「情報開示はすべきか、しなくても良いか」とある実験結果で驚きの事実が!?

2022.06.21

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

あなたはどっち?情報開示はされるべき?どちらでもよい?

 

 

今日は
「情報は常に開示をすべきか?」
というテーマに触れてみたいと思います。

 

 

<index>

①あなたは自分たちの利益率をお客様に伝えていますか?

②「取引において情報開示は必要か?」を明らかにしたとある実験

③本当に情報開示は正義なのか?3つ目の実験結果が意外だった!?

 

 

■あなたは自分たちの利益率をお客様に伝えていますか?

 

 

ビジネスを行う上で
「利益」
を上げることは重要です。

 

 

むしろビジネスの最大の結果といっても良いでしょう。

経営理念など目的を果たすためにも、利益という燃料は必要です。

 

 

通常は利益はお客様から頂くこととなります。

 

仕入原価や間接費などを上乗せした金額で
「金額提示」
を行います。

 

 

さて、お客様に対して
「ウチは〇〇%利益を載せています」
という提案はしているでしょうか?

 

 

ほとんどの営業が
「???」
となるでしょう。

 

 

この商談で
「自社がいくら儲けているか?」
など決して開示しないでしょう。

 

 

またお客様からも
「他の会社は〇〇で見積もりをしている」
ということも中々開示されません。

 

 

あなたは公平、公正な取引のためにも
「情報は開示されるべきだ」
と思いますか?

 

 

情報開示された方が安心して取引できるようになるでしょう。

 

 

■「取引において情報開示は必要か?」を明らかにしたとある実験

 

 

「情報開示が公正になるか?」
ということを研究した人たちがいます。

 

 

デイリアン・ケイン教授(イェール大学)

ジョージ・ローウェンスタイン教授(カーネギー・メロン大学)

ドン・ムーア准教授(カリフォルニア大学)

 

 

彼らが行った実験では
「参加者を2つの役割に分けて行うゲーム」
です。

 

 

A 推測者

B 助言者

 

 

上記2つの役割です。

 

 

ガラスの瓶に入れられた
「小銭金額の合計を正確に当てる」
というゲームを行います。

 

 

回答するのは推測者のみです。

 

 

答えた金額と実際の金額の差が少なければ
「報酬が増える」
という仕組みです。

 

 

しかし推測者は
「遠くから数秒間しかガラス瓶を見ることが出来ない」
というルールがあります。

 

 

もちろんこの条件では当てることが出来ません。

そこで助言者が登場します。

 

 

助言者は2つのルールの緩和があります。

 

 

1 瓶を手に取りじっくりと調べることが出来る

2 便に入っている金額は10ドル~30ドルであると知らされる

 

 

言うなれば瓶の金額を調べる
「専門家」
という立ち位置です。

 

 

上記の条件で行われたゲームでは
「助言者の伝えた金額」
が実験のポイントです。

 

 

報酬の支払い条件を変えて行われました。

 

 

まず初めは
「実際の金額に近かいほど、推測者と助言者は報酬が高くなる」
という対照条件で行われました。

 

 

対照条件の場合
「16.5ドル」
が平均の助言者の回答となりました。

 

 

次に助言者の報酬の支払われ方を変えて行いました。

 

 

助言者に支払われる報酬は
「推測者が実際の金額より高く言えば言うほど上がる」
というものです。

 

 

すると助言者の伝える金額はどうなるでしょうか?

あなたも予測してみてください。

 

 

結果は
「20ドルを超える金額を伝える」
という結果となりました。

 

 

数字にして
「25%も上乗せした」
ということとなります。

 

 

要するに助言者は
「自分の都合の良いように情報にゲタを履かせた」
ということになります。

 

 

実験の状況は
「どちらがいくら得するか?」
というのは通常の取引と同じです。

 

 

この実験の結果から得たことは
「人は自分の都合を優先して利益を得ようとする」
ということです。

 

 

とはいえ
「めちゃくちゃ高い金額と提示している」
というわけではありません。

 

 

推測者もビンをみているので
「とんでもない金額はすぐに見抜かれる」
というのは想像できたのでしょう。

 

 

取引で言えば
「一般的な市場価格」
となるでしょうか?

