「成績が低い営業に正しい行動をとらせるには」同じ方法でも上手くいかないとき

2023.03.24

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

伝統的な効果的なアプローチが大失敗に終わる時とは

 

 

今日は
「後れを取っているメンバーに行動をとらせる方法」
というテーマに触れてみたいと思います。

 

 

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①もしあなたが組織の中で1人だけ成績の上がらない営業だったら…

②「誰かの真似をさせる」という伝統的なアプローチは効果がなかった!?

③情報の示し方を間違えると脳からは誤った指示が出されることになる

 

 

■もしあなたが組織の中で1人だけ成績の上がらない営業だったら…

 

 

想像してみてください。

 

 

あなたは組織の中で同僚や同じポジションの中で
「常に後れを取っている」
とします。

 

 

同僚の中で、売り上げが低く、インセンティブもなかなかもらえません。

当然、給料も少ない状態です。

 

 

常に見劣りをする日々を毎日過ごすし、厳しい現実を目の前につき続けられます。

 

 

すると、あなたはどんな行動をとるでしょうか?

 

 

優秀な人たちと食事にもいかなくなります。

たまに誘われる飲み会も理由をつけて断ります。

周りの優秀な同僚を避けるようになるでしょう。

 

 

みじめな毎日を過ごすことになるでしょう。

 

 

■「誰かの真似をさせる」という伝統的なアプローチは効果がなかった!?

 

 

もしあなたが
「営業成績を上げるのが難しそう」
と考えているならば、ほかの同僚のやり方を学ぶとよいかもしれません。

 

 

同じ商材を扱っているのだから、やり方があるはずです。

あなたもわざと成績を上げようとしているわけではないので、効果が見込めるかもしれません。

 

 

そもそも最も歴史があり、効果のある学習方法は
「誰かの真似をする」
というアプローチです。

 

 

ここで1つ例を見てみましょう。

 

 

アメリカの大手製薬会社の
「退職貯蓄プログラム」
のケースです。

 

 

製薬会社のほとんどの従業員はすでに高い貯蓄率でした。

それでも全く貯蓄をしていない心配な従業員は数千人いました。

 

 

ただ貯蓄をしていない人も
「積極的に貯蓄を拒否しているわけではない」
のですが。プログラムに参加していないだけの様子です。

 

 

そこで
「同僚の多くが貯蓄できている」
ということを伝えることで、行動に変化ができるかもしれないと考えました。

 

 

しかし、計画は裏目に出ました。

 

 

「同僚のほとんどが貯蓄をしている」
と伝えると貯蓄プログラムの加入率は低下してしまいました。

 

 

そこで伝え方を変えてみることにしました。

 

 

同じ年齢層の貯蓄率を
「数字で示す」
ことにします。

 

 

設定する年齢層の幅を調整して、数字の大きさを変えました。

 

 

77%

84%

92%

 

 

さてどうなったでしょうか??

 

 

段階的に上げて伝えたところ
「数字が上がるごとに加入率は低下する」
という結果となりました。

 

これまで成果出るとされてきた
「誰かの真似をする」
というアプローチは効果がないということでしょうか?

 

 

■情報の示し方を間違えると脳からは誤った指示が出されることになる

 

 

「誰かの真似をする」というのは、これまで数多くの効果が示されてきました。

 

 

視覚情報としてとらえられ、記憶の定着が促進されスキルアップになるはずです。

脳のメカニズムから考えても効果的なアプローチのはずです。

 

 

しかし製薬会社のケースでは逆効果になりました。

なぜでしょうか??

 

 

貯蓄プログラムが成果を出すのは
「ある程度の年月が必要」
という特徴があります。

 

 

たとえ加入しても数週間で取り戻せるものではありません。

 

 

つまり未加入者に対して提示した比較は
「取り戻せないほどの遅れをとっている」
というメッセージになってしまったということです。

 

 

未加入者の人たちに改めて
「絶対に追いつけない」
という認識を持たせてしまったのです。

 

 

すると脳から出される指令が変わります。

「誰かの真似をする」効果は消えてしまいます。

 

 

代わりに導かれるメカニズムは
「どうにでもなれ効果」
にすり替わります。

 

 

どうにでもなれ効果は
「ダイエットの時につい食べてしまったポテトチップス」
がわかりやすいですね。

 

 

ダイエット頑張っていたのだけれど、つい手が伸びてしまい1枚食べてしまった。

やはりおいしく、もう1枚だけと食べてしまいます。

すると、もう食べてしまったら一緒と判断し、結局1袋食べてしまうことになります。

その結果、ダイエットは自分には無理だとあきらめてしまう心理効用です。

 

 

貯蓄プログラムに加入せず
「将来の不安が残り、埋めることが難しい」
と無意識に判断をしてしまったということです。

 

 

そしてポテトチップスと同様に
「失敗するならとことん失敗してしまえ」
と考えてしまう現象が起きたということです。

 

 

冒頭に触れた売れない営業マンも同様です。

 

 

「どうせ追いつけない」
という考えを導いてしまい、あえて数字が上がらないようにしてしまうということです。

 

 

今日の記事は
「提示する情報でモチベーションが簡単に変わってしまう」
というものです。

 

 

正しく行動を導くには
「適切な情報を示す」
ことが重要です。

 

 

ある人には効果的だったとしても、別の人にはマイナス効果になります。

 

 

貯蓄プログラムも
「入社2年~3年の社員」
に伝えていたら、加入率は増えたことでしょう。

 

 

中堅社員だから逆効果になってしまったのです。

 

 

マネジメントではメンバーの行動を創り出す

営業ではお客様の行動を創り出す

 

 

最適な情報提示とヒアリング方法が存在しています。

そのすべてを科学的に再現できる方法を示したものが、私の提唱している行動創造理論です。

今日はその一端に触れてみました。

 

 

マネジメント研修プログラム

営業トレーニングプログラム

上記の方法で組織に取り入れることができます。

 

 

そして導入した企業は飛躍的に生産性と売上向上の結果を手にしています。

 

 

■行動創造理論は脳のメカニズムを先回りする

 

私の提唱する行動創造理論は
「科学を基軸とした営業理論」
です。


脳のメカニズムに基づいた行動を体系化したものです。

 

  • 脳科学

  • 心理学

  • 行動経済学

 

上記のノーベル賞を取った研究や知見を「営業行動」に体系的に落とし込んだものです。

科学を基軸とした営業技術を身につけ、売上が飛躍的に伸びるプログラムです。

 

  • 営業研修

  • マネージメント研修

  • 能力開発トレーニング

 

「もっと売上に繋がる営業研修を実施したい」
「確実に営業力が上がる営業研修はないか」
と一度でも思ったことのある方は、ぜひ触れてもらいたいプログラムです。

 

 

営業で成果を出すには
「人の本能の行動に合わせる」
だけです。

 

 

成約率が50%向上した

新規案件数が10倍に増えた

たった1か月で売上が4.6倍になった

 

 

上記の成果を導いたプログラムにご興味をお持ちの方は、ご連絡をいただければと存じます。

売上に関する課題はすべて解決できるようになるでしょう。

すでに9,816人の営業が飛躍的に向上させました。

 

 

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今日は「後れを取っているメンバーに行動をとらせる方法」というテーマに触れてみました。

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著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
齋藤英人

自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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