今日は
「優秀な人が辞めていく理由」
というテーマに触れてみます。
昨日は
「店舗のマネジメント」
における残業発生の要因について触れてみました。
このことは当然店舗だけではありません。
「一般的な企業におけるマネジメント」
でも同様に発生していることです。
「優秀な人ほどやめてしまうメカニズム」
とでも呼んでみましょう。
これには
「日本の管理職の性質」
が関係しているようです。
日本の中間管理職は
「上からの指示を忠実に守る」
という傾向が非常に強いですね。
社長の指示だから
役員会議で決まったから
ということで、上から指示が落ちてきます。
もちろん
「経営判断で決まったことを迅速に対応する」
というのは組織として非常に重要です。
しかし
「ただそれを盲目的に現場に振っていく」
というのはどうでしょうか?
本当に経営陣が期待していることでしょうか?
日本の企業の中間管理職が苦手なこととして
上からの指示に対して
1 優先順位をつけること
2 期限の交渉をすること
この2つが欠けていると言われています。
上から降ってきた仕事を
「どんどん下に振る」
とどうなるでしょうか?
そうすると
「キャパシティがすぐに一杯になる」
ということを招きます。
それでも
「次から次へと仕事は降ってきます」
こうなったとき
「中間管理職はどのような行動」
を取るでしょうか?
「短い時間でもしっかりこなせそうな人」
に仕事を割り振ることになります。
さらにこの
「優秀な人への仕事の集中」
というのは法律でも加速していくことになります。
「高度プロフェッショナル制度」
です。
上から降ってきた仕事を
「割り振る人がいない」
となった上司はどうするでしょうか?
残業規制のない
「優秀な人材」
に仕事を割り振るしかなくなります。
そうすれば優秀な人材は慢性的な長時間労働になり
「なぜ私ばかり・・・」
「他にも行くところはいくらでもある」
となります。
これが
「優秀な人が辞めていくメカニズム」
です。
まずは管理職が
「限られたリソースで最大の成果」
を上げるために
優先順位の取捨選択
期日の交渉
のスキルを身につける必要があります。
また
「スキル未熟なメンバーの戦力化」
を実現する必要があります。
経営者はその為の
設備投資
教育投資
をしていくことが必要になります。
せっかく縁が出会った社員を
「手放してしまう」
というのは非効率であると同時に非常に残念です。
管理能力の評価は下のベクトルだけでなく
「上へのベクトル」
も基準にすることが大切かもしれません。
今日は
「優秀な人が辞めてしまう理由」
というテーマに触れてみました。
レゾンデートル株式会社 ~行動創造理論~
齋藤