
店内に足を踏み入れ
「お目当てにたどり着く」
ことができればお客様の目的達成です。
しかし
「表示や宣伝が溢れすぎている」
と新たな発見まで奪いかねません。
商品を暗示したりヒントを出したりすると良いでしょう。
匂いや音やデジタルPOPなど五感に届けることも大切です。
■お客様が好むもの4~6
4会話
買い物は一人で来るだけではありません。
友達、恋人、家族で来る場所です。
楽しく会話をしながら買い物できるお店は繁盛しています。
そんなお店作りを意識しているでしょうか?
5特別扱い
お店の店員さんに
「名前を覚えてもらえる」
というのはうれしい人が多いです。
個人商店が大手チェーン店に勝つためには
「最重要戦略」
と言っても良いかもしれません。
どうせ同じお金を落とすのであれば
「歓迎してくれる場所」
を選ぶことでしょう。
お店側が
「お客様の名前や以前買ったもの」
を覚えておいて損はありません。
特別扱いのキーワードがあります。
「わざわざ」です。
お客様はお店の人に
「わざわざ」
してもらったことに感謝の気持ちを覚えます。
そうすれば
「返報性の法則」
の心理効果が働き、リピートして利用してくれるでしょう。
6バーゲン
バーゲンはお客様は大好きです。
超一流のお店でもバーゲン品は飛ぶように売れます。
しかし安売りをすればよいわけではありません。
重要なのは「お得感」です。
例えば値段を変えなくても・・・
1足 400円の靴下
5足 2,000円のセット
では5足の方がお得感を感じて売れるようになったお店があります。
安いからと言って買い物のしやすさを大きく損ねてはいけません。
あまりにも混雑をしていると、お客様はお店から去ってしまいます。
以上がお客様が好むもの代表的な6つです。
いずれも
「行動科学」に裏付けされたものです。
行動を先回りすることは、お店の売上向上には必要な要素です。
この6つに当てはめられることは無いか、考えてみるのも良いかもしれませんね。
今日はショッピングの科学
「お客様が好むもの」
をお送りいたしました。