【第40回ショッピングの科学】そこは売り場?それとも倉庫?

2020.02.08

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

お客様は売り場で買い物がしたいのに

 

 

シリーズショッピングの科学をお送りいたします。

 

第40回のテーマは
「売り場か倉庫か」
をお送りいたします。

 

<index>

①あなたが仕事に出かけるときの格好は?

②あなたはスーツを買いに来ました

③一番顕著なお店は「〇〇〇」

 

 

■あなたが仕事に出かけるときの格好は?

 

あなたは仕事に行くときにどのような格好で出かけますか?

会社や職種によっても異なるかもしれません。

 

しかし男性社員の多くは
「スーツ」
を着て出かけることが多いでしょう。

 

その格好で出かけるとき
「何種類のアイテム」
が必要でしょうか?

 

ジャケット

ズボン

シャツ

ネクタイ

が思い浮かぶでしょうか?

 

まだまだ必要です。

ベルト

靴下

 

人によっては

カフス

ネクタイピン

これらのアイテムも必要かもしれません。

 

どれか1つかけても、家を出ることができません。

 

では
「売り場」
ではどのようにディスプレイがされているでしょうか?

 

 

■あなたはスーツを買いに来ました

 

あなたは
「スーツ」
を見ています。

 

「このダークスーツと合うネクタイはどれだろうか?」
と考えます。

 

では
「ネクタイ売り場」
はどこにあるでしょうか?

 

「シャツも合わせてみたい」
と考えました。

 

では
「シャツ売り場」
はどこにあるでしょうか?

 

百貨店の売り場を見ると
「別々の場所に綺麗に陳列」
がされているでしょう。

 

 

出かける時の格好を思い出してみてください。

 

「スーツだけを着て出かける人」
というのは存在しません。

 

スーツだけでは当然家から一歩も出ることはできません。

 

しかし売り場はバラバラです。

 

当然お客様は

「今日はスーツだけでいいや」

「今日はシャツだけでいいや」

「今日はベルトだけでいいや」

となります。

 

人が買い物をする瞬間というのは
「財布のひもが開いている時間」
です。

 

この超特別な時間に
「提案をしない」
というのはどうでしょうか?

 

お店が自ら
「売上はいりません」
と言っているようなものです。

 

同時に
「お客様にとっての利便性」
も失っていきます。

 

シリーズの前回でお話した
「隣り合わせの法則」
を活用するだけで、売り上げは大きく変わるでしょう。

 

 

■一番顕著なお店は「〇〇〇」

 

これまで上げた例は
「男性のスーツ」
の例です。

 

お店も
「百貨店」
を想像したと思います。

 

これから上げる例に比べたら、百貨店はまだましかもしれません。

 

 

その売り場は
「家電量販店のコンピュータ売場」
です。

 

たいていは
「コンピュータ」
だけを陳列した売り場があります。

 

プリンタは別の売り場

パソコンラックも別の売り場

ケーブルなどのアクセサリも別の売り場

 

お店によっては
「フロアまで違う」
という始末です。

 

これほどまでに買う気を起こさせない売り場があるでしょうか?

 

倉庫ならば種類別に陳列しても良いでしょう。

しかし売り場には向きません。

 

 

売り場では
「お客様が使う時と同じ」
に見せる必要があります。

 

PC

プリンタ

モニター

アクセサリ

これらすべてを接続します。

 

そして電源を入れ、ラックに座ってお客様が試せる必要があります。

 

 

お店で試せないのであれば
「クリック1つで売場を行き来できる」
ECサイトの方が便利です。

 

わざわざ倉庫に足を運んで買おうとする人はいないでしょう。

 

 

今日はシリーズショッピングの科学
「売り場か倉庫か」
をお送りしました。

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著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
齋藤英人

自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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