あなたが続けている間違い「不合理な我慢」

2019.10.15

 

仕事での間違いを正せない理由

 

 

<index>

①教科書制作プロジェクトの時間予測は当たったか?

②人が選択するのは「不合理な忍耐」

③組織でも日々行われていること

 

 

■教科書制作プロジェクトの時間予測は当たったか?

 

行動経済学者のダニエルカールマンは

「判断と意思決定」

を高校生に教える必要性を国に認めさせました。

 

非常に重要な教育です。

日本でも取り入れるべき点だと思いますが、兆しすら見えません。

 

今日の話は教育論ではありません。

 

この新しい教育を行う際に必要な

「教科書制作プロジェクト」

に関するお話です。

 

新しい教育プログラムを実践するにあたって

「教科書」

は必須のツールになります。

 

そこでプロジェクトチームを組んで制作に取り組みました。

 

チームは1年にわたって毎週金曜日の午後に集まり

 

・シラバスの大筋を決める

・教科書の初めの一、二章を書き上げる

・教室で実験授業を何度かやってみる

ここまでこぎつけました。

 

中々順調という手ごたえがあります。

 

このタイミングでメンバー全員に

「教科書の最終案ができるまでに何年かかるか?」

という予想をしてもらいました。

 

予想の提出は紙に書いて行われました。

 

※集団から情報を引き出す時のテクニック

 

集団から情報を引き出す時に適切な方法は

「公の場で討論するのではなく各人の判断を非公開で回収する」

ということです。

 

公の場で議論をすると

・人の意見に合わせる

・自己主張をするために別の意見を述べる

ことが無意識に起こり始めます。

 

 

さて、結果はどうなったでしょうか?

 

全員の予想は

最短で1年半

最長で2年半

平均は2年

という結果になりました。

 

この予想通りいくのでしょうか?

 

 

■過去の事例と比べたら予想が外れていた・・・

 

ここでチーム内のカリキュラム作りのエキスパートに

「似たような状況を見たことがあるか?」

と尋ねました。

 

エキスパートは

「相当数見たことがある」

と回答をしました。

 

ここで聞きたいのは

「同じような状況のチームはあとどれくらいかかるものなのか」

ということです。

 

しかしエキスパートは答えにくそうです。

 

そして出てきた答えは

「ほとんどのチームが完成に至らなかった」

ということです。

 

このチームは

「失敗する」

ということは考えてもいませんでした。

 

そしてさらに

「どのくらいの確率で失敗に終わったのか」

と尋ねると

 

エキスパートは

「約40%」

という答えが返ってきました。

 

ここで質問することは決まっています。

「では完成したチームは何年かかりましたか?」

ということです。

 

これに対する答えは

「7年以下というチームはなかった。また10年以上というチームもなかった」

です。

 

まとめるとこのチームが知った情報は2つです。

 

・最低7年+失敗確率40%

・上記の数字が自分たちの見通しより正しい

という点です。

 

さてこのプロジェクトチームはどのような選択をするのでしょうか?

 

 

■人が選択するのは「不合理な忍耐」

 

チームメンバーは

「順調なプロジェクトがなぜそんなに時間がかかるのか」

ということが想像できませんでした。

 

統計情報から

「因果関係」

を読み取れば単純なことです。

 

教科書制作が

「想像以上に難事業」

だからです。

 

しかしそのような推測は

「自信の実感と反する」

ものとなります。

 

その結果

「長い年月+高い失敗率という事実を棚上げする」

という選択をすることになります。

 

誰もが

「このまま続けるのは妥当ではない」

と感じたものの退却すべきだとも思いませんでした。

 

恐らく数分間

「支離滅裂な議論」

をしたのち継続を選択したのでしょう。

 

「この情報はなかったことにして進めよう」

「何とかなるはずだ」」

「私たちなら上手くいく」

と・・・

 

 

最終的にこのチームは

「8年」

かけて教科書を完成させました。

 

しかし時間が経っているため

「教育省の教育官」

の熱はすっかり冷めていました・・・。

 

何とか創り上げた教科書は

「一度も使われることなくお蔵入り」

となりました。

 

 

■組織でも日々行われていること

 

「間違いと感じながらも進んでしまう」

という経験は誰しもがあるはずです。

 

これは

「見通せる能力がない」

からではありません。

 

コンサルタントのような専門家も同様です。

 

自分が見てきた、考えてきたものは

「内部情報」

です。

 

統計や基準値は

「外部情報」

です。

 

人の脳は

「見たものがすべて」

というチカラが働きます、

 

そのため

「内部情報を重要視する」

選択を取ることになります。

 

そして

「進むか戻るかを選択する場面」

に直面したときに取る行動は

 

「合理性を排除する」

という選択をすることになります。

 

それが愚行だと知りながら

「不合理な忍耐」

を選択するのです。

 

 

今取り組んでいるプロジェクト

現在提案中の案件

今期の計画

 

こういったケースでこの現象は現れます。

 

特に時間を費やしてきた時には

「サンクコスト」

と呼ばれる投資した時間がもったいないという心理が働きます。

 

そのため

経営者も

マネージャーも

営業も

お客様も

 

「不合理な忍耐」

を選択するようになります。

 

(うまくいかないかもしれないけれど・・・)

「ここまでやってきたんだからやってみましょう!」

という根拠のない掛け声で継続されるでしょう。

 

 

このことを避けるには

「短い期間でのフィードバック」

が重要です。

 

目の前の情報も増えますし

かけた時間も短く区切られる

ことになります。

 

計画を立てるときやプロジェクトを進めるときには

「フィードバックの仕組み」

を入れることが大切であることを覚えておくと良いかもしれません。

 

 

■行動創造理論は脳のメカニズムを先回りする

 

私の提唱する

「行動創造理論」

はこのような脳のメカニズムに基づいた行動を体系化したものです。

 

・脳科学

・心理学

・行動科学

の数多くの研究や知見を

 

「ビジネスの行動」

に体系的に落とし込んだものです。

 

それを身につけ飛躍的に売上を伸ばす

「営業研修」

「マネージャー研修」

「ロジカルシンキング」

などの能力開発プログラムをご提供をしています。

 

このプログラムを通じて

「適切なフィードバックを実現する環境」

も同時に作り上げていくのも特長です。

 

ビジネスで成果を出すというのは

「人の行動を継続的に変化させる仕組み」

を本能の行動に合わせてを考えてあげればよいだけです。

 

このようなプログラムにご興味をお持ちの方は、ご連絡をいただければと存じます。

 

 

【ご連絡フォーム】

 

 

行動創造理論により

「ほとんどのビジネスの課題は解決できる」

でしょう。

 

今日は

「組織が間違いを正せない理由」

というテーマに触れてみました。

 

著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
齋藤英人

自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

記事カテゴリー