【ビジネス寓話シリーズ】「ライオンの分け前」誰かの失敗によって行動が創られる!?

2021.07.04

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

 

キツネより賢い私たちが学ぶべきことは?

 

 

本日は大人気の
「ビジネス寓話シリーズ」
をお送りいたします。

 

 

「ライオンの分け前」

 

どんな教訓があるのでしょうか?

 

 

———————————————-

 

あるとき、ライオンとロバとキツネが狩りに出掛けました。

 

 

運がよくたくさんの獲物が手に入ったので
「3人で分け合う」
こととなりました。

 

このとき
「ロバが3人平等」
に分けました。

 

 

するとライオンが分け方に怒り狂い、ロバを食べてしまいました。

 

 

今度はキツネが獲物を分けることになりました。

 

キツネは獲物のほとんどをライオンのものとしました。

自分の分はわずかな分け前としたのです。

 

 

これを見てライオンはとても満足し
「なぜこのように分けたのだ?」
とキツネに分け方の理由を聞きました。

 

 

キツネは
「あなたの友人である、ロバの運命が私にこの分け方を教えてくれた」
と答えました。

 

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イソップ童話の一節で、子供のころに聞いたことがある人も多いでしょう。

 

 

ライオンは欲張りだ

キツネは賢い

強いものには従うべきだ

 

 

上記のような教訓を読みとった記憶があると思います。

 

 

■キツネが生き残った理由は??

 

 

今日の記事は
「ビジネス寓話」
なのでもう少し視座を変えてみていきましょう。

 

 

まずキツネが生き残った理由から見てみます。

 

 

キツネが生き残ったのは
「他社の失敗から学びを得て、行動を変えた」
からです。

 

 

もし自身の欲求のままに
「取り分を半々にしていたら死んでいた」
となるでしょう。

 

 

例えば
「親しい友人が運転中にスマホを見て大事故を起こしてしまった」
という出来事があったら、あなたの行動は変わりますか?

 

 

お見舞いに行くと
「重傷を負った友人」
がベッドで寝ています。

 

 

事故には、巻き込まれた子供もいたようです。

 

 

あなたも事故の直後は
「自分だけは大丈夫」
とはならないはずです。

 

 

いつも以上に慎重になり
「メッセージの着信音が鳴ったとしても無視」
できるようになるでしょう。

 

 

人の記憶は
「印象の強さや感情の動き」
によって変わります。

 

 

友人の事故は
「強い情報で感情も動く」
ため、行動の変化はすぐに創られます。

 

 

そして家に帰ってTVをつけると
「スマホのわき見運転で死亡事故」
のニュースが流れてきました。

 

 

あなたの脳に
「情報が繰り返された」
ことになります。

 

 

こうなると情報は確定的になります。

 

 

あなたは他の人よりも
「運転中のスマホ操作が危ない」
となるでしょう。

 

 

キツネが目の前で友人のロバが食べられたのと同様に…。

 

 

■営業でフォーカスする部分が教訓から見えてくる

 

人は
「失敗から学ぶ」
ことができるということです。

 

 

しかしながら
「同じ失敗」
を繰り返してしまうのはなぜでしょうか?

 

 

命にかかわることであれば
「誰でも改める」
ことはできます。

 

 

しかし営業で
「商談がうまく行かなかった」
からといって、命を失うことはありません。

 

 

その為、同じ失敗を繰り返してしまいます。

 

 

そのうち同じ結果に慣れてしまい
「うまく行かない商談」
が当たり前になってしまうかもしれません。

 

 

ラッキーで決まった案件だけにフォーカスして
「私はできる」
と勘違いを繰り返している可能性もあります。

 

 

失敗に痛みを感じない理由は
「損失が少ない」
からです。

 

 

例えばある商談を設定するのに
「数か月の粘り強い根回し」
がかかったとします。

 

 

さてあなたはこの商談に対して
「いつも通りの準備」
で臨むでしょうか?

 

 

恐らくは
「念入りに準備」
をして商談に臨むはずです。

 

 

その理由は
「商談設定に時間を投資し、うまく行かないと損と感じる」
からです。

 

 

人の脳は
「損失」
にはものすごく敏感に反応します。

 

 

生き残るための
「本能の反応」
といっても良いでしょう。

 

 

プラスがなっくても生きていけますが
「現在位置から損をすると生き残れない」
と祖先から遺伝子情報として受け継がれてきています。

 

 

営業の商談においても同様です。

 

 

「損失」
というものにフォーカスすることが重要です。

 

 

お客様への提案は
「損失を回避する」
という視点で提案をする。

 

 

営業自身は
「準備に時間を投資する」
ことで、失敗を避けるための手立てを講じるようにします。

(準備をすれば、うまく行かなかった理由も明らかになるので、改善策はすぐに見つかります)

 

 

言い換えれば
「自ら失敗の度合いを大きくする」
ということでしょうか?

 

 

キツネは他人の失敗から学ぶ

人は自ら経験(失敗)を創り出し学ぶ

 

 

キツネより賢い私たちが、この寓話から得る教訓は、こういったことではないでしょうか?

 

 

今日はビジネス寓話シリーズ
「ライオンの分け前」
をお届けいたしました。

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レゾンデートル株式会社代表取締役
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