大切なのは視点ではなく「視座」
大人気の
「ビジネス寓話シリーズ」
をお送りいたします。
今日のお話は
「オアシスの老人」
です。
どんな教訓があるのでしょうか?
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二つの町に挟まれたオアシスに
「1人の老人」
が座っていました。
老人の前を通りかかった男が老人に尋ねました。
「これから行く町はどんな町ですか?」
老人は質問に答えず、逆に聞きました。
「今までいた町は、あなたにとってどんな町でしたか?」
男はしかめっ面して
「たちの悪い人間が多くて、汚い町ですよ」
老人は答えました。
「あなたがそう思っているなら、次の町もたちの悪い人間が多くて汚い町だよ」
しばらくすると、さっきの男が来たのと同じ町から
「別の男」
がやってきました。
別の男は同じように聞いてきました。
「これから行く町はどんな町ですか?」
老人は質問に答えず、逆に聞きました。
「今までいた町は、あなたにとってどんな町でしたか?」
別の男は
「親切な人が多くて、きれいな町です」
老人は答えました。
「あなたがそう思っているなら、次の町も親切な人が多い、きれいな町だよ」
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同じ町から来たのに二人の男は
「ものごとを見る姿勢」
が違っています。
1人目の男は
「現実の汚いところ」
にフォーカスをしていました。
2人目の男は
「現実の綺麗なところ」
にフォーカスをしていました。
同じ町でもなぜ違ったのでしょう。
住んでいる場所
付き合っている仲間
周りの環境が異なっていたと想像できます。
同じものを見ていても
「感じ方は人それぞれ異なる」
ということです。
同じ星空を眺めても
同じ月を眺めても
同じ海を眺めても
同じ夕陽を見ても
綺麗と思う人
なんとも思わない人
それぞれ違うでしょう。
異なる理由は
「今いる環境や育ってきた環境」
が異なるからです。
人の数だけ
「モノの見方の傾向」
はあります。
基本的に
「ポジティブにとらえる人」
は何でもプラスに考えられるでしょう。
逆に
「ネガティブにとらえる人」
は何でもマイナスに考えてしまうかもしれません。
悪口が多い人は
「ずっと悪口を言っている」
印象がありませんか?
■物事の見方で変わるのはビジネスでも同じ
ビジネスでも同様です。
特に何か失敗が起きた時です。
何か失敗が起きた時、行動の傾向が見られます。
犯人捜しをしようとする人
起きた原因だけを探す人
なぜこんな人が多いのでしょうか?
その行いは
「行動メカニズム」
から考えれば無意識の行動です。
人の脳は
「安全地帯が大好き」
という大前提があります。
何か失敗が起きた時
「自分以外に要因がある」
とすることで自身の安全を確保するという働きがあります。
だから多くの人は
「どうしてやったんだ」
「誰がやったんだ」
という注意の仕方をするわけです。
失敗に対して一番大切なのは
「未来に向けた改善点」
に目を向けることです。
同じ状況でも視座の持ち方で変わります。
・やれる理由を探す人
・やらない理由を探す人
あなたはどちらですか?
この視座の違いで未来は大きく変わるでしょう。
ただし通常は無意識のうちに
「やらない理由を探す」
という反応をしてしまうのが脳のメカニズムです。
人の強い行動メカニズムの
「現状維持バイアス」
があなたにもかかっているからです。
自らの意志で
「視座」
を変えなければ、やれる理由を探せないのかもしれません
視点と視野に加えて
「視座」
の持ち方が大切なのです。
この寓話が教えてくれた教訓ではないでしょうか?
今日はビジネス寓話シリーズ
「オアシスの老人」
という話をお届けいたしました。