優秀な人材を確実に採用する方法を明らかに!「行動科学による面接システム」

2019.10.21

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

行動科学による面接システムとは

 

 

今日は
「行動科学の面接」
というテーマに触れてみたいと思います。

 

 

<index>

①行動経済学者が面接をするとどうなる?

②行動経済学者がみつけた面接の問題とは?

③優秀な人材を採用!企業における面接への活用方法

 

 

■行動経済学者が面接をするとどうなる?

 

 

ノーベル経済学賞を受賞している行動経済学者
「ダニエル・カーネマン」
の21歳の時のエピソードです。

 

 

ダニエル・カールマンは
「イスラエル軍全体の面接システムの設計」
を命じられていました。

 

 

ここでの面接は
「ある手順」
にのっとって進められていました。

 

 

・招集された兵士は心理テストを受ける

・戦闘任務に適しているかどうかを判断する

・適している兵士は面接を受ける

 

 

上記の手順で進められていました。

 

 

面接の目的は
「最適な部隊はどこか?」
を判断するものです。

 

 

面接官自身も若い兵士で
「知性と対人能力」
という観点でこの職に選ばれていました。

 

 

面接の時間は
「15分~20分程度」です。

 

 

新兵の軍隊での適性を
「総合的な印象を形成する」
ためにいろいろなことを話題にするよう指示されていました。

 

 

面接のフォローアップも行われていましたが
「この面接の方式が全く役に立たない」
ということは判明していました…

 

 

そのためカーネマンが面接システムの設計を命じられたのです。

 

 

■行動経済学者がみつけた面接の問題とは?

 

 

新しい面接システムを設計するにあたって

 

 

・今よりましな面接方法を構築すること

・しかし今以上に時間をかけてはいけない

・新方式の正確性を評価すること

という条件が付けられていました。

 

 

行動経済学者が着目したのは
「直感よりも単純で統計的ルールが正しい」
という点です。

 

 

現在の面接で失敗した原因の1つが
「面接官自身が興味のある話題を取り上げる」
ということです。

 

 

その話題から
「相手の内面を知ろうとする点にある」
と結論付けました。

 

 

それよりも限られた時間を有効に使って
「通常の環境における相手の生活の情報」
を集めるべきだと考えました。

 

 

そして
「面接官の総合評価を最終決定としない」
と決めました。

 

 

面接官の評価は信頼には乏しく
「個別に評価された属性を統計的に扱う」
方が信頼できるということを示唆しました。

 

 

■行動経済学者が行う面接の方法とは?

 

 

実際に行た面接方式は以下の通りです。

 

 

面接官が新兵の「人格特性」
を評価します。

 

 

このときに「個別に点数をつける方式」
を採用しました。

 

 

面接官からのインプットは
「この個別の点数のみ」
としました。

 

 

戦闘任務の適性を示す最終スコアは
「計算式に従ってコンピュータで処理」
をさせました。

 

 

面接での質問事項は
「戦闘部隊での行動に関係がある」
とされる6つの人格特性のリストを作成します。

 

 

そして
「それぞれについて一連の質問」
を準備をしました。

 

 

召集前の生活における
「過去の事実を尋ねる質問」
です。

 

 

・就いた職業

・遅刻や欠勤について

・友人との交際の頻度

・スポーツへの興味

などです。

 

 

この質問ではそれぞれの分野で
「過去にどれだけ上手くやってきたか?」
をできるだけ客観的に評価することが目的です。

 

 

この手順で絶対に守らなければならないルールが3つあります。

 

 

・6つの人格特性について決められた順番で質問すること

・次の質問に移る前に5段階で採点すること

・質問と採点以上のことをしてはいけない

 

 

この3点です。

 

 

なぜかというと
「人は第一印象や直近の評価でその後の判断に影響を与える」
という特性を持っているからです。

 

 

最初の印象が良かったために
「次の項目も高く評価する」
というエラーが起こってしまいます。

 

 

そのために
「1つの特性ごとに区切りをつける」
というルールが必要になります。

 

 

面接官に求めることは
「過去の事実の確認」
だけにしなければなりません。

 

 

面接官に
「彼がどのくらい上手くやれるか?」
という将来を考えさせてはいけないということです。

 

 

ただこれでは
「面接官からの反発」
が大きいでしょう。

 

 

「こんな仕事ならロボットでいいじゃないか」

「私じゃなくても誰でもいいじゃないか」

と不満が出てくるでしょう。

 

 

面接官の判断は最後に行ってもらいます。

 

 

全ての質問と採点が終わった後
「目を閉じて将来の姿」
を想像して5段階でスコアをつけてもらいます。

 

 

このような面接システムを採用したところ
「役に立つ面接」
へと進歩しました。

 

 

■優秀な人材を採用!企業における面接への活用方法

 

この面接システムは
「企業の面接」
にもそのまま活用ができるでしょう。

 

 

営業の面接であれば
「営業に必要な特性」
を決めます。

 

 

このとき最適な数字は
「6項目」
です。

 

 

多くても少なくても良くありません。

 

 

営業に必要な6つの特性の例は

・社交性

・信頼性

・理解力

・行動力

・関心力

・情報構築力

 

 

これに限ったことではありませんが、このような特性が重要です。

企業文化や取扱商品・サービスを考慮すると良いでしょう。

 

 

項目を決めるときは
「できるだけ独立した項目」
が望ましいですね。

 

 

次に
「各項目の質問リスト」
を作成します。

 

 

そして
「採点方式」を考えます。

 

 

5段階でも良いです。

傾向が強い、普通、弱いでも良いでしょう。

 

 

そして面接のルールは

・1つの項目ごとに採点を完了させる

・順番通りに行う

・決められた質問だけを行う

ということです。

 

 

面接官の仕事はここまでです。

 

 

あなたが
「最終決定者」
である場合はここから決めなければなりません。

 

 

この時重要なのは
「合計点が最も高い人材を採用する」
ということです。

 

 

そのほうが
「最高の人材を選べる可能性が高い」
ということです。

 

 

強く心にとどめておくことです。

他に気に入った応募者がいても、そちらを選んではいけません。

 

 

これが優秀な人材を採用する
「行動科学による面接システム」です。

 

 

■行動創造理論は脳のメカニズムを先回りする

 

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・脳科学

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行動創造理論により
「ほとんどのビジネスの課題は解決できる」
でしょう。

 

今日は
「行動科学の面接システム」
というテーマに触れてみました。

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