【ビジネス寓話シリーズ】「木仏長者」あなたは長者タイプ?若者タイプ?

2020.03.29

 

長者と若者が大切にしたものの違いで勝敗がつく

 

 

今日は大人気の
「ビジネス寓話シリーズ」
をお届けいたします。

 

「木仏長者」
というお話です。

 

どんな教訓があるのでしょうか?

 

 

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昔、あるところに
「一人の長者」
がいました。

 

この長者は
「立派な金の仏様」
が自慢です。

 

毎日暇さえあれば仏壇から取り出して
「ピカピカに磨いて」
誰かが訪ねて来る度に見せては自慢しておりました。

 

このお屋敷には働き者で信心深い若者が
「風呂焚きの奉公」
をしておりました。

 

若者が働いていると、長者がやってきて
「どうじゃ?お前の木仏さんは。ワシは今から金仏様を隣の村の長者どんに見せてくるわい」
と言って笑って去って行きました。

 

この木仏さんというのは
「仏様そっくりの木のぼっくい」
のことです。

 

若者はそれ仏様と思って大切に扱い、
いつも持ち歩いて仏様への感謝を忘れず熱心に拝んでおりました。

 

お正月のお祝いの席のこと。

 

長者は、今日も金仏様を来客に見せて自慢しておりました。

そんなとき長者は思いついて若者を呼びつけました。

 

若者に
「ワシの金仏様とお前の木仏を相撲させよう」
と言い出しました。

 

そして
「もしお前の木仏が勝ったら、ワシの財産を全て譲り、ワシが代わりに風呂焚きになろう」
とまで言いました。

信心深い若者は、仏様にそのようなことをお願いするわけにはいかないと困り果てました。

 

しかしなんと木仏様は
「やってやろうじゃないか。大丈夫、大丈夫」
と話し出したのです。

 

かくして、長者どんの家では世にも珍しい
「仏様の取り組み」
が始まりました。

 

不思議なことに土俵に置かれた仏様は動き出し、相撲を始めました。

 

最初は五分五分で したが、少しずつ金仏様は息切れしてきました。

そして、長い接戦の末にとうとう木仏様が勝ち、長者どんは泡を吹いて倒れてしまいました。

 

こうして、約束通り長者どんは若者に身代を全て譲り、若者が長者になりました。

 

風呂焚きに落ちた長者は金仏様に
「なぜあんな木のぼっくいに負けたのだ」
と聞きました。

 

金仏様は「
お前は私を磨くばかりで少しも信心しなかった。ゆえに私は力を出すことができずに負けてしまったのだ」
と静かに言いました。

 

長者は 「そうだったのか」と嘆きましたが後の祭り。

 

若者は皆から
「木仏長者」
と慕われて過ごし、元長者はそれからはずっと風呂焚きのままだったいうことです。

 

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このお話は
「大切にしたもの」
の違いが結果に表れたというお話です。

 

長者が大切にしたのは
「見てくれ」
でした。

 

若者が大切にしたものは
「信じる心」
でした。

 

その結果が
「相撲の勝敗」
に現れたというお話です。

 

金の仏様は
「大事なところで力が出ない」
とはっきりと伝えてくれています。

 

 

このことは私たちのビジネスにも深くかかわることです。

 

 

お客様から言われたことを
「そのまま鵜呑みにする」
という営業は長者と一緒です。

 

お客様の言葉から
「本質」
を見極めることが営業では重要です。

 

 

■営業の事前準備の本質とは?

 

事前準備でも同様です。

 

一生懸命に情報収集したとしても
「表面的にしかとらえられない」
としたらあまり意味がありません。

 

 

特に
「無い情報」
に着目することが重要です。

 

例えば企業に営業で訪問する際には
「IR情報」
「中期計画」
などに目を通し行くことは必須です。

 

 

私のビジネスであれば
「人材育成」
に関する項目を拾っていく必要があります。

 

人材育成はどの企業でも
「最重要テーマ」
でもあります。

 

中期計画の中には
「企業がどのような方針で人材育成を行うか?」
を明確に書かれてていることが多いですね。

 

 

しかしたまに
「計画に人材育成について触れられていない」
ことがあります。

 

「情報がないから調べようがない」
としてしまっては長者と一緒です。

 

表記されていないことにも理由があります。

その本質に対して仮説を立てることが重要です。

 

 

■行動の変化も「本質」を見られるかどうか?

 

人の成長も同じですね。

 

学習方法で
「人をまねる」
ときうことは大変効果があります。

 

先輩や成績優秀な営業のしていることを
「自分もやってみる」
ことは非常に重要です。

 

そこでも重要なのは
「どこをまねるか?」
です。

 

 

例えばわかりやすい例を挙げると・・・

 

先輩社員がアイスブレイクで
「サッカーの話」
でお客様と盛り上がっていたとします。

 

自分も別のお客様と
「サッカーの話」
をするのが表面だけの真似です。

 

先輩が盛り上げっていたのは
「サッカーの話」
だからではありません。

 

お客様が先輩社員を
「自分と合っている人間だ」
と認識したから盛り上がっているのです。

 

 

アイスブレイクの目的は
「雑談で場を和ませる」
ではありません。

 

「お客様との共通点を見つける」
という作業です。

 

お客様の脳の自動システムに
「この人は敵ではない」
と認識してもらうことが目的です。

 

 

本質を見ることができなければ
「成長はできず同じ行動を繰り返す」
こととなるでしょう。

 

本来、人間の脳は同じ行動を取り続けさせようとするわけですからね。

 

 

恐らく長者もそうだったのでしょう。

 

金の仏様に言われても
「ずっと風呂焚きのままだった」
となっています。

 

変化を創ることができなかったのでしょう。

 

 

今日はビジネス寓話シリーズ
「木仏長者」
をお送りいたしました。

著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
齋藤英人

自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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