【ビジネス寓話シリーズ】「魂を取る亡者」物語の夫は現代ならば超優秀な営業!?

2022.09.04

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

現代であれば非常に優秀なビジネスパーソンであったことでしょう。 

 

 

今日は大人気の
「ビジネス寓話シリーズ」
をお送りします。

 

 

「魂を取る亡者」

 

 

どんな教訓があるのでしょうか?

 

 

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昔、ある所に仲の良い夫婦が住んでいました。

 

 

夫はいつも機織りをしている女房に
「昔からの言い伝え」
を聞かせていました。

 

「夜、機を織ると、あの世の亡者に魂を取られることがある。どうしても夜中に機を織る時は、口に小刀をくわえて織れ。」
ということでした。

 

 

夫が隣村で用事を済ませたのですが、家に帰るころには夜も更けて、おまけに外は大粒の雨が降っていました。

夫は笠をかぶり、家路を急ぎます。

ところが、森の中の墓地を通った時、二人の亡者に出くわしてしまいました。

 

 

夫は恐ろしかったが、ここで自分が生身の人間とばれたら魂を取られると思い
「自分もたった今死んだばかりの亡者だ」
と嘘をつきました。

 

 

ならばその証拠に頭を見せろと言い、亡者は夫の頭に手を伸ばします。

なるほど久葉笠をかぶっている。さらに、足を見せろと言う亡者。

夫は咄嗟に、亡者が踏んでいる自分の杖を指して、それが自分の足だと言いました。

なるほど、足も骨になっている。

 

 

亡者たちは納得して、自分たちの後に着いて来るように言います。

 

 

亡者は
「この先の家によく機を織る女がいるので、これからその女の魂を取りに行くのだ」
と言います。

 

 

夫はどうやって女房を助けようかと考えました。

家では女房が機を織っています。

しかし幸い口に小刀をくわえているので、亡者は手出しが出来ません。

 

 

ところが、女房は疲れてウトウトし始め、口から小刀を落としてしまいました。

亡者はこのスキを見逃さず、女房から魂を取ると袋の中に入れてしまいました。

 

 

夫はここで、隣の家にもっとべっぴんの女がいるので、今度は自分に魂を取らせてくれと言います。

亡者から女房の魂が入った袋を借りて、裏からこっそり家の屋根に登ると、大声で鶏の鳴きまねをしました。

 

 

これを聞いた亡者たちは、夜明けが来たと思い、大慌てで逃げて行きました

こうして、夫の咄嗟の機転で女房は命びろいしたのでした。

 

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日本の昔話です。

自分の魂も女房の魂も、機転を利かせて亡者から守ったお話です。

昔ながらのヒーローのお話といって良いでしょう。

 

 

■現代であれば夫は非常に優秀な営業マンになれる理由

 

このお話の夫は現代であれば
「非常に優秀な営業マン」
となっていたことでしょう。

 

 

なぜ、夫は優秀な営業になれるのでしょうか?

 

 

まず1つ目は
「亡者の仲間だ」
としたところです。

 

 

もしあなたが同じ状況だったら、どうしていたでしょうか?

 

 

・隠れる

・逃げ出す

・戦う

 

恐らく、いずれの選択も失敗に終わったことでしょう。

 

 

夫は
「仲間だ」
としたのですが、この選択は営業に置き換えても非常に重要です。

 

 

人は自分と同じと感じたものに心を開くという性質があります。

生物の本能と言っても良いでしょう。

(亡者は生物ではないかもしれませんが…)

 

 

営業において関係性を構築するには
「お客様と同じである」
という表現が出来ることが必要です。

 

 

営業においては最低限のスキルと言っても良いでしょう。

このお話の夫は亡者に対しても行ったということです。

 

 

現代であれば、優秀な営業であったことは間違いなさそうです。

素晴らしい営業術を身につけています。

 

 

■物語を違う角度からみることで、新たな教訓を見つけることに

 

 

夫は出かける前に女房に
「小刀を口にくわえておくこと」
と指示を出しています。

 

 

事前準備がしっかりしている優秀なビジネスパーソンです。

また指示の出し方も、明確でわかりやすいですね。

 

 

またその準備が上手く行かなかったときも
「課題を再構築をして別の対応を瞬時に取る」
ことをしました。

 

 

子供向けのお話だと、淡々と進むのですが
「ビジネスシーンに置き換える」
と非常に優秀な行動であることがわかります。

 

 

昔話には
「心構えや考え方の教訓」
が多くあります。

 

 

しかし少し視点を変えると
「自分の仕事に直接かかわる教訓」
を見つけることが出来ます。

 

 

視座を鍛える意味でも、違う視点から物語を読んでみるのも面白いかもしれません。

 

 

今日はビジネス寓話シリーズ
「魂を取る亡者」
をお送りしました。

 

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著者

行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
齋藤英人

自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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