【ビジネス寓話シリーズ】「女主人と召使い」営業のネガティブな未来を描いたお話

2021.12.19

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

 

あなたも安易に行動をして失敗していませんか?

 

 

今日は大人気の
「ビジネス寓話シリーズ」
をお送りいたします。

 

 

今日のお話は
「女主人と召使い」
というお話です。

 

 

どんな教訓があるのでしょうか?

 

 

————————————————–

働き者の未亡人が
「女性の召使い」
を使っていました。

 

 

いつも彼女らを
「雄鶏の時」
に合わせて、夜の暗いうちから仕事へとたたき起こしていました。

 

 

女の召使いたちは休む間もなく働かされるので
「この家の雄鶏を絞め殺せば、もう少し寝ていられる!」
と思いつきました。

 

 

夜中に女主人を起こす雄鶏こそ
「自分たちの不幸の原因」
だと考えたのです。

 

 

いざ実行してみると、以前にも増して辛い目を見ることになりました。

 

 

雄鶏の告げる時が分からなくなった女主人は
「もっと暗いうち」
から召使いたちを起こすようになったのです。

 

————————————————–

 

 

このお話は
「イソップ寓話」
の一節です。

 

 

思い付きの安易な行動は
「失敗する」
という教訓があります。

 

 

ビジネスの視点で見たときには、どんな教訓があるのでしょうか?

 

 

■ビジネスでも思い付きや付け焼刃では失敗する

 

あなたも
「付け焼刃」
で仕事に臨んだことはありますか?

 

 

先輩がやっているやり方を
「そのまま真似してみた」
ということはないでしょうか?

 

 

「上手くいっている人の真似をする」
というのは本来は非常に良い方法です。

 

 

一番古くから伝わる学習法は
「サル真似」
です。

 

 

非常に効果のある方法として受け継がれてきました。

 

 

しかし今日のお話にもあるように
「思い付きや方法だけ」
をマネしても決してうまくはいきません。

 

 

ビジネスの基本ともいえる
「目的と手段」
があります。

 

 

失敗するケースに共通するのが
「手段が目的になってしまう」
ということです。

 

 

特に現在のビジネスは
「プロセスの切り分け」
が進んでいます。

 

 

しかし重要なのはプロセスを切り分けることではなく
「掘り下げた上で連携する」
事が大切です。

 

 

召使いの女たちは
「早く起きるのは鳥の鳴き声」
というプロセスだけを見たから失敗をしました。

 

 

女主人が眠るところから、起きて指示を出すところまでの
「行動を切り分け」
できていれば、問題は解決できたことでしょう。

 

 

プロセスの
「チョークポイント」
を見つけることが出来たはずです。

 

 

雄鶏の時間という
「結果」
だけを見たために失敗しました。

 

 

もっと
「行動」
にフォーカスをすればうまく行ったことでしょう。

 

 

ビジネスの世界では
「マネジメント」
で同じことが起きています。

 

 

上手くいかない古いマネジメントが
「結果マネジメント」
です。

 

 

特に営業組織では多いでしょう。

 

 

数字で管理しやすいので
「結果の数字」
だけで判断をしようとします。

 

 

その結果
「なぜ売れないんだ」
というアプローチしか取れなくなり、営業メンバーのモチベーションが削がれていきます。

 

 

経営陣は営業たちには
「成果インセンティブ」
を出しているのにと思うところかもしれません。

 

 

プロセスを切り分け、連携するというのは
「ザモデル型」
と言われているアプローチです。

 

 

システムを活用し
「生産性を飛躍的に上げるモデル」
として取り入れられています。

 

 

行動マネジメントに移行すれば
「プロセスの切り分け」
も容易になるので、さらに効果が増すでしょう。

 

 

良い行動も浮き彫りになるので
「ブライトスポット」
を見つけメンバーで共有することが出来ます。

 

 

召使たちのように雄鶏を殺してしまい
「失敗した…」
などということは起こらなくなります。

 

 

■使われる仕事があるだけ”まし”かもしれない

 

もう1つの視点で
「教訓」
を見てみましょう。

 

 

女主人に
「こき使われる」
というお話です。

 

 

一見すると大変そうに見えます。

しかし本当にそうでしょうか?

 

 

私が思うことは
「言われたことだけをやって仕事につける」
というのは悪いことではないような気がします。

 

 

これからの市場では
「言われたことの仕事」
はすべて機械にとってかわることでしょう。

 

 

「指示を出して期待通りの結果を出す」
だけならエラーだらけの人間より機械の方が優秀です。

 

 

一定の条件だけを与えられて
「創造性をもって成果を出す」
事がこれからの市場では求められます。

 

 

お客様に言われたとおりに提案をする

言われたとおりに資料を作る

お客様から呼ばれたらすぐに駆け付ける

 

 

あと数年で
「上記のレベルの営業の仕事」
は確実になくなります。

 

 

仕事がなくなるのが
「テクノロジーの発達」
が一番の要因であれば、企業も社員を守れます。

 

 

しかし一番の要因は
「お客様」
にあります。

 

 

上記の営業を
「お客様が不要」
と思うことが一番の要因です。

 

 

これまで営業において
「重要」
と思われたアプローチが既に不要となっています。

 

 

これから必要なことは
「お客様の想像を変える」
「お客様が思っていることを再構築する」
ことが求められます。

 

 

しかし普通に対応していては
「人の考え」
は変わりません。

 

 

なぜなら
「自らが導いた結論は強いバイアスがかかっている」
からです。

 

 

平たく言えば
「絶対に正しい考え」
だからです。

 

 

決してお客様が
「頑固」
だからではありません。

 

 

脳の思考メカニズムで
「インストールされた仕様」
だからです。

 

 

営業たちに求められることは
「脳のメカニズムを先回り下コミュニケーション」
です。

 

もう召使いではいられない市場で、あなたはどう生き残りますか??

 

 

答えは私の提唱している
「行動創造理論」
で見つけることが出来ます。

 

 

今日はビジネス寓話シリーズ「女主人と召使い」をお送りしました。

 

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