今日は
「ビジネス寓話シリーズ」
をお送りいたします。
「ロバと干し草」
どんな教訓があるのでしょうか?
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ある日おなかをすかせたロバが
「干し草を食べる」
ために納屋に行きました。
納屋の両端に
「まったく同じ大きさの干し草の山」
が置いてあるのを見つけました。
ロバは納屋の真ん中に行き
「二つの干し草の間」
に立ちました。
それから
「どちらにしようか」
と考えました。
ロバはなかなか選べず
「途方にくれる」
時間を過ごしました。
何時間たってもまだ決心がつきません。
そのうち、どうしても決められないまま
「ロバは飢え死」
をしてしまいました。
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一体何の話でしょうか?
頭の悪いロバが迷って飢え死にをした話です。
この話の教訓は
「選択」
ということにあります。
人の脳は
「たくさんの選択肢から選ぶことが苦手」
とされています。
マーケティングの研究で有名な
「ジャム」
の話はご存じでしょうか?
多くの選択肢を与えると
「人は選ばない」
という行動をとることを明らかにした実験です。
A ジャムを24種類用意
B ジャムを6種類用意
さて、どちらがより多く売れたでしょうか?
結論は以下の通りです。
24種類の方が人が集まるが売れない。
6種類の方が集まる人数は少ないが、よく売れる
では
「選択肢を絞ればよい」
ということでしょうか?
このお話のロバには
「2種類」
の選択肢しかありません。
同じくらい魅力的な選択であれば
「最も難しい決断」
と言っても良いでしょう。
多くの人はこのとき
「選択の扉をできるだけ開けっ放しにしようとする」
という行動をとります。
どういう意味でしょうか?
■選択肢の扉を開けっぱなしにするという行動とは?
つまり
「決めない」
ということです。
この寓話では
「優柔不断」
であると、最後に報いを受けるというお話です。
「選択をしない」
というのは手にできないだけではありません。
例えば一人の男が
「2つのカメラ」
でどっちを買おうか悩んでいるとします。
悩み続けて
「3か月」
が立ちました。
悩んでいる間、彼が失ったものは何でしょうか?
まず悩んでいる間の
「時間」
を失い続けることになります。
また選択することで得られた
「利益」
もその間失い続けます。
もしすぐにカメラを選択していたら
「3か月間素晴らしい写真」
を何枚もとれたことでしょう。
この間の写真を手に入れるとしたら
「カメラの値段以上の価値」
があるに違いありません。
恐らくこの男は
「どちらのカメラ」
でも満足したでしょう。
また元々のお話のロバも
「どちらの干し草」
でも満足したでしょう。
何なら
「コイントス」
で決めたとしても良かったかもしれません。
しかし覚えておいてください。
私たちは
「選択の扉を閉めることができない」
ということです。
私たちの持っている脳のメカニズムです。
あなたの周りに
「なかなか方針が決まらない会議」
はありませんか?
「早くだれか決めてよ…」
となってはいないでしょうか。
「選択の扉を閉められないこと」
「その間に多くのものを失っていること」
この気づきを今日のお話は教えてくれました。
今日はビジネス寓話シリーズ
「ロバと干し草」
をお届けいたしました。