実はリマインドには大した効果は無い!?「行動を確実におこす〇〇の方法とは?」

2022.11.17

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

あなたも頼りにしているリマインドは効果が無かった!?

 

 

今日は
「リマインド効果を最大にする方法」
というテーマに触れてみたいと思います。

 

 

<index>

①歯磨きを忘れることは無くても、薬は飲み忘れてしまう

②リマインド効果を最大限にする方法を明らかにしたある実験

③ほんの少しの工夫で行動が創られ、生産性が大幅に向上する

 

 

■歯磨きを忘れることは無くても、薬は飲み忘れてしまう

 

 

あなたは朝起きて歯磨きをすることを忘れることはありますか?

 

 

子供の頃ならいざ知らず
「大人になって歯磨きを忘れる」
ということはほぼないでしょう。

 

 

理由はあなたの行動習慣に完全に取り入れられているからです。

 

 

靴下をはき忘れる

夕飯を食べ忘れる

洗い物の際、水道を閉め忘れる

 

 

恐らく上記のこともないでしょう。

 

 

薬を飲み忘れる

選挙の事前投票を忘れる

トレーニングをついつい忘れてしまう

 

 

上記のことなら忘れてしまった経験があるかもしれません。

そもそも人の記憶は時間の経過とともに消えていきます。

 

 

たった20分後には新しい情報の
「半分の記憶」
は失われています。

 

 

自分だけの些細なことなら良いですが
「商談など重要な仕事」
で忘れてしまっては大変です。

 

 

忘れないために重要なのは
「リマインド」
です。

 

 

スケジュールに登録したら30分前に知らせてくれる

トレーニングはやりましたか?と時計が教えてくれる

薬を飲む時間をアラームが教えてくれる

 

 

上記のリマインドは
「人の行動を正しく導くために有効な手段」
となります。

 

 

ただ上手く使わないと
「リマインドを受けた数分後には忘れてしまう」
ことが起きます。

 

 

では、どのように行えばよいでしょうか?

 

 

■リマインド効果を最大限にする方法を明らかにしたある実験

 

ジョン・オースティン

シグルズール・シグルドソン

ヨナタ・ルービン

 

 

上記の学者たちが
「カジノ付きホテルで行った実験」
があります。

 

 

ホテルの駐車代行サービスの433人のドライバーたちが対象です。

ドライバーにシートベルトを着けさせる呼びかけを行いました。

ただし実験対象者とは告げていません。

 

 

ドライバーを3つのグループに分けます。

 

A いつも通り駐車してもらう

B 駐車券を渡すときに声掛けを行う

C 車に乗り込むとき声掛けを行う

 

 

行った声掛けは
「安全にお気をつけて!シートベルトをお忘れなく」
というリマインドです。

 

 

3つグループのうち
「2つのグループには大した差が無い」
となりました。

 

 

大きな違いが生まれたのは
「乗り込む直前に声掛けをされたグループC」
です。

 

 

グループAとグループBでは
「55%のシートベルト着用率」
で変わりませんでした。

 

 

しかしグループCは
「80%以上のシートベルト着用率」
を記録しました。

 

 

グループBにも同じ声掛けをしています。

違うのはちょっとしたタイミングの差です。

 

 

引換券を受け取ってから車に乗り込むまでは
「平均4分50秒」
でした。

 

 

グループBとCの差はたった数分の違いです。

しかし、人の行動には25ポイント以上の差が生まれました。

 

 

ホテルのドライバーの実験で
「リマインドの効果を最大限にする方法」
が見つかったということです。

 

 

■ほんの少しの工夫で行動が創られ、生産性が大幅に向上する

 

 

リマインドが最大効果をあげるのは
「行動がとれるタイミングで与える」
ということです。

 

 

スマートウォッチのスケジューラーからは
「行動の30分前にリマインド」
が送られてきます。

 

 

しかしそれではあまり意味が無いということです。

 

 

30分の間に
「様々な意思決定を行っている間に欠落してしまう」
ということです。

 

 

日常生活でわかりやすい例をあげましょう。

 

 

朝出かける時に家族から
「帰りにパンを買ってきて」
と言われました。

 

 

さて、あなたは忘れずに買う自信があるでしょうか?

 

 

もしも電車から降りて、改札を出てコンビニの前を通るときに
「忘れずにパンを買ってきてね」
とリマインドがあったらあなたは忘れることは無いでしょう。

 

 

そのタイミングで上司やお客様からの電話が入らない限り…。

 

 

人の記憶に関する最も有名なもので
「エビングハウスの忘却曲線」
があります。

 

 

この曲線が示すのは忘れっぽい人の脳ではなく
「最適なタイミングで合図を送ること」
を示唆しているのではないでしょうか?

 

 

あなたが仕事や日常生活で、忘れないうようにするには
「合図」
が非常に重要だということです。

 

 

あなたが計画や目標を立てる時には
「〇〇(合図)をしたら□□(行動)をする」
という計画にすればよいだけです。

 

 

行動が創られない意味のない計画や目標ではなく
「合図とセットにする計画」
であなたの行動は創られます。

 

 

行動と合図は全く関係ないもので大丈夫です。

無意識の意思決定を続ける脳に刺激を与えるだけです。

 

 

少しだけ工夫をするリマインド法も行動創造理論の1つです。

 

 

行動創造理論を用いて
「生産性を上げる方法」
の1つをご紹介しました。

 

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