「選択と集中の新事実!」実はできない理由はあなた自身だった!?

2021.11.09

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

選択と集中というのは簡単ですが…

 

 

今日は
「選択と集中は妨げられる」
というテーマに触れてみます。

 

 

<index>

①選択と集中はビジネスの基本概念

②2つの施策を同時にやったらどうなるかわかりますか?

③選択と集中は脳のメカニズム上実現されにくい

 

 

■選択と集中はビジネスの基本概念

 

 

「選択と集中」

ビジネスをしている人なら聞いたことがある概念です。

 

 

選択と集中とは
「自社の得意とする分野に集中的に資源を投入する」
という概念です。

 

 

1980年代に
「GEのジャック・ウェルチ氏の戦略」
として有名になりました。

 

 

日本では
「1990年以降」
どこでも語られるようになりました。

 

 

孫氏の兵法

ランチェスターの法則

 

 

上記の有名な書でも同様に記されています。

 

 

では、あなたは本当にできているでしょうか?

 

 

1つの例を通じて
「選択と集中」
を見ていきたいと思います。

 

 

■2つの施策を同時にやったらどうなるかわかりますか?

 

 

施策A

施策B

 

 

過去にこの2つの施策を実施しました。

 

 

ある時期に実施した施策Aは
「売上10%増」
を実現しました。

 

 

また別の時期に実施した施策Bは
「売上7%増」
を実現しました。

 

 

では
「施策AとBの両方を行う」
とした場合どんな成果が出るでしょうか?

 

 

両方の効果が合わさり
「17%の効果を得られる」
となるでしょうか?

 

 

ここで
「いい策だ!」
と思った方はビジネスセンスがありません。

 

 

間違いなく17%の効果は得られないでしょう。

 

 

しかし、実際にそのように考える
「無能なマネージャー」
もいます。

 

 

ビジネスはそんなに都合よく行きません。

 

 

同時に行うと
「むしろマイナスに働いてしまう」
ことが往々にしてあります。

 

 

では
「ボクシングのパンチ」
に例えてみましょう。

 

 

ある男の人のパンチ力が以下の通りだとします。

 

 

右手のパンチが60キロ

左手のパンチが40キロ

 

 

では同時に打ったら
「何キロのパンチ」
が打てるでしょうか?

 

 

おそらく
「40キロ」
も出せないでしょう。

 

 

右手のパンチは、身体全体を使って60キロ

左手のパンチも、身体全体を使って40キロ

 

 

ビジネスのリソースを
「パンチを打つ身体」
と置き換えてみるとよくわかります。

 

 

いろいろと同時にやってしまっては
「強いパンチが打てない」
ということです。

 

 

これが
「選択と集中のメカニズム」
です。

 

 

■選択と集中は脳のメカニズムから考えると実現されない

 

 

さらに選択と集中の概念は
「人間の持つ本能的に適していない」
とも言えます。

 

 

これまでのあなた自身の経験を振り返ってみて下さい。

 

 

過去において
「一点に集中する」
というのは容易にできましたか?

 

 

試験勉強を妨げる何か

宿題を妨げる何か

資料作成を妨げる何か

 

 

あらゆる誘惑に負けてしまった…

あなたも心当たりがあると思います。

 

 

何かに集中しようとしても
「目の前のものに意識を奪われる」
というのが人本来の反応です。

 

 

この反応は先祖代々、命を守るために
「遺伝子に受け継がれてきた反応」
です。

 

 

目の前のことに集中しすぎて
「外敵に気づかない」
としたら、人間はとっくに絶滅していました。

 

 

人間は考えている最中から
「別のことに思考を馳せられる」
というのは強みでもあります。

 

 

しかし
「集中を妨げる本能」
と言い換えることもできます。

 

 

このメカニズムを行動科学では
「メンタルショットガン」
と呼んでいます。

 

 

集中しているつもりでも
「無意識のうちに気を取られる」
という本能の反応です。

 

 

実は我々はそもそも生物として
「選択と集中には向いていない」
ということです。

 

 

選択と集中を妨げる大きな要因が
「自分自身」
だからです。

 

 

さて、こんな状況に対して行う
「間違った対処」
はなんでしょうか?

 

 

ほとんどの組織が妄信しています。

 

 

それは本能による作用にもかかわらず
「意志のチカラで克服しようとする」
ことです。

 

 

残念ですが脳のメカニズムを
「意志のチカラ」
で克服することはできません。

 

 

別の例えをするならば
「55度のお風呂に我慢して入れ」

と言われているようなものです。

 

 

最初は我慢できるかもしれません…

 

 

しかし熱いものは熱いのと一緒で
「集中できないモノはできない」
のです。

 

55度のお風呂に入る方法は
「冷ます」
だけです。

 

 

入れる状態にすればよいだけです

 

 

集中ができないなら
「集中できる環境を整える」
しかありません。

 

 

ただし環境さえ整えてしまえば、勝手に行動は創られます

 

 

なぜならば
「本能で選択しているから」
です。

 

 

本能の行動を創り出すのが
「行動創造理論」
です。

 

 

営業の行動

お客様の行動

部下の行動

 

 

上記を
「科学を基軸に創り出す技術」
としてまとめた理論です。

 

 

■行動創造理論は脳のメカニズムを先回りする

 

私の提唱する行動創造理論は
「科学を基軸とした営業理論」
です。

 


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  • 脳科学

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今日は「選択と集中は妨げられる」というテーマにふれてみました。

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