 

 

数多く行われた行動科学の実験からも
「たいていの人は自分が満足していられる程度にしかごまかさない」
ということが明らかになっています。

 

 

多すぎる利益は
「やりすぎだ」
と自然とブレーキがかかるということです。

 

 

■本当に情報開示は正義なのか?3つ目の実験結果が意外だった!?

 

 

ではやはりお互いが情報を同等に持っている
「対照条件」
であることが公正と公平につながるのでしょうか?

 

 

私たちの市場は
「透明化が求められる」
ということでしょうか?

 

 

実はこの実験には続きがあります。

実験に意義が最も見られた条件があります。

 

 

助言者の報酬体系は変わりません。

推測者が多く言えば言うほど利益を得るという条件です。

 

 

しかし上記の条件を
「助言者は推測者に伝えなければならない」
というルールを追加してゲームが行われました。

 

 

さて、情報が公開された状態で結果はどうなるでしょうか?

 

 

恐らく推測者は多めに言っていると読んで
「助言を適度に割り引く」
ということを行うでしょう。

 

 

理由は助言を割り引くことで
「自分の利益になる」
からです。

 

 

では情報開示が助言者に与える影響はどうでしょうか?

 

 

情報開示によって偏った助言が無くなるでしょうか?

それとも開示されたことで、預言者の割引を考慮しさらに上乗せするでしょうか?

 

 

実験で見るべき重要な点は正にここです。

 

 

推測者の割引率

助言者の上乗せ率

 

 

情報開示が行われた場合
「どちらが大きくなるか?」
という点です。

 

 

結果は以下の通りです。

 

 

助言者はさらに4ドル上乗せした

預言者は2ドルだけ割引をした

 

 

助言者は情報開示をおこなったことで
「更なる上乗せをした」
ということです。

 

 

情報開示が決して公平さや公正さを導くものではないということです。

 

 

むしろ開示したことで
「情報的に有利な助言者がさらに得をした」
という結果になりました。

 

 

情報開示が必ずしも良い結果を生むというわけではないということです。

 

 

人の行動をひも解いていくと
「営業」「マネジメント」
の両面では大きく関わることがわかります。

 

 

営業の場面では
「お客様の行動を創り出す」
ことが求められます。

 

 

マネジメントでは
「部下の行動を創り出す」
ことが求められます。

 

 

営業とマネジメントに
「数々の研究で明らかになった傾向」
と当てはめるとどうなるでしょうか?

 

 

営業では売上があがる

マネジメントによって生産性が上がる

 

 

上記を実現することが出来ます。

そしてその方法を体系的にまとめた理論も存在します。

 

 

当たり前だと思っっていたことが
「誤っている理由」
も明らかになり行動が変化します。

 

またセオリーといわれいる行動が
「科学的根拠にも続いたもの」
であることにも気づくことが出来ます。

 

 

営業と指導の両方に役立てることが出来るのが
「行動創造理論」
と呼ばれるメソッドです。

 

 

■行動創造理論は脳のメカニズムを先回りする

 

私の提唱する行動創造理論は
「科学を基軸とした営業理論」
です。


脳のメカニズムに基づいた行動を体系化したものです。

 

  • 脳科学

  • 心理学

  • 行動経済学

 

上記のノーベル賞を取った研究や知見を「営業行動」に体系的に落とし込んだものです。

科学を基軸とした営業技術を身につけ、売上が飛躍的に伸びるプログラムです。

 

  • 営業研修

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「もっと売上に繋がる営業研修を実施したい」
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と一度でも思ったことのある方は、ぜひ触れてもらいたいプログラムです。

 

 

営業で成果を出すには
「人の本能の行動に合わせる」
だけです。

 

 

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今日は「情報は常に開示をすべきか?」というテーマに触れてみました。

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著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
齋藤英人

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