本日の記事の見出し
問題解決において最も重要な「〇〇〇」とは?
今日は
「問題を分解する」
というテーマに触れてみたいと思います。
<index>
①作業は確実に行われているのに、なぜ事故が続くのか?
②あらゆる情報を集め分析して見えた「1つの糸口」
③問題を解決する最も有効な手段は「問題の構造化」
■作業は確実に行われているのに、なぜ事故が続くのか?
米国の車関連の大型チェーンで起きていたことがあります。
全米に店舗を展開している大型チェーンです。
問題が起きているのは
「タイヤの取り付け」
でした。
年間数百万本のタイヤを販売しています。
このタイヤの取り付けに問題が発生していました。
取り付けたばかりのタイヤが外れて
「年間50人余りの死者を出している」
という大きな事故です。
タイヤの交換自体は
「非常に単純な作業」
なので、作業ミスは起こりにくい部類に入ります。
監視カメラを導入し、作業の状況やチェック漏れが無いか全て確認をしました。
しかし、作業は確実に行われており、ミスが生じる可能性はありません。
では、なぜ取り付けたばかりのタイヤが外れる事故が発生するのでしょうか?
■あらゆる情報を集め分析して見えた「1つの糸口」
数百万本の販売の中で50回なので、エラーの発生率としては非常に低いといって良いでしょう。
(0.0001%程度です)
しかし、命にかかわらず重大事故なので、1件も起こすわけにはいきません。
解決するには情報を集め、問題を分解する必要があります。
まず見つけた情報は
「タイヤを取り換えたお客様が、店を出て3分ほどで外れてしまう」
という事象があることです。
作業の直後なので
「タイヤの取り付け方に問題がある」
と考えるのが普通です。
しかし繰り返し確認しても、作業にミスはありません。
一体、何が原因だったのでしょうか?
あらゆる情報を集め分析した結果、1つの糸口が見えました。
事故が起きている地域が
「3つのエリアに限られている」
という事実です。
南部のエリアでは
「高温でタイヤが軟化すると、振動がナットと共鳴し外れてしまう」
ということがわかりました。
北部のエリアでは
「凍結防止剤がタイヤのリムを錆びさせる」
ことが原因でした。
錆によって隙間が生まれ外れてしまうということでした。
振動が共鳴する点については
「ナットのトルクを2倍にする」
ということで解決しました。
北部の錆については
「作業の際に錆を落としてから付け直す」
ということで解決しました。
対策を講じてからは6年間、タイヤが外れる事故は起きていないとのことです。
■問題を解決する最も有効な手段は「問題の構造化」
タイヤ事故が無くならなかったのは
「反射的な思考」
が最大の要因です、
「付け替えたばかりのタイヤが外れてしまう」=「作業ミス」
上記のように誰もが考えてしまったということです。
「作業を終える」⇒「タイヤが外れる」
一番直近に入ってくる情報はこの2つです。
親近効果といって、直前の情報を重要視するという
「無意識のメカニズム」
があります。
反射的に作業ミスをしていたため
「作業点検やフローの見直し」
しか対策が取れませんでした。
しかし、原因は作業ミスではないので事故は無くなりません。
重要なことは
「問題を構造化し分解する」
ということです。
今回例に挙げた企業では
「エリア」
がボトルネックとなっていました。
問題を構造化した結果、導き出せた解決方法です。
問題を構造化すると少なくとも4つのメリットがあります。
・問題解決の漏れやダブりを回避しやすくなる
・問題の原因に対して適切な対処ができるようになる
・問題解決の優先順位がつけやすくなる
・情報共有やコミュニケーションがしやすくなる
問題を構造化し解決する手順は以下の通りです。
1情報収集を行う
2情報から切り口を考える
3切り口から問題を分解する
4再現性があるポイントを見つける
5対策を講じる
例えば
「売上を分解する」
と5つの要素に分解できます。
A-1 新規客数
A-2 既存顧客流出防止
B-1 購買単価
B-2 購買点数
B-3 購買回数
「売上5原則」と呼ばれるものです。
売上を伸ばそうとしたとき上記5つの対策はそれぞれ異なります。
分解した要素に対して、どのような策を講じるか、優先順位を考えるということです。
営業活動も一同様です。
商談数、案件化率、提案数、クロージング数、成約率
営業プロセスに沿って分解することが出来ます。
さらに個人別に提案の進め方や準備の仕方など
「行動レベル」
まで分解すると、ボトルネックとブライトスポットが見つかります。
失敗の再現ポイント
成功の再現ポイント
それぞれをつかむことが出来ます。
しかし構造化できない最大の邪魔者は
「反射的な思考」
です。
無意識に行われる
「反射的な思考を避ける仕組み」
を取り入れることが、問題解決において最も重要な点です。
無意識の意思決定を先回りし、利益を最大化する理論
「行動創造理論」
を私は提唱しています。
■行動創造理論は脳のメカニズムを先回りする
私の提唱する行動創造理論は
「科学を基軸とした営業理論」
です。
脳のメカニズムに基づいた行動を体系化したものです。
-
脳科学
-
心理学
-
行動経済学
上記のノーベル賞を取った研究や知見を「営業行動」に体系的に落とし込んだものです。
科学を基軸とした営業技術を身につけ、売上が飛躍的に伸びるプログラムです。
-
営業研修
-
マネージメント研修
-
能力開発トレーニング
「もっと売上に繋がる営業研修を実施したい」
「確実に営業力が上がる営業研修はないか」
と一度でも思ったことのある方は、ぜひ触れてもらいたいプログラムです。
営業で成果を出すには
「人の本能の行動に合わせる」
だけです。
成約率が50%向上した
新規案件数が10倍に増えた
たった1か月で売上が4.6倍になった
上記の成果を導いたプログラムにご興味をお持ちの方は、ご連絡をいただければと存じます。
売上に関する課題はすべて解決できるようになるでしょう。
すでに8,816人の営業が飛躍的に向上させました。
今日は「省略することで生じるミス」というテーマに触れてみました